「嫌な顔されながらおパンツ見せてもらいたい２」レビュー

評価 ★★☆☆☆(35点) 全6話

あらすじ 再びパンツを見せて欲しいと懇願する主人公に、メイドの伊東ちとせは「もしかして、私のだから見たいんですか？」と問いかけるが引用- Wikipedia

プロデューサー失踪

原作は同人誌の本作品であり、本作品は２期。
２期はニコニコ動画だけで配信された。
監督は深瀬沙哉、制作はUWAN PICTURES

１期と…

基本的には１期とやってることは変わっていない。
この作品は非常に分かりやすく、タイトル通りな作品と言ってもいい。
様々なシチュエーションで主人公に少なからず好意を持っているヒロイン達、
そんなヒロイン達の好意につけこみ、主人公は拝み倒し、時には
土下座をし、頼みまくった結果、パンツを見せてくれる（笑）

ちょっと意味不明なシチュエーションではあるものの、
その「パンツ」を見せてくれるまでの過程と、
ヒロインの表情がこの作品の魅力の１つでもある。

１話では主人公を慕うメイドなヒロインが
いかに主人公を快く思い、慕っているかを語ってくれる。
幼い頃に出会った主人公との思い出、主人公へのあこがれと思い、
そんな純粋な恋心のようなものを彼女たちは訴えかけるが、
訴えかけた本人はどうしても「パンツ」が見たい（笑）

１話ではやや変化球気味だ。一瞬はヒロインは好感をもってくれる、
自分のことが好きだからこそ、自分のパンツだからこそ
彼は見たいんじゃないかと。
しかし、そこを否定するのがこの作品の主人公である。
そこにパンツがあるからみたい、別に誰でもいいのだ。

罵倒されながら、嫌な顔をされながら、
土下座アングルでパンツを見せてもらいながら１話が終わる。
どんなアニメだといいたくなるが、この作品は
そういった特殊な性癖をお持ちの方に向けたニッチなアニメだ。

豪華声優陣

出ている声優さんたちは非常に豪華だ。
石上静香、竹達彩奈、秦佐和子、上坂すみれ、上田麗奈、高森奈津美と
声の魅力も演技力も抜群な彼女たちが演ずるヒロインたちは魅力的だ。
そんなヒロインたちの可愛さや魅力をしっかりと感じさせてくれるからこそ、
そのギャップがうまく作用している。

可愛いヒロインが、主人公を大好きなヒロインが、
嫌な顔をし、罵倒しながらパンツを見せてくれる。
マイナス方向へのギャップ萌えがこの作品の魅力だ。

例えば２話、主人公は家庭教師として双子の姉妹を担当している。
彼女たちは主人公が大好きで一緒にディズニーランドに行きたいと
願うものの、連れて行ってほしければパンツを見せてくれと
頼み込む（笑）

ちょっと意味不明であるが、この作品はそういう作品だから仕方ない。
魅力的な声と見た目のヒロインの可愛さと嫌そうな顔と罵倒の
ギャップが毎話生まれており、
主人公の「声」は一切出ないからこそ気持ち悪さも
抑えられてると言える…のかもしれない。

やってることは１期と変わらないものの、
罵倒セリフが１期よりも心なしかキレがあるせいか、
思わず笑ってしまう。

作画

ただ１期からそうだが、作画のクォリティ自体はあまり高くない。
ヒロインのキャラデザも最近のアニメっぽさはなく、
００年代の深夜アニメのような印象を受ける。
肝心の下着の描写もあまり気合が入って描かれてるとはいえない。

ただ２期ではかなり割り切っており、下着を見せるのは一瞬で
その後はヒロインの「嫌な顔」にカメラが映ることが多く、
この作品で見せたいのは下着ではなく、この顔なんだ！と
いいたいようなカメラワークは割り切った制作側の意気込みさえ
感じてしまう部分だ。

もっとも作画の部分に関しては後述する問題があったせいもあるかもしれない、
マニア向けかつニッチな作品ではあるものの、
制作側の作品に対する愛情を感じる作品なだけに
嘆かわしいところだ。

総評：制作費を持ち逃げされたアニメ

全体的にみて安定の２期だ。
１期の時点でから出オチ感はあるうえに、
かなりニッチなターゲット層に絞られた作品であることは間違いないが、
２期では罵倒セリフの切れも極まったことで、そういう癖がないかたでも
くすくすと楽しめるシチュエーションコメディになっている。

しかしながら、先日、本作品の制作の裏側で
プロデューサーが「制作費」を
持ち逃げするという事件が起きていたことが発覚した（苦笑）
１期の時点からトラブルが多かったようだが、２期では更に
多くのトラブルが起こり、制作会社に制作費用が振り込まれていないようだ。

現在は裁判もおわり制作会社が勝訴したものの、
プロデューサーは裁判にも姿を見せず失踪したようだ。
アニメの内容も色々ととんでもない作品だが、
それ以上に制作事情がとんでもないことになってしまった作品だった。

現在は３期のクラウドファンディング中であり、
このレビューもそのクラウドファンディングの宣伝に
少しでもなればと思い執筆した次第だ。
https://fanbeats.jp/projects/273

愛のある制作陣が報われることを願いたい。

個人的な感想：クラウドファンディング

最近は邪神ちゃんドロップキックなどクラウドファンディングで
ちょこちょこと成功する作品も増えてきており、
以前のようなクラウドファンディングされるアニメ＝地雷という
ジンクスを抜け出しつつある状況だ。

この作品もニッチな層向けの作品ではあるものの、
ニッチな層向けの作品だからこそ、
クラウドファンディングで制作が続くことを期待したい。