評価 ★★★☆☆(57点) 全13話
あらすじ 十数年前に異次元と現世界を結ぶ通路「ゲート」が現れた世界。ゲートの出現以降、「ハンター」と呼ばれる超常的な能力を持った覚醒者たちが出現し、ゲート内のダンジョンに潜むモンスターを倒して大きな対価を得ていた。引用- Wikipedia
世界中にイキり尽くせ!
本作品は俺だけレベルアップな件の2期。
制作や監督などに変更はない。
イケメン兄
1クール目のラストは主人公がネクロマンサーになって
終っていた。そんな1クール目のラストからの続きなのだが、
やや作画の質感と声優さんの演技も微妙に変わっており、
1クール目のラストよりも主人公の声はやや低く、
顔もかなり尖っている(笑)
1クール目の1話の主人公の姿はどこへやらだ。
2クール目の1話ではそんな1クールの振り返りを
軽く行い、レベルアップできる力を手に入れた主人公が
強くなり、影の君主の能力を手に入れたという説明がなされている。
身長もかなり伸びており、まるで韓国アイドルのような見た目になり、
周囲の反応も露骨に変わっている。
演技に関しては見た目の変化に伴う演技指導なのかもしれないが、
1クール目に比べるとややボソボソとした喋りになっており、
そのあたりはやや気になるところだ。
2クール目では妹の同級生のハンターとともに
ハンターの指導としてダンジョンに潜ることになるのだが、
トラブルが発生し、ダンジョンのランクが急に変わり、
高難易度なレッドゲートへと変化してしまうというところから
物語が始まる。
1クール目と比較するとかなりテンポ感が上がっており、
1クール目の欠点でもあった「場面転換」による
視点変更もかなり少なめだ。
そのおかげでスムーズに物語が展開する。
作画
1話からテンポ感があがったおかげで
シンプルにこの作品を楽しめる印象だ。
この作品はタイトルでもわかるとおり「おれつえー!」な作品だ。
ネクロマンサーの力を手に入れた主人公は一人だけで
軍団を率いているようなものであり、更に倒したモンスターを仲間にできる。
強敵と戦えば戦うほど、強敵を倒せば倒すほど彼は強くなる。
1期から作画のクォリティは高かったものの、
2期ではそれを維持しつつ、余計な場面転換がなくなったため、
その戦闘シーンをきちんと味わえる。
1期から改善されていることを2期できちんと感じられる出来栄えだ。
アイスエルフという強敵ですら彼の敵ではない。
他のハンターがろくに戦えない中でも、
彼一人で圧倒する姿をきちんとアニメーションで盛り上げており、
常に余裕な表情で「イキる」姿には独特の痛快さがあある。
生きるためには勝つためには手段を選ばない。
元最弱のハンターだからこそ、自らに牙を向けるものを許さず、
本来は魔物を倒すのがハンターの役目ではあるものの、
自らに牙を向けたハンターを殺し「仲間」にすらする、
戦闘中であろうと関係なく彼は強くなり続ける。
レベルアップはするもののスキルを無限に手に入れる
タイプの作品ではないため、少ないスキルを駆使して戦う姿には
きちんと「工夫」も見られる。
グリグリと動くアクションと外連味を感じる戦闘シーンを
場面転換による中断無く見せるだけできちんと面白い。
1期からこうやってくれればと思うものの、
2期で改善されたところは本当に素晴らしい。
主人公だけでなく名もなきモブキャラの戦闘シーンでさえ
こだわって描かれており、シンプルに見てて楽しい
アニメーションが描かれている。
地味ではあるが、作中で英語で描かれていた
アイテムやスキルの説明も2期では
きちんと日本語字幕が出るようになっている。
ここまで改善されているとなんだか嬉しくなってしまう。
謎
この作品の謎も徐々に掘り下げられていく。
なぜゲートは現れるのか、魔物たちはなぜ人間を襲うのか。
魔物たちは謎の指令を脳内に送られており、
深く何かを聞こうとしても答えてはくれない。
行方不明だった「主人公の父」も唐突に現れ、
S級のハンターを一瞬で倒すほどの実力を持っている。
そんな謎を見せつつ、ストーリーもサクサクと進んでいく。
主人公自身は病気の母を救うためのアイテムを作るために
ダンジョンに挑戦しており、戦闘シーンを随所で見せながら
裏でストーリーを進行するためテンポが崩れない。
主人公のイキりっぷりも加速していく。
1クール目ではS級の力を持つことを隠していたが、
2クール目ではそれも限界を感じ、再測定を行うことで
世間にも自らの本当の強さを堂々と公開する。
今までは人の目を期にして、こっそりとイキっていたがもう違う。
彼は日本で二人目のS級ハンターとして世界中にイキれるようになった。
多くの組織が、有名な人が彼を手に入れようと動き出すが、
彼は断りまくる。
そんな状況でも身分を隠してダンジョンの攻略に参加することもあり、
主人公が参加するダンジョンに限ってトラブルが起こりまくり、
ピンチな状況を主人公がおれつえー!で
