ロボット

後方彼氏面風俗待機DT仮面「SYNDUALITY Noir」レビュー

3.0
SYNDUALITY Noir ロボット
SYNDUALITY Noir
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評価 ★★★☆☆(45点) 全12話

TVアニメ「SYNDUALITY Noir」本PV/7月10日放送開始

あらすじ 時は2242 年―「新月の涙」と呼ばれる未曾有の大災禍により地下深くへと逃れた人類は
地下都市国家「アメイジア」の崩壊という事件を経て、再び地上で生きる希望を持ち歩みはじめていた。
引用- Wikipedia

後方彼氏面風俗待機DT仮面

本作品はバンダイナムコによるメディアミックス作品。
監督は鴨志田一、制作はエイトビット

ボーイミーツガール

1話は世界観がつかみにくい作品だ。
主人公たちは遺跡のような場所で発掘行為をしており、
そこで「スリープ状態の女性アンドロイド」を見つける。
すると謎の機械が彼らを襲いだし、主人公の仲間がロボットにのって戦闘をする。

この作品はジャンルで言えばSFロボットアニメだ。
ガンダムやマジンガーZのような人型ロボットではなく、
二頭身の人よりも少し大きいくらいのサイズのロボットに乗って
戦うシーンは「スピード感」あふれるカメラワークで描かれており、
スピーディーに展開する戦闘シーンはワクワクとした気持ちをそそられる。

敵である機械は主人公たちが乗るロボットとはちがい
生物的なデザインをしており、
そんな敵の予想打にしない動きに対応していく戦闘シーンは
セルルックCGを用いて細かく描かれている印象だ。

1話はトントン拍子に物語が進み、
作品の世界観のつかみにくさもあって、
いまいち作品への没入感が生まれにくい感じはあるものの、
このスピーディーな物語の展開はわるくないと感じる。

世界観も面白い。近未来を舞台にしており、
「四角い寿司」が3Dプリンターのようなもので生成されている。
そういった世界観の描写は面白いのだが、
横文字の用語が頭に入ってこない

ドリフター、ノワール、コフィン、メイガス、エンダース、
イストワール、新月の涙etc…
1つ1つが徐々に解説されていく部分ではあるが、
そんな用語と同じく1話からどばっと色々な立場のキャラも出るため
用語もキャラも素直に飲み込みにくい部分がある。

メイガス

主人公たちが乗っているロボットは二人一組で動かすものだ。
人間と、そんな人間と契約したアンドロイドであるメイガス、
それが揃って初めてまともに操縦できる。

このあたりは過去のロボットアニメでも合った要素だ。
二人一組、パートナー同士で操るロボットだからこそ、
そこにドラマも生まれる。

ドリフターとして未熟者だった主人公は、
遺跡でメイガスであるノワールと出会い、
敵である「エンダーズ」に立ち向かえるようになる。

謎の記憶を失ったメイガス、ノワールとは何なのか。
物語の1話らしいボーイミーツガールが描かれている。
序盤は主人公とヒロインの掘り下げと関係性を描きつつ、
この作品の世界観を見せている印象だ。

仮面の男

序盤ではキャラクターの掘り下げや関係性の描写が
終わり切っておらず、1話では主人公とヒロインの出会い、
2話では主人公とヒロインの関係性の地盤固めや、
他のキャラの紹介を描いている。

3話ではもうひとりのヒロインである主人公の幼馴染の
掘り下げや、更に追加のキャラクターが出てくる。
ストーリーの方向性が見えてこず、
序盤は多いキャラクターに振り回されている印象だ。
ただ、魅力的なキャラクターは多い。

主人公のキャラは弱いのだが、
幼馴染なヒロインは可愛らしく、
ノワールも無口系のヒロインとしての可愛らしさがあり、
主人公の兄貴分なキャラや、憎めない悪など
ベタではあるものの、ベタだからこそしっかりとキャラが生きている。

そして3話に出てくる「仮面の男」。
ガンダムシリーズなどではおなじみの仮面の男ではあるのだが、
そんなガンダムでいえばシャアとアムロたる主人公の出会いは
「風俗の待合室」だ(笑)

キザで二枚目な雰囲気をまとっているのに、
女性経験がなく初めて風俗に訪れた仮面の男と
主人公が風俗の待合室で初めて会話をする。
なんなんだろうかこの作品は(笑)

そんな風俗の男、もとい仮面の男の戦闘シーンは凄まじくかっこいい。
真っ白な機体で巨大なビームブレードを用いて、
メイガスによる援護射撃をしながら一騎当千する様は
主人公よりも主人公をしている。

主人公のキャラがやや弱いからこそ、彼の存在感は素晴らしく、
3話でこの作品らしい面白さが出てくる。

主人公は伝説の都である「イストワール」の存在を信じており、
そこに行きたいと思っている。
未熟なドリフターの主人公は徐々に成長していく。
ただ分割2クール構成であるがゆえに、物語のテンポはあまり良くない。

