評価 ★★★☆☆(59点)
あらすじ 白石純太はクラスの中で非常に影が薄いいわゆるモブキャラクターと呼ばれる存在である。引用- Wikipedia
花澤香菜の破壊力
原作は週刊ヤングジャンプで連載中の漫画作品。
監督は古賀一臣、制作はPINE JAM
ステルス
主人公は「影が薄い」男の子だ。
その影の薄さたるやステルス性能を標準装備しているのか？と思うほどの
影の薄さであり、卒業写真の際に写真に写ってるのに
欠席扱いになってしまうほどだ。
なんらかの特殊能力なのか？と疑いたくなるほどの設定だが、
この作品はバトルアニメでもなければファンタジーアニメでもない。
「からかい上手の高木さん」のヒット以降にこの手の作品は増えた。
イジらないで長瀞さんなどがいい例だ。
似たような形式のタイトルも多く、その多くが男女のいじりいじられな
ラブコメが描かれている。
この作品もそんな作品の類にもれず、
自分を「モブ」と自称する主人公のことをいつも気づき、
喋りかけてくれるクラスメイトがいる。
それが「久保さん」だ。
遊び
久保さんはそんな彼をいじってくる。
彼のステルス性能を活かし、授業中に「どこまで」すれば
先生に気づかれるのか？と挑戦して遊んでみたり、彼の秘密を握ってみたり。
クラスの中でも注目されるような美少女である「久保さん」が彼にかまってくれる。
久保さんを演じているのが「花澤香菜」さんだからこそ、
この久保さんの可愛らしさが爆発的なものになっており、
主人公をいじり、からかうセリフの１つ１つに思わずにやけてしまう。
主人公はモブであり影が薄いことを自覚しており、
そんな自分だからこそ「青春のステージ」に上がれないと卑下している。
だが、そうはいいつつも視聴者目線では
「久保さん」というヒロインにいじられからかわれまくっており、
青春のステージとやらの舞台を十分に謳歌している。
かわいい美少女に「座られたり」と紳士諸君にとってはご褒美だろう（笑）
キャラクターデザインはシンプルだ。
特に主人公のデザインはモブを自称するほどのシンプルさであり、
ヒロインである久保さんも線自体は少なくシンプルだ。
だが、それでも彼女の「コロコロ」と変わる表情が可愛らしく、
ときおり簡素なキャラデザに切り替えたりすることでメリハリを生んでいる
ほどよく肩の力を抜いた作画で描かれたラブコメが
テンポよく描かれているといってもいい。
繊細に描き込まれた作画はたしかに素晴らしいが、
そういった作品ばかりだと何処か疲れる。
このいい意味でシンプルな作画がこの作品の空気感とあいまって
作品にみやすさを生んでいる。
どうして？
彼女がどうしてそこまで主人公に構うのか。
その理由に関しては１話では描かれていない。
それは２話以降のお楽しみなのだろう。
１話は「こういう作品ですよ」という方向性と雰囲気を
視聴者に見せており、それがどストレートに伝わる。
この二人の関係性にニヤニヤしつつ、
久保さんによる主人公いじりと
「花澤香菜」さんの素晴らしい声を堪能するためのアニメだ。
変なシリアス要素は重い要素は一切ない。恋のライバルなども現れないだろう。
１話では二人はLINEを交換しただけだ。
ただそれだけなのにニヤニヤしてしまっている久保さんと、
そんな久保さんの思いをモブであるがゆえに気づいていない主人公、
このいじらしい関係性がたまらない。
安心して楽しめるラブコメとして1クール楽しめそうな作品だ。
総評：ラブコメはいいものだ
全体的にみて１話の段階で完成されているアニメだ。
おそらくはこのノリで1クール続き、本当に徐々に二人の関係性が
進んでいく感じで進むのは想像できる。
マンネリなどの不安はありつつも、１話の段階ではその予感すら感じさせず、
モブな主人公と可愛らしいヒロインのニヤニヤできるラブコメを堪能できる。
作画のクォリティもそれなりに高く、
ヒロインである「久保さん」をシンプルではあるものの、
非常に可愛らしく描いており、コロコロと変わる表情と
彼女のセリフ、そして花澤香菜さんの声があわさることで
破壊力のあるヒロインに仕上げている。
２話以降も楽しみな作品だ。
個人的な感想：万策
残念ながらこの記事を書いている段階で７話以降の
放送が延期されることが決定してしまっている。
昨今はコロナウィルスの影響や中国の旧正月の影響で
延期を発表するアニメが増えているが、
この作品も延期になってしまったのは残念なところだ。
作品として派手さはあまりなく、地味な感じは否めない。
だが、きちんとした魅力と面白さがある作品だ。
延期してしまうと放送再開したときに、
よっぽどの作品でない限り「話題性」という意味では薄まってしまうため、
延期が本当にもったいないと感じてしまう作品だった。
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