もはや死語になりつつある「紳士アニメ」という言葉を
皆さんは御存知でしょうか?
どうもみなさん、笠希々です。久しぶりのアニメコラム記事です。
紳士アニメとは
「紳士アニメ」という言葉だけみると、ダンディなオジサマが
嗜むような大人のアニメという印象も受けなくはないのですが、
ある種の「隠語」であり、大人の男性がこっそり隠れて楽しむ、
いわゆるセクシーなアニメのことを指します。
このサイトも14年、紳士アニメと言う言葉も何度も使ってきた歴史があるわけですが、
最近は私自身も紳士アニメと言う言葉をめったに使わなくなりました。
原因としては単純にセクシーなアニメが減ってしまったというのが最大の原因です。
最近は男女平等がうたわれることも多く、
「アニメ」という媒体そのものが市民権を得たこともあって、
過激なセクシーシーンのある作品はやりづらくなってしまいました。
2010年頃をピークに、徐々に規制も強くなり、
最近でもそういうシーンを含む作品はあるのですが
「終末のハーレム」のように規制まみれになってしまうことも少なく有りません。
15年ほど前はヨスガノソラを筆頭に様々な紳士アニメが生まれていたわけですが、
そんなヨスガノソラでやりすぎたせいかピークを迎え、
徐々に紳士アニメと言うジャンルそのものが衰退してしまいました。
今回はそんなあの頃の紳士アニメをご紹介する記事となっております。
性的要素
昨今は男女平等が高らかに叫ばれ、企業がイラストを広告に使う際も、
女性キャラクターが少しでもセクシーに見えると多くの「ご意見」が
Twitter上で溢れかえります。
この「ご意見」に関してはかなり過敏すぎるものも多く、
別にセクシーに見えないイラストでさえ問題視する人が
大きな声で叫んでいるだけのようにも見えます。
その一方でアニメの中における性的表現を嫌う人も居ます。
別にその表現があるから、その作品を放送すべきではない!と
声に上げるのではなく、あくまで「好み」の問題として、
そういう要素があるとノイズに感じる人は一定数います。
例えばシリアスでクールな感じのアニメだったり、
まっすぐな青春アニメで女性キャラの胸が「ぶるん!」と
揺れるシーンが有ると、違和感が生まれ、それが気になってしまう。
なんとなく、そういう人の気持もわかる気がします。
ただ、それはあくまでもジャンルが違うだけの話、
紳士アニメはそういう要素自体を楽しむためのものでもあります。
私はこの手のセクシーシーンは中途半端にやられるよりも、
制作側がこだわりをもって描いてくれたほうが楽しめる部分があり、
今回はやりすぎなくらいの紳士アニメをご用意しております(笑)
聖痕のクェイサー
紳士アニメのピークは2010年代前半、2015年くらいからは
作品数も一気に減ってしまって、最近は年に
1,2本あれば良い方になってきました。
「聖痕のクェイサー」はそんな「紳士アニメ黄金期」に生まれた作品です。
この作品、ジャンルで言えば「能力バトルファンタジー」なのですが、
その「能力」を使うには母乳が必要です。
何を言っているか一瞬「?」が浮かぶと思いますが、
この作品は母乳をエネルギーに戦うアニメです(笑)
それだけならともかく(?)、
この作品はスタイリッシュ授乳アクションアニメといわれています。
想像してください「マトリックス」や「呪術廻戦」のような
とんでもない動きのある戦闘シーンのさなかで戦っている主人公は
エネルギーを補給するために戦闘中に母乳を吸います。
このシュールさはとんでもなく、地上波で堂々と「授乳」シーンを流し、
もちろん吸われた女性側の反応もあり、セクシーシーンもふんだんにある作品です。
今の時代では絶対に放送できない、2010年代だからこそ
アニメ化出来た作品と言えるかもしれません。
魔乳秘剣帖
この作品も意味がわからない作品でした。
「乳こそこの世の理」という考えが広まっている江戸時代を軸にした
時代劇ストーリーを展開している作品なのですが、
そんな時代だからこそ刀狩ならぬ「乳狩り」が存在します。
人生で「乳を狩る」という言葉を使ったことがありますでしょうか?