過去

主人公の過去が語られるのは物語の中盤だ。
主人公は本当の母親を知らずドリフターの父と、
メイガスの母とともに「イストワール」の謎を追い求めていたが、
彼が子供の頃にふたりとも亡くなっている。

一部の人物たちは「鍵」というものを求めている。
ヒロインは鍵かどうか疑われており、
ヒロインの前のマスターである「パスカル」も
生きているのか死んでいるのかすらわからない。

謎が謎よび、複雑な人間関係が構築されていく。
2クールだからこそ余裕のあるストーリー展開になっており、
なかなかメインの話が進まないものの、
きちんと主人公の周りのキャラクターを掘り下げている。

ラブコメ的な内容や歌姫的なキャラが出てきたりと、
どこかでみたことのある感じのキャラクターや
展開は多いものの、裏を返せば王道とも言える展開だ。
ただ、情報を小出ししている感じは強く、
なかなか話は進まない。

主人公が話の軸にいるというよりは、
周りのキャラによって話が進んでいる感じが強く、
1話からヒロインが現れて物語が進み、
2話以降も周囲のキャラきっかけで話が進むことが多い。

1クールの7割位がキャラ紹介で終わってしまっている印象だ。
終盤ではメディアミックスの都合上か、ゲーム版の主人公まで出てくる。
そのせいかキャラとして弱いアニメ版主人公が食われてしまってる部分もあり、
ゲーム版の主人公の事情なども詳細には描かれないため
モヤモヤする部分がある。

終盤、20年前に人類を襲った嵐が再び起る。
強い毒性の雨がふきあれ、エンダーズとよばれる異系の存在を生む嵐。
人類は20年前の9割の人口がそんな嵐によって失われている。
再びそんな嵐が起る中で、エンダーズも大量発生しており、
1クールで描かれた仲間たちが全力で立ち向かう。

1クールの終盤の盛り上がりを作るための終盤の展開だ。
1話目ではろくにロボットの操縦もデキなかった主人公が、
ノワールと出会い様々の仲間と出会い関わることで成長したことで
頼れるドリフターになっている。

ただ、1クールではわからないことが多すぎる。
そもそも人類の9割を滅亡させた新月の涙はどうして起こったのか、
主人公が目指すイストワールとは本当にあるのか、
キオクを失ったヒロインは一体なんなのか。
鍵とはなんなのか。計画とはなんなのか。

主人公やヒロインを狙っている仮面の男もなんなのか。
1クールではほとんど物語の中で明かされることがない。
2クール構成だからこそのキャラの多さ、
ストーリー進行の遅さなのはわかるものの、
やはり昨今の1クールアニメに慣れてしまうとテンポが悪いと感じる。

戦闘シーンもちょこちょこと盛り上がり、面白いシーンもあるのだが、
他のロボットアニメに比べると印象に残るシーンは少ない。
いまいちパンチの弱さを感じてしまう1クールだった

総評:悪くない止まり

全体的に見て「悪くはない」という印象で終わってしまう作品だった。
世紀末な世界観で限られた人類が必死で生き残ってる中で、
未熟な主人公が謎のヒロインと出会い成長していく。
ベタな展開ではあるものの悪くはない。

ロボットのデザインも二頭身なデザインで特徴的だが、
素直にかっこいいといえる感じのデザインではなく、
主人公機よりも謎の男である仮面の男の機体のデザインのほうがよく、
主人公の戦闘シーンで盛り上がることが少ない。

キャラクターも非常に多く、色々な立場のキャラクターがおり、
そんなキャラクターの紹介と掘り下げで1クールが終わってしまう印象だ。
物語の謎も残りまくっており、
2クール目の引きとしてヒロインの変化、もう1つの人格が
現れて1クール目のラストが終わるものの、続きは来年だ。

連続2クールで一気にストーリーを描かないと、
視聴者が離れてしまう原因にもなってしまい、
しかも、配信だとディズニープラス限定なのも厳しいところだ。

2クール目で色々な謎も明らかになって、
この作品の面白さが明確になるかもしれないが、
1クール目の評価としてはキャラ紹介で終わった
悪くない止まりの作品になってしまった印象だった。

個人的な感想:仮面の男

仮面の男の印象がものすごく強く残ってしまう作品だった。
かなりシュールな笑いがあり、コメディ要素やラブコメ要素もあり、
世紀末な世界や、ロボットアニメ要素と、
色々な要素とそれに伴うキャラがごった煮になってる感がある。

2クールアニメなら、このくらいのキャラ数と要素を
さばけるとは思うものの、
1クール目はさばいてる段階で終わっている感じが強く、
中途半端になってしまっている。

2クール目でこの中途半端でとっちらかってる部分を
どうまとめるか。
期待したいところだ。

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