評価 ★★★☆☆(46点) 全92分
あらすじ 狙う秘宝はキャッツ・アイの父が遺せし三枚の絵。ルパン一味とキャッツアイ、2組の大泥棒は互いのプライドを賭けてその争奪戦に挑む。引用- Wikipedia
整形しました?
本作品はルパン三世とキャッツアイのクロスオーバー作品。
Amazon Prime Videoにて独占配信されている。
監督は静野孔文、瀬下寛之、制作はトムス・エンタテインメント
セルルックCG
この作品はいわゆる「セルルックCG」で制作されている。
ルパン三世はかつてフルCGで映画が制作されたこともあったが、
そちらはCGらしいCG作品であり、
今作は同じCGでも「アニメ調」のCGになっている。
「ぬるぅー」っとした人物の動きはCGっぽさを感じる部分であり、
船や車などの機械はCG感をかなり強く感じるものの、
「人物」の描写に関してはやや違和感こそあれど、
かなり自然な描写になっており、違和感は薄い。
しかし、問題は「キャラクターデザイン」だ。
この作品の制作が発表された段階からキャラクターデザインに関しては
賛否両論があったものの、それを本編映像でも強く感じる。
冒頭からルパンの一味が出てくるものの、
次元のデザインこそ違和感は薄いが「ルパン」のデザインに関しては、
わかりやすくいえば「若い」感じがある。
更にクロスオーバーしている「キャッツアイ」のデザインの違和感も強い。
キャッツアイ単独でアニメになったのは1997年であり、
それから20年以上の月日が経っているからこそ
「現代的」なデザインにしたのかもしれないが、
ぱっとみで「キャッツアイ」とは認識することが出来ない。
キャッツアイと同じ作者の作品である「シティーハンター」の
映画が2019年に公開され、作中でもファンサービス的に彼女たちが
登場したが、その際のデザインには違和感はなかった。
それだけに今作でのかなり大胆なキャラクターデザインの変更は違和感も凄まじい。
一言で言えば「北条司」先生らしさがない。
声優さんに関してはルパン三世のキャラクターたちの多くが
旧キャストから変更されているが、キャッツアイに関してはそのままだ。
声優の変更をしていないことは評価したいものの、
なぜ声優はそのままなのにキャラクターデザインをここまでかえてしまったのかと
やや頭を抱えてしまう部分がある。
そのあたりのキャラクターの違和感は見ているうちに
ある程度なれてくる部分はあるのはあるのだが、
あくまで個人的には最後までキャッツアイのキャラクターデザインは
受け入れがたいものがあった。
ストーリー
序盤は「キャッツアイ」サイドのストーリーを基準に話が進んでいく。
キャッツアイたちは「父」の行方を探すために父の作品を盗んでおり、
そんな父の絵をルパン三世たちがなぜか盗んでいるという状況だ。
そこに絡んでくるのが「ナチス」だ(苦笑)
キャッツアイたちの父である「ハインツ」が失踪前に
ルパンにナチスに奪われた美術品を取り戻す依頼をしていたもの、
ルパンが裏切り、結果的に「ハインツ」が疾走した原因になったと
キャッツアイに謎の老人が告げるところから物語が動き出す。
ルパンのフルCG作品でもナチスが出てきただけに、
またナチスかよと頭を抱えてしまう部分はある。
ただ、裏を返せば王道なストーリーだ。
「ハインツ」の3枚の絵に隠された謎はなんなのか?
ルパンは本当にハインツを裏切ったのか?
