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視聴者を舐めるな「魔王様、リトライ!R」レビュー

魔王様、リトライ!R ファンタジー
画像引用元:©神埼黒音・身ノ丈あまる/双葉社・「魔王様、リトライ!R」製作委員会
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評価 ☆☆☆☆☆(4点) 全12話

TVアニメ『魔王様、リトライ!R』ノンクレジットオープニング│ASCA「明日世界が終わるとしても」毎週土曜日22時30分~TOKYO MX他にて放送中!

あらすじ 大野晶は自身が運営する「INFINITY GAME」内のラスボス「魔王・九内伯斗」にログインしたまま異世界へと飛ばされてしまう。引用- Wikipedia

視聴者を舐めるな

本作品は魔王様リトライの2期。
原作自体がモンスター文庫からMノベルスにうつり、
コミカライズもWEBコミックアクションからがうがうモンスターにうつり、
アニメ自体も1期から監督、制作会社が変更されている。
監督は古賀一臣、制作は月紅

振り返り

2期の1話はいわゆる振り返りだ。
1期の内容を軽く振り返るように物語のはじめをあえて
もう1度描いている、1期から5年の月日が経ったからこその
振り返りなのはわかるが、この1話の時点でひどい。

まずはBGMが馬鹿みたいにでかい。
これは1期から気になってた部分でもあったのだが、
1期以上に馬鹿みたいにでかい。

主人公が自身がプレイしているゲームの自身のキャラを見つめているのだが、
音声の調整がアホの極みであり、セリフが聞き取れない。

この音量調整のアホっぷりは致命的だ。
本当にセリフが聞き取れない、私の環境のせいなのかと
イヤホンを変えてみたりヘッドホンにしてみたり、
スピーカーで鳴らしてみたのだが、どれも同じだ。

Twitterで検索しても同じような感想が多く、
私だけの問題ではないようだ。
この音量バランスの酷さだけで見るのが非常に辛いレベルなのだが、
作画のクォリティもあまり良くない。

これは1期の時点でもそうだった部分だ。
1期はそこを逆手に取り、作画が悪いからこそのシュールさを
強調することでB級アニメとして一部の界隈に受けた作品だった。

そこを引き継ぐように2期でも明らかに低予算で作られており、
主人公を演ずる津田健次郎さん以外の声優はほとんど変更されている、
キャラクターデザインも変更されているため、
5年前に1期を見たはずなのに「こんなキャラいたっけ?」となるほど
1期を見たはずなのに見てない感覚になるような2期だ。

ただ、そんなことよりも音量バランスが悪い。
台詞の音量が100ならばBGMのが150、
シーンによっては200くらいでBGMを被せてくるため、
ひたすらに台詞が聞き取りづらい。

主人公の前世が1話でがっつりと掘り下げられるものの、
作画の悪さ、馬鹿みたいにでかいBGMのせいで
台詞が頭に入ってこず、振り返ってるはずなのに振り返りになってない。
そんなことよりも1期の振り返りをきちんとやればいいのに、
中途半端にしか振り返っていないため、振り返りにすらなっていない。

2話の冒頭でも軽く振り返りがあるものの、
振り返りが振り返りになっていない。

大量のキャラ

1期からキャラクターは多かったが、
2期ではそれが欠点になっている。
キャラクターデザインと声優の変更のせいでキャラの印象が
リセットされており、誰が誰だったかが頭の中で紐づかず、
新しいキャラが出るたびに「こんなキャラいたっけ..」という感覚になる。

1期では作画こそ悪かったものの、それを逆手に取った
シュールな絵面がギャグになっていたが、
2期ではただ作画が悪いだけで、それを逆手に取るような
ギャグにしきれておらず、淡々とストーリーが進んでしまい、
そのストーリー自体も進んでるのか進んでいないのかわかりにくい。

主人公自体は元の世界に戻るために色々と画策しており、
そんな主人公と同じようなプログラムの裏側も接触しており、
もともとは自分が作ったゲームのキャラだからこそ、
管理者権限を取り戻すために色々しており、
1期よりも話が進んでることはわかるのだが、それが面白さにはなっていない。

同時進行として聖女様と亜人の物語も展開しているのだが、
心底どうでもいい感じが強く、
ストーリーが頭に入ってこない。

戦闘シーンもあるものの、1期はそのB級なクォリティがゆえに
戦闘シーンですらギャグとして機能していたが、
2期ではただただ低クオリティなだけでギャグになっておらず、
シリアスにストーリーを展開しており、それが面白みになっていない。

BGMの音量に関しては中盤で気づいたのが、
序盤ほどアホみたいな音量バランスにはなっていないのだが、
明らかに場面にあっていない間の抜けたBGMやSEが多く、
どこのフリー音源拾ってきたんだ?と思うような曲やSEばかりだ。
音響監督がプロの仕事をしていない。