私は有りません(笑)
狩られたものは豊満な乳房が貧相な乳房になってしまう、
女性の尊厳を奪うようなとんでもない作品です。
「乳こそ全て」という価値観の世界で、その価値観に疑問を持った主人公が
胸盛の里を目指すというアニメなわけですが、
意外とシリアスな展開も多く、残酷な表現もあります。
そんな展開や表現と馬鹿げた世界観のギャップが凄まじく、
見ていると頭がおかしくなりそうな作品でした。
魔装学園H×H
未知の侵略者が現れた世界、そんな侵略者に対抗するために
主人公がヒロインとセクシーな事をすることで
未知の侵略者に対抗できる力を補充することができる作品です(苦笑)
設定的には聖痕のクェイサーとにている部分があるのですが、
「どこでもホテル」というアイテムが存在して、
戦闘中だろうと主人公とヒロインたちはあらゆることをします。
出落ち感のある作品なのですが、マンネリカップルが
マンネリを防ぐために過激なことをしていくように、
様々なことをしまくる展開は見れば見るほどバカバカしい作品で、
シリアスなストーリーとのギャップが凄まじい作品でした。
放送されたのが2016年ということもあって
紳士アニメの黄金期を過ぎた中で生まれた作品でした、
そういった意味では貴重な作品だったのかもしれません。
クイーンズブレイド 流浪の戦士
この作品の7割くらいのシーンは女性キャラの下着だったり
胸があらわになっているようなシーンで構成されています。
ストーリー的には真面目で、主人公は
貴族の生活が嫌で自分のすることを見つけるために家出をし、
様々なキャラクターとの交流の中で成長して行くというストーリーで、
4年に1度開かれる女王を決める闘技会に参加する
女闘士たちの戦いが描かれている作品でした。
そんな「戦い」の中であらわになる肌色の数々、
こういった戦闘シーンにセクシーシーンがかならずあるのが
この時代の作品の特徴でも有り、様々な魅力を持つ女性キャラ同士の
あらわな戦闘シーンを楽しむ作品でした。
強烈に印象に残っているのは「カトレア」というキャラの胸の大きさ。
公式設定によると「Nカップ」という、むしろZから数えたほうが早いくらいの
サイズのとんでもなさにはとぎもを抜かれた作品でした。
kiss×sis
紳士アニメ黄金期である「2010年」に放送されたこの作品は
色々とぶっ飛んでいる作品でした。
主人公には双子の義姉が存在し、そんな双子の義姉に迫られまくる作品です。
この手のセクシーな要素のあるラブコメは多々あるのですが、
そんなシーンの過剰な描写がとんでもなかった作品でした。
キスシーン1つにしても、舌を絡めたり、唇にチョコを塗ってなめたり
舌だけを吸ったり、長時間の濃厚なキスシーンを見せつけてきます(笑)
「行為」に及ぶ以外はすべてやってるんじゃないか?と
思うほど、様々なシーンがてんこ盛りになっている作品で、
双子なメインヒロインだけでなく、真面目な同級生や、
先生までとんでもないことになっています。
もはや、そういう「プレイ」何じゃないかと思うほど
マニアックかつフェチズムを感じるシーンの数々は、
「紳士アニメ」と呼ばざるえない作品でした。
TVアニメ本編は1クールほどの作品でしたが、
その後に「OAD」という形で更に1クールほど続いており、
地上波放送ではないため更に過激な内容も多かった作品です。
もう確実に令和の時代には放送できない、
平成の時代だからこそ許された作品でした。
To LOVEる -とらぶる- ダークネス
紳士アニメの金字塔、紳士アニメと言えば「Toloveる」を
浮かべる人も多いのではないでしょうか?