イキりながら解決するという展開が続く。
あくまでも主人公の俺つえーとイキリを見せるためだけの展開だ。
心做しか2期の1話よりも2期の中盤のほうが
主人公のアゴが尖って見える。
イキりまくってドヤ顔をした結果、アゴが伸びたのかもしれない(笑)
戦闘シーンがハイクォリティだからこそ見れる部分はあるものの、
ややマンネリ感は生まれている。
母
あくまでも主人公の目的は母を救うためのアイテムを得るためであり、
そのために向かってストーリーは進んでおり、
そこはブレないからこそ、マンネリは感じつつも
テンポよく話が進んでいく。
終盤に差し掛かる直前で母の病気が治る。
主人公が絶体絶命の中でも生きようとあがき、
Eランクと罵られても戦い続けた理由、願いが叶う。
すぐに主人公を息子と判断できた母はさすが母というべきだが、
まるで別人のごとく変化してるのに母の愛は偉大だ(笑)
そんな目的を果たすと、
主人公はどこか燃え尽き症候群のような感じになるものの、
ハンターたちはカナン島という場所の攻略に乗り出そうとする。
ダンジョンブレイクをおこし、多くのハンターが犠牲になり、
人が踏み入れられなくなった場所。
そんな場所を再び攻略しようとしているものの、
主人公は母と妹との生活を取ってしまう。
S級同士の模擬戦など、いわゆる日常パートでも
絶え間なく戦闘シーンが描かれており、絵が地味にならないのは
すごいところだ。
閑話休題みたいな話が一切なく、
話の緩急というものなく、ずっと盛り上がりどころだけを
繋いで物語を紡いでいる。
原作が漫画アプリで連載されていた作品だからこその
ストーリー構成なのかもしれない。
ヒーローは遅れてやってくる
S級や他の国のギルドとともにハンターたちは
アリの討伐に乗り込み、女王の討伐には成功するものの、
「黒いアリ」の圧倒的な強さに叶わない。
次々とS級ハンターが敗れ、あっさりと殺され、大ピンチだ。
そこに現れるのが主人公様である(笑)
できればハンターたちが殺されたりする前に
やってきてほしいのだが、ボロボロの状態で
何名か犠牲になってから遅れて登場する。
黒いアリとの戦闘は今作における最大の盛り上がりどころであり、
戦闘シーンの気合の入り方も尋常ではない。
妥協のない作画で見せる
「殴り合い」はシンプルに見入ってしまう。
力比べが終わり、互いに互角とわかれば次はスピード勝負だ。
1枚絵で殴り合いを見せてから、ド派手なエフェクトで
ハイスピードな剣戟をえがいている。
なおその模様は生中継されており、日本でも世界中でも
配信されている。世界にイキリを見せつけた主人公だ(笑)
強敵だった黒いアリすら仲間にくわえ、
主人公の戦いはこれからも続いていくことを匂わせ、
2期は終っている。
総評:イキるほど、顎が伸びるよ、どこまでも
全体的に見て1期の欠点だったテンポの悪さ、
場面転換の無駄さが見ごとに改善され、
サクサクとしすぎているくらいの怒涛のテンポで話が進み、
1期のように一方そのころみたいな形で戦闘中に
別のキャラの視点に映すこともない。
スキルやアイテムなどの表示や説明が1期では
英語だけ表示される上に一瞬だったため、
読めないという問題点が会ったのだが、
2期ではそこも改善されており、圧倒的に見やすい。
戦闘シーンのクォリティは1期の時点でも高かったが、
2期では更に磨きがかかっており、特に終盤の黒いアリとの戦いは圧巻だ。
殴り合いを見せ、切合を見せる、
静と動を使い分けたアニメーションは思わず見入るほどの
クォリティだ。
ストーリー的には主人公の目的だった母を救い、
主人公も実力を隠すことがなくなり、堂々とイキれるようになっている。
そのためのお膳立てのように主人公が入るダンジョンに限って
異変が起きたり、主人公がいないときに限ってピンチになったりと、
主人公の舞台を用意するための前準備はマンネリ感がある。
ただ、ここまでイキられるとむしろ爽快感があり、
そのあたりの好き嫌いはあるだろうが、
嫌いという方は1期の時点でもう見ていないだろう。
色々と謎は残っており、新たな強敵も現れて2期は終っており、
3期があるかどうか気になる所だ。
日本のなろう系でも似たような感じでイキる作品は多いが、
この作品はそこを徹底的に本気でかっこよく見せようとしている。
なろう系のイキりも本気で描けば爽快感になり面白さになる、
沿う感じさせてくれる作品だった。
ただ唯一、主人公のアゴの長さだけは最期まで
気になってしまった(笑)
個人的な感想:作画の暴力
1期からの改善点が本当に素晴らしく、
それが改善されているというだけで何故か嬉しくなってしまった。
原作の長さを考えれば4期くらいまでやれば完結まで
描けそうだが、果たして3期はあるだろうか。
配信人気はかなり高く、特に海外でも受けているため、
3期の可能性は高いと思われるが、
同じクォリティで見せてくれることを期待したい。