評価 ☆☆☆☆☆(0点) 全12話
https://www.youtube.com/watch?v=6cz-Umu8tHo
あらすじ 夏休み。浦和第三高校鉄道部の調、常盤、南、緑、桜の面々、そして生徒会の彩湖、子鹿、ついでに美園は、市民プールで夏を満喫していた。引用- Wikipedia
怒れ埼玉県民
本作品は浦和の調ちゃんの2期。
監督は中野奏人、制作はAlcedoAlcy
タイトル変更
前述した通り、この作品は浦和の調ちゃんの2期だ。
しかし、タイトルが「むさしの!」にガッツリと変更されている。
浦和の調ちゃん自体は2016年のアニメであり、
紆余曲折をへて2022年に2期が放映されたものの、
ここまでタイトルが変わってしまうと浦和の調ちゃんの2期と気づく人のほうが少ない。
あえてタイトルを変更した意味もわからず、
短編アニメの2期に6年もかかってしまうのも意味がわからず、
そもそもこの作品は知名度も人気もまるでない作品だ。
「公益財団法人さいたま市産業創造財団」が支援を行い
制作されているご当地アニメではあるものの、2期をやる意味はあったのか?と
色々と見る前の段階から謎でしかない。
変更
更に監督も制作会社も変わっている。
作画の雰囲気は1期から若干変わっており、一言で言えば劣化している。
特に「アニメーション」のクォリティの酷さは顕著であり、
1期はそれなりに動いているが、2期は止め絵の連続、
背景を無駄に魅せる演出なども多く予算が明らかに少ない。
立ち絵がぬるーっと動く感じも違和感を生んでおり、
CGかLive2Dあたりで動かしているようなアニメーションは
見ていてむずがゆさを生んでいる。
2期の1話ではキャラクター紹介もかねて
キャラクターの立ち絵ととともに名前をテロップで出すものの、
そこに声優さんのセリフの一言もなく、ただひたすら止め絵とテロップを出す。
これがテンポよく紹介されるならまだしも、恐ろしいほどに間延びしている。
「1話」とは思えないほど見る気をなくすレベルの低予算ぶりは
頭を抱えるレベルであり、
エンディングはラジオ体操を流しながら埼玉の各地を実写で見せるという
これまたどこが面白いのか意味不明な映像が流れる。
1期の時点でだいぶひどかったが、2期はもっと酷い。
セリフがテロップで出ているのに声優さんの声はないようなシーンで、
埼玉の名産や名菓などを紹介するシーンがかなり強引に挟まれたりと、
1期よりも露骨なやり方には嫌悪感すら感じてしまう。
鉄道部
1期から死んでいた設定「鉄道部」、
鉄道部なのに活動が一切描かれない謎の部活であり、
実質放課後ティータイム状態の謎部活だ。
そんな部活が2期では廃部の危機になる。
当たり前だ(苦笑)
そんな彼女たちが廃部から逃れるために
「全国鉄道甲子園」という謎の大会に出るという
ストーリーが展開される。
1期はストーリーがあってないようなものだったが、
2期では一応はストーリー性が生まれている。
それでもおそろしくテンポは悪く、
1期ではプールに遊びに行き、廃部の危機を伝えられ、
2期ではどうしようか迷ってる中でいろいろなものを食べて
うろちょろしていたら「全国鉄道甲子園」の開催を知り、
3話では勝利祈願がてら氷川神社に訪れ、これまたいろいろなものを食べる。
常に何かを貪っているメインキャラクターたちは、
売れない芸能人が深夜にTVショッピングの中で
怪しげな商品を無理やり褒めるような感じだ。
終盤になると鉄道甲子園が始まるものの、
そんな試合では、ラップバトルをしだしたりと、ただの大食いだったり、
歴史クイズだったり、クイズ要素もちょろっとはあるものの、
鉄道甲子園とは…?となってしまう内容だ。
大宮
そんなストーリー性が生まれたために
「対戦相手」という新しいキャラクターが2期からは登場している。
大宮の高校生である彼女たちではあるものの、
1期の時点から浦和の8人すら掘り下げできていないのに、
更に5人追加されても、一人ひとりのキャラが薄まるだけだ。
各キャラクターの掘り下げやキャラの魅力を描くことよりも、
埼玉の名産、名菓、名所、名物を紹介することに重きをおいており、
1話1話の7割は商品紹介で終わっている。
これがアド街ック天国なら問題ないが、この作品はバラエティ番組ではなく、アニメだ。
そういったご当地要素だけを出すならまだ理解できるが、
謎の「宇宙空間」でのロボットバトルが展開されたりと、
制作側がオモシロイと思ってやっている「カオス」ともいえる要素が、
ことごとく滑っている。
寒いを超えて薄ら寒いレベルだ。
埼玉県さいたま市の税金で作られているからこそ、
埼玉のPRをするのはわかるものの、
雑なPRや制作側の謎の遊び要素の数々は税金で遊んでるレベルだ。
ラストもいつのまにか鉄道甲子園がおわり、
ふわっとした感じで1クールが終わってしまう。
総評:さいたま市の税金で遊ぶな
全体的になんで2期をやったのか謎な作品だ。
1期よりもストーリー性は生まれているものの、
キャラクターが増えたことで一人ひとりのキャラの印象は薄まり、
1期よりも強引な埼玉推しな要素の数々は嫌悪感すら生まれてしまう。
これが自主制作のアニメなら特に不満はないが、
「さいたま市」の税金を使って作られていることが遺憾だ。
埼玉の魅力が一切伝わらず、適当に埼玉要素を入れまくり、
あとはセンスのない制作陣が遊んでいるだけのような作品は
唾棄するレベルの嫌悪感が生まれている。
1期の時点から2期の予算も含めて支援を受けて、
2期が作られるのは最初から決まっていたのかもしれないが、
このクォリティでなぜ1期から6年の月日が経ったのかも謎だ。
タイトルの変更含めて、色々と闇が深い作品なのかもしれない…
個人的な感想:さいたまー
聖地アニメ、ご当地アニメを作ろうとした結果、失敗した作品は
一時期多く見られたが、2022年という時代になっても
まだ見られるとは思わなかった。
これがさいたま市の税金で作られているのが1番たちの悪いところであり、
クールジャパン政策もそうだが、こういったエンタメ、
アニメ然り漫画などに国が絡むとあまり良くないことが起こりやすいのかもしれない。
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