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【地球外少年少女】1500円払ってでも見たい!名作Netflixオリジナルアニメ特集【PLUTO】

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Netflixアニメ
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この記事を書いた人
笠希々

オタク歴25年、アニメレビュー歴13年、
YouTube登録者11万人な私の個人的アニメ批評。
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サブスク動画配信サイトの黒船ことNetflix。
そんなNetflixですがアニメにも力を入れており、
数多くの作品を作り上げ配信しています。

今回はそんなNetflixオリジナルアニメの中でも
私が特に面白いと思った作品をご紹介するアニメコラムになります。

Netflixオリジナルアニメ

Netflixはかなり前からオリジナルアニメを数多く手掛けています。
配信されてからしばらくするとTVアニメとして放送されたり、
中には劇場公開されるものも合ったりしますが、
最近まではあまり話題になる作品は多くありませんでした。

その原因ともいえるのは作画の悪さだったり、
脚本の悪さだったりと、逆の意味で話題になることはあっても
あまり良い作品が話題になることはありませんでした。

しかし、ここ最近はNetflixがしっかりと
アニメ制作にお金を出し、力を入れており、
地上波のアニメでは味わえないようなNetflixという
配信サービスらしいアニメも増えてきました。

Netflixに入ってる人は思わずすぐに見たくなり、
入ってない人は1000円払ってでも見たくなる。
そんなアニメを今回はご紹介いたします。

ぐでたま 〜母をたずねてどんくらい〜

「ぐでたま 〜母をたずねてどんくらい〜」レビュー
評価 ★★★★☆(66点) 全10話 あらすじ 寿司店の冷蔵庫の中で目覚めた、怠け者の卵のぐでたまと元気いっぱいなヒヨコのしゃきぴよ。引用- Wikipedia

この作品をアニメと言っていいのか、
やや悩むところではあります、なにせ半分は実写映像です(笑)
しゃきぴよやぐでたまなどのキャラクターはフルCGで描かれているものの、
そんな彼らが人間たちの日常に潜んで生きている世界だからこそ、
半分は実写な作品です。

この作品で描かれていることは「食育」です。
ぐでたまはたまごから割れたばかりの生卵で
ぐでーっとした存在で、もうひとりのしゃきぴよはひよこそのもの。
そんなぐでたまとひよこが「母」を探しに旅に出かけます。

この時点だと子供向けのアニメかな?といような印象を受けますが、
終盤になると大人でも泣かされる展開が待ち受けています。
卵なぐでたまは「食材」だからこそ食べてもらえるこそ意味があります。
それが彼らの生きる意味であり、食材として生まれた彼らだからこその
本能でもあります。

しかし、ぐでたまは「食べられるだけ」の人生を考え、
1度は拒否します。しかし、卵は卵、放っておけば彼らはくさり、
食べられることすら無くなってしまいます。

長い旅路の中で「ぐでたま」は色々な卵たちに出会っていきます。
いつまでも食べられない卵寿司、腐った卵、
腐らないように抵抗し続ける卵、
そんな中で「塩」すら振られていない自分は何者にもなれていない。

最後のぐでたまの姿は涙を誘われ、
食育というものを食材を主人公にすることで描いた作品でもありました。

ぼくのデーモン

本当は怖いポケモンの世界「ぼくのデーモン」レビュー
評価 ★★★★☆(64点) 全12話 あらすじ 小学生の剣斗は、森で拾った赤い砂粒をデーモンに育て、「アナ」と名付けて仲良く暮らしている。引用- Wikipedia

この作品、かなり異色な作品でした。
制作自体も監督やアニメ制作はタイなのに、
脚本部分は小説家の「乙一」さんという日本とタイが
コンビを汲んで制作したという作品です。

そんな異色なタッグで描かれる世界は
「ダーク」なポケモンの世界でした。
「核震災後」の日本には未知の物質が蔓延し、
デーモンと呼ばれる新たな生物が生まれています。

このデーモン、ぶっちゃけポケモンです(笑)
増え続けるデーモンをデーモン使いと呼ばれた人たちが
殺し回っており、様々な能力を持つデーモンのデザインは
気色悪いデザインではあるのですが、
それがどこか「キモカワイイ」ともいえるニュアンスで描かれています。