3枚の絵を狙う謎の組織はなんなのか?と、
ベタではあるものの安心感のあるストーリーが展開していく。
ルパンとキャッツアイの絡みも自然であり、
特に「銭形警部」と「内海俊夫」の刑事同士だからこその
掛け合いは本作におけるコメディリリーフになっている。
アクション
基本的に常に何かしらのアクションシーンが描かれている感じだ。
ルパン三世らしさとキャッツアイらしさ、
互いらしいアクションがフルCGで描かれているからこその
「ぬるぬる」とした動きが大胆に描かれている。
そんなアクションの中で最初は敵対していたルパン三世と
キャッツアイたちの仲が深まっていく。
この手の「VS」系の作品は昭和の頃の作品にはありがちであり、
VSと名がついているものの、対戦していないというのは
もはやお約束だ(笑)
ただ、この作品に限って言えば序盤から中盤までは
きちんと誤解があるとは言え敵対関係がきちんと描かれている。
中盤からは誤解がとけ、協力して状況を打破していく展開になるものの、
ストーリーとしては予想がしやすい。
裏切り者やお宝の真相など「無難」な感じであり、
良くも悪くもお祭り感を楽しむ作品だった。
総評:キャラデザどうにかならなかったのか…
全体的にみてストーリー自体はルパン三世らしさと
キャッツアイらしさをうまく捉えつつ無難なものに仕上げており、
序盤から中盤までの対立から、中盤からの協力関係からの
エンディングは綺麗にまとまっている。
CGのクォリティは高く、ヌルヌルと動くそれぞれの
アクションシーンにも見応えはあるものの、
問題は「キャラクターデザイン」だ。
ルパン三世たちのキャラクターデザインにはなれる部分はあるが、
キャッツアイたちのキャラクターデザインは最後まで違和感を感じてしまい、
「統一感」を出すためのキャラデザの変更であることはわかるが、
なかなか消化しきれないものになってしまっていた。
ただ、この手のお祭り作品としては無難に作られており、
両作品のファンならばそれなりに楽しめるような作品だった。
個人的な感想:フルCG
フルCGのルパン三世はひどいものだったが、
この作品はキャラクターデザインにさえ目をつぶれば、
ルパン三世としては「無難」に作られている作品だ。
序盤はキャッツアイサイドのストーリーを基準にしつつ、
中盤からは彼女たち、特に「来生愛」を
いつものルパン三世SPにおけるヒロイン的ポジションに置きつつ
物語を進めており、うまくキャラクターを使ってる印象だ。
ストーリー的にはやや物足りなさが残る部分はあるものの、
無難であり、ヌルヌルと動くアクションもそれなりに楽しめる。
本当に良くも悪くも「無難」という印象の作品だった。
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悪くはないですが、特別良くもないといった印象ですね。キャラの違和感は確かに酷い。ルパンたちはよくあることなので、目をつぶろう。キャッツに関しては主役三人はまだしも、俊夫が俊夫に見えない。声優さんは(藤田さんを除いて)オリジナルのままなので、特別違和感がすごかった。
キャラのタッチを統一するという意図はわかりますが、それならルパン側を北条タッチに思い切り寄せても良かったんじゃないかなあ?逆にルパンならどんなデザインでもルパンとして認識できる懐の広さがあるから、と思うのは私だけかな?
キャッツアイだと分かったけどねー
及第点ではあるとおもうけどな
違和感凄くて途中でみるのやめた。
キャッツ側の声優がちょっと…
今回のキャッツアイのキャラクターデザインに違和感はなかった。
漫画の1巻のキャラを見ていたら、あの80年代のアニメのデザインは無い。
まるで、『エースを狙え』か、『あしたのジョー』かというくらいに馬面。かわいくなかった。
むしろ今回の方が可愛さという点で北条司先生のオリジナルに近い。
違和感が…というなら、超ベテラン声優陣営。嬉しくもあり、つらくもあった。
敏夫・瞳・愛。そもそも戸田恵子さんの声は瞳に合ってないと思っていた。
もちろん、ものすごくうまいですし、20代の声を今でも出せるのは凄いですが。
全体的に良作。1番の違和感は、慎重で知能担当の泪に有り得ない粗忽さ。見ず知らずの人物を信用しきってしまうところ。
いくら父親の声だったから、といっても有り得ない。泪は父親の声を覚えているはずで、逆に疑うはず。
あと瞳の草薙素子ばりの自由落下。ロープ1本であれをすれば内臓破裂する。有り得ない。まあ、有り得ないのがキャッツアイであり、ルパン三世なのでとても楽しめた。
ルパン三世に少ない恋愛関係要素が入って、2作目が見たい。