キャラが棒立ちで口がパクパク動いているだけの
止め絵と止め絵を繋いでいるようなシーンも多く、
1枚絵でごまかしまくる戦闘シーンにアニメーションとしての面白みもなく、
無表情で何の感情も揺り動かされないまま話だけが進んでいく。

1期は安っぽいものの、その安っぽさが作品の魅力になっていたが、
2期はただただ安っぽいだけだ。
あまりにもひどい。

紙芝居

6話あたりから作画枚数がどんどんとへっていく、
予算が少ない、低予算なアニメであることは序盤の時点で
察する部分があるものの、中盤からはもう目も当てられないレベルの
作画枚数の少なさだ。

中途半端にCGを用いているのが余計に安っぽさを極めており、
1期が低予算でチープでも受けたからと、
2期でも同じようにやった結果失敗している。
これは単純に「センス」の問題だ。

一瞬治ったBGMの音量バランスも回によっては
またぶっ壊れており、監督や音響監督が仕事をしていない。
おそらく外注に投げまくりなのだろう、
ろくに色々とチェックせずにこの作品が作られている、
そう感じるほどの適当感を作品全体から感じる。

終盤にはいると止め絵の連続、BGMの酷さもきわだち、
もうストーリーをまともに見せる気がない。
終盤になると悪魔による奴隷市の解放をしてたりするのだが、
戦闘シーンも多く、本来なら盛り上がるはずなのだが、
全く持って盛り上がらない。

全部のシーンが目から後頭部を
すり抜けていくような感覚だ。映像が脳にとどまらない。
主人公や強敵同士で戦っても、ダサすぎる構図とアニメーションで
笑いさえ起きず、ひたすらダサいという感想しか出ない。

終盤

終盤になると色々と世界観や設定の謎を匂わせる要素も
出てくるのだが、それが解き明かされることもなく、
悪魔娘と父親の問題をえがいており、
そこに主人公が絡んでいるが心底どうでもいいストーリーだ。

結局、2期になっても明かされない謎も多いものの、
そんな謎やストーリーよりも気になることが多すぎて、
素直に2期を楽しめなず、
最初から最後まで視聴者を舐めきった作品だった。

総評:耳ぶっ壊れてるんじゃない?

全体的に見て1期も名作と呼べるほどの作品ではないものの、
低予算なりにB級作品として割り切った演出で、
作画のクォリティを逆手に取ってギャグアニメにしている作品だった。
しかし、2期はその低予算さだけを引き継いでいる。

主人公以外の声優が変更され、キャラデザも変わったことで
キャラクターの印象がリセットされ、
1期から出てるキャラも「誰だっけ?」となる感じのキャラが多く、
ごちゃごちゃと色々なキャラがワチャワチャわめいているだけのように
見えるようなシーンが多い。

結局、ストーリーも進んでるか進んでないのかよくわからず、
謎だけがばらまかれて回収されていない。
ただ、そんなことよりも気になるのが「音」と「絵」だ。

特に音、BGMやSEに関しては本当に何を考えているのか
わからないほど音量のバランスというのが壊滅的であり、
1話はろくにセリフが聞き取れないほどBGMを爆音で流し、
中盤や終盤でもBGMの大きさが気になるシーンが多い。

SEやBGMに関しても安っぽいものが非常に多く、
場面に合っていない音を大音量で流しまくるのは意味不明だ。
そのせいでまともにセリフが聞き取れず、
ストーリーが頭に入ってこない。

作画のクォリティも低く、戦闘シーンの誤魔化し方はとんでもない。
口だけしか動かないようなシーンをつなぎ、
アップで誤魔化しまくる戦闘シーンは、
1期のようなシュールさやギャグもなく、
ただただセンスのない戦闘シーンを見せられるのは苦痛でしか無い。

本当に最初から最後まで厳しい作品だ。
1期が低予算でも視聴者が受け入れたからこそ、
2期でも低予算でやろうとしたのはわかるが、
低予算の中での工夫もなく視聴者を舐めた作品に仕上がっている。

おそらく3期はないだろうが、
もし奇跡的にあったとしたら、1期のスタッフが
帰ってくることを期待したい…

個人的な感想:音量のバランス

ごくたまに、この作品のように音量バランスが
狂っている作品が存在するが、あれはなんなんだろうか?
私もYouTubeの動画を作るうえでBGMに関しては
かなり音量やどういうBGMにするのかを気を使っているが、
素人が気を使うことをプロができていないのは謎でしか無い。

製作委員会の変更にともなう制作会社やキャストの変更など
色々とゴタゴタしている作品だったが、
これならば2期を作らないほうが良かったのでは…と
感じる作品だった。

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