デーモン同士を戦わせる光景はまさにポケモンバトル、
フルCGでダイナミック描かれる戦闘シーンな本当に素晴らしく、
巨大なデーモンとの戦いには思わず手に汗握ります。
しかし、ポケモンと大きく違うのはこの作品にはグロテスクさがあります。

本当は怖いポケモンの世界とでもいいたげな世界観は、
デーモン使いへのダイレクトアタックも可能です(笑)
そんな世界で主人公は本来は嫌悪されるデーモンをこっそりと育て、
母を助けるために旅をすることになります。

ロードムービーとして描かれるストーリーと、
主人公とデーモンであるアナとの関係性も素晴らしく、
終盤の展開などミュウツーの逆襲を見ているかのようでした。

キャラクターデザインは海外制作ということで癖はあるのですが、
そのクセを乗り越えた先にはNetflixオリジナルアニメらしい
濃ゆい面白さが待ち受けています。

PLUTO

人間よ、神に挑め「PLUTO」レビュー
評価 ★★★★★(82点) 全8話 あらすじ ユーロポールのロボット刑事であるゲジヒトは森林火災の後に発見されたモンブランの残骸に言葉を失う。モンブランは戦争参加後、森林レンジャーとして活躍。誰もが慕う存在となっていた。引用- Wikipe

この作品の原作は20世紀少年などでおなじみの浦沢直樹による漫画作品で、
もともとは手塚治虫先生が手掛けた鉄腕アトムでの
エピソードの1つである「地球最大のロボット」を
リメイクした作品でした。
そんな原作からのアニメ化は本当に素晴らしい作品でした。

浦沢直樹さんの漫画をアニメ化したからこその、
渋いキャラクターデザインとCGで描かれた戦闘シーンの
クォリティは高品質で飲み込まれるような世界観を描きつつ、
ミステリータッチなストーリーを笑顔ています。

人間を殺せないはずのロボット、
しかし、そんなロボットが人間を殺したかもしれない。
そんな事件と同時に世界的に有名なロボットが次々と破壊される
事件が巻き起こり、その謎を解き明かしながらストーリーが進んでいきます。

描こうとしているのはAIの自我の目覚めという
この手のロボット、発達した人工知能をテーマにした作品では
王道とも言えるテーマです。

人間がロボットというものをつくり、
どんどんと人間を模倣し、人間に近づけて行っている未来、
そんな中で生まれたアトム達、
だが、その裏には人の「欲望」や「憎しみ」といった業がひそんでいます。

人間が人間のようなロボットを作る、
それはまさに神の所業であり、神の領域に踏み込んだ証でもあります。
アトムというロボットを超えた人間を生み出した人類、
しかし、そんな希望と同時に憎しみも生み出してしまうのが人類。

現実でも在り得るかもしれない未来と、そこに潜む業を
1クールで綺麗に描いている作品でした。

地球外少年少女

「地球外少年少女」レビュー
評価 ★★★★★(93点) 全6話 あらすじ物語の舞台はAIやインターネットが普及した2045年の宇宙空間。新たにオープンする日本製の商業用ステーションで大規模な事故が発生してしまう。引用- Wikipedia

SFというジャンルは非常に令和の時代では
ロボットアニメと同じく厳しいジャンルになってきました。
ロボットアニメもそうですが、SFもおなじく、
1クールだと世界観の掘り下げで終わってしまうことも多く、
硬派なものも多いからこそ人気も出づらいジャンルです。

そんな中でNetflixという媒体だからこそ、
あの「電脳コイル」でおなじみの磯光雄監督が
オリジナルSFアニメを制作してくれました。

主人公は月生まれの少年です。
しかし、月で生まれたがゆえに地球の環境に適応しておらず、
宇宙ステーションでリハビリをしています。
そんな彼を中心に描かれるのは未来、まさしくSFです。