ダークネスではない最初のToLOVEるもセクシーな要素はありましたが、
この「ダークネス」でこの作品は覚醒しました(笑)
ストーリー的には「うる星やつら」を彷彿とさせるラブコメなのですが、
神がかったハプニングの数々がセクシーなシーンを生み出しています。
「たまたま」主人公がヒロインのスカートの中に頭を突っ込み、
「たまたま」下着を口で咥えてしまい脱がしてしまう。
針に糸を通すようなハプニングの数々がたまりませんでした。
ありえない偶然だからこそギャグにもセクシーなシーンにもなっており、
このありえないハプニングこそ、この作品の魅力の1つにもなっていました。
キャラクターの作画のクォリティも素晴らしく、魅力的なヒロインも多く居ます。
そんなヒロインが見舞われるハプニングの数々に笑いながらも
ニヤニヤしながら楽しめる、これぞ紳士アニメと言う作品でした。
ヨスガノソラ
2010年という紳士アニメ黄金期に生まれた本作品、
個人的な考えにはなるのですが、
この作品でやりすぎたことでアニメにおける性的表現が
いろいろな人の目についてしまったのではと考えています。
私はいわゆる「オタク」と呼ばれるもので、
もう20数年アニメを見続けています。
そんな私でも「やりすぎだ」と思うほど、この作品はやりまくっています。
いろいろな意味で(笑)
原作自体がアダルトゲームなのですが、最近はずいぶんと減りましたが、
2010年あたりはアダルトゲーム原作のアニメも少なく有りませんでした。
「アドベンチャーゲーム」という都合上、ヒロインごとのエンディングや
複数ルートが存在しています。
アニメでもそれにならい、この作品は「オムニバス」形式で
1クール描かれています。
そんなオムニバス形式だからこそ各ヒロインとやりまくる主人公(笑)
意外とストーリーも面白いのがこの作品の評価される所以であり、
ヒロインの過去、主人公との関係性、トラウマを乗り越える展開、
昼ドラ的なドロドロとしたシリアスストーリーと悪くない部分も多く、
真正面から「兄と妹」の愛を描いた作品と言えなくもありません。
しかし、そんな中で「玄関」で「兄妹」が混じり合います。
それだけならともかく、田舎故か鍵をかけなかった二人は、
あられもない姿を同級生に見られるという
衝撃的なシーンもお届けされました。
DVDの特典映像もこの時代の特徴では有りましたが、
地上波ではないことを良いことにいろいろなことをヤりまくっており、
1度見たら忘れられない、伝説の紳士アニメとして
未来永劫、語られることになる作品かもしれないですね
紳士アニメとは馬鹿とエロス
こうやってあの頃の紳士アニメを振り返ると、
世界観や設定自体から馬鹿げたものもある一方で、
ストーリーはシリアスなのに、女性キャラが
あられもない姿になる作品が多かった印象です。
思わずツッコミたくなる設定やシチュエーションの数々、
キャラクターたちは真面目なのに見ている側としては
シュールな絵面の数々に笑ってしまうような作品も多かった印象です。
性的なシーンは人によっては嫌悪する要素ではありますが、
同時に人によってはそれを「ギャグ」と受け止められる部分も多く、
この手のバカバカしさは紳士アニメでしか味わいがあります。
最近も「終末のハーレム」や「異種族レビュアーズ」など
かなり挑戦的にセクシーな要素を盛り込んでいる作品も
たまに放送されており、いつか、2010年代前半の
紳士アニメ黄金期が復活することもある…いやないですね(笑)
時代とともに表現は変化し、その時代なら許された表現も、
今は許されないこともあります。
昔のドラマなんかを見ると職場での喫煙シーンや
セクハラ表現もあったりしますが、最近のドラマでは
喫煙シーンはともかく、セクハラ表現は滅多にお目にかかれませんよね。
それと同じようにセクシーな表現も、15年前だからこそ、
平成だからこそ許された部分も大きく、
2019年に放送された「異種族レビュアーズ」も放送当時は、
様々な放送局で放送中止になったりもしました。
最近はその手の表現が少しでもあると議論になることもあります。
それがありかなしかは人によるところが大きいのですが、
私個人としては紳士アニメでしか味わえないバカバカしさが大好きなだけに、
そういう表現を堂々とやっている作品が少なくなってしまったことは
少し残念でもあります。
時代とともに表現が変わる、紳士アニメはそれを感じられる
ジャンルの1つといえるかもしれません。
紳士から僧侶へ、そしてぬきたし
そんな紳士アニメ冬の時代ともいえる昨今なのですが、
なぜか堂々とセクシーシーンをやりまくってるアニメ枠があります。
それが「僧侶枠」です(笑)
原作自体もアダルトな作品を地上波で、1話5分ほどで
放送している「僧侶枠」は紳士アニメが減った時代だからこそ
貴重なものになっています。
1話5分ほどだからこそ世間の目にさらされることもなく、
ひっそりと、裏路地に潜む変態のごとく今もなお生き続けています。
更にそんな僧侶枠以外にも2018年に話題になった
アダルトゲーム「ぬきたし」がなんとアニメ化することも決定しています。
もしかしたら第二のヨスガノソラのような作品が今後生まれ、
紳士アニメブームが再来する流れが、ぬきたしで生まれる可能性も…
もしかしたらあるのかもしれません。
この作品をどう思いましたか?あなたのご感想をお聞かせください
紳士アニメについて語るなら成人向けアニメについてレビューしても・・・。