スマホは手に埋め込まれていて、
ロボットやドローンも当たり前のように存在し、
ロボットは当然、知能を持ち、当たり前のように会話をしています。

この「世界観」が本当にたまりません。
文字で言えば5,6行で説明できてしまう未来の世界、
それをアニメーションという媒体でこれでもかと見せつけてくれます。

「ああ、SFがはじまった、面白い作品が始まった、コレを待っていた」
自分の心の中にあるSFへの、宇宙への、未来への飽くなき好奇心と
探究心を見れば見るほどくすぐられるような細かい背景描写が
本当にたまりません。

そんな世界観を見せた後に物語が動き出します。
主人公が住む「宇宙ステーション」のシステムがダウンし、
彗星が衝突してしまいます。誰がなんのためにシステムをダウンしたのか。
一歩間違えば死が待ち受ける宇宙という場所でのサバイバル、
コロコロと変わるキャラクターの表情とスピーディーに変わる状況、
張られ巡らせる伏線の数々。

最高のSF、最高のボーイ・ミーツ・ボーイを
ぜひ楽しんでいただきたい作品です。

サイバーパンク エッジランナーズ

「サイバーパンク エッジランナーズ」レビュー
評価 ★★★★★(91点) 全10話 あらすじ 日系企業アラサカなどの巨大企業に支配されたディストピア都市ナイト・シティ。そこに暮らす少年デイビッドは、富裕層向けの学校で浮いた存在だった引用- Wikipedia

原作はゲームな本作品なのですが、
そんなゲームをTRIGGERが、今石監督がアニメにしたことで
Netflixでとんでもない人気になった作品でした。

もう何も語らなくても1話を見れば全てがわかります。
おそらく1話を見てたはずなのに気づいたら全10話、
あっという間に見終わっていることでしょう。

サイケデリックなカラーリングは見る側に
本来は人間からは出ないはずの脳内物質を大量に分泌させ、
映像表現、アニメーションの表現で見る側の
ドーパミンを過剰に分泌させることを目的としているかのような
芸術的な作画と演出、カメラワークの数々を味あわせてくれます。

主人公はいわゆる悪ガキです。母子家庭でお金もないのに、
母は彼を学校に通わせているものの、お金がないせいで苦労しています。
お金という現実、泥臭く、世知辛く、
血みどろのこんなくそったれな世界で
少年は一人になったことで狂った世界に足を踏み入れます。

そんな彼が出会った泥棒なお姉さん、
甘美なボーイ・ミーツ・ガールから始まる王道の物語、
一人の少年が成長し、大人になり、一人の女を守る。
ストーリー自体は王道ではあるものの、狂った世界観の描写と
サイケデリックなアニメーションの表現が最高のアニメ体験を
味わせてくれる作品です。

もはや説明不要、見ればわかるのがこの作品です。

地上波じゃできない!これぞNetflixの魅力

TVアニメの場合は1クールか2クールと尺がある程度決まっています。
しかし、Netflixの場合は全8話でも、全10話でもいい。
その自由な尺が物語に無駄も惰性も含ませず、
綺麗に起承転結すっきりとした作品を作り上げることがデキるのが
Netflixのオリジナルアニメの魅力も1つです。

TVアニメの場合は「規制」というものもあります。
セクシーな表現もグロテスクな表現も、
一定以上の表現は規制され謎の光や抑えた表現になることもありますが、
Netflixの場合はその規制もかなりゆるく自由に表現できる魅力があります。

更に地上波だと視聴率も人気も取りづらいジャンルである
「SF」というものを思う存分やれるのもNetflixの魅力の1つかもしれません。
ある程度、スケジュールに決まりはあるかもしれませんが、
TVアニメのように1話を放送中に3話を作っているなんてこともなく、
完成され納品された状態で配信されます。

だからこそ完成度の高い作品が制作側も満足の行く形で配信される。
TVアニメの枠、TVアニメの概念から解き放たれたNetflixという媒体は、
今後、多くの名作を生み出す媒体になっていくかもしれません。

地上波の場合は無料で見ることができますが、
Netflixの場合は広告付きなら月790円、
広告のないスタンダードプランなら月1490円かかることが
欠点とも言えますが、お金を払ってでもみたい、
ここだけでしか見れないアニメがたくさんあるのがNetfixというサイトです。

まだはいってないという人も、ぜひ、この機会にNetflixという
黒船に乗り込みませんか?

最後までお読みいただきありがとうございました。

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