日常

「ガイコツ書店員 本田さん」レビュー

3.0
日常
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評価 ★★★☆☆(52点) 全12話

【本田さん×鷹の爪】3分ぐらいでなんとなくわかるガイコツ書店員 本田さん

あらすじ 本田さんは戦う!! 業務と!! 絶版と!! マンガを愛する人々と!! 引用- Wikipedia

見た目に突っ込んではいけない

原作はエッセイ漫画の本作品。
作者の方が書店員で働いた経験が生きてる作品のようだ。
監督は轟おうる、制作はDLE

ガイコツ


引用元:©本田・KADOKAWA /ガイコツ書店員本田さん製作委員会

この作品はタイトル通りの作品だ。
主人公の本田は本屋の店員であり日常業務をこなしている。
だが、見た目はガイコツとして描かれている。

なぜガイコツなのか?というのは何も説明がない。
よく漫画の作者が自分を犬や牛のキャラクターにしてることがあるが、
この作品もそういったニュアンスで描かれているのだろう。
「ガイコツ」ということを活かした何かがあるわけでもなく、
骸骨ギャグみたいのもない。

確かに見た目のインパクトはあるものの、
そのインパクトに見合う設定や要素が無いのが少し残念だ。
おそらくは「本屋の日常」という一見、地味そうな作品であるがゆえに
ガイコツというインパクトを足したのだろう。
もう少しガイコツであることを活かした何かが欲しかった所だ

多種多様な客


引用元:©本田・KADOKAWA /ガイコツ書店員本田さん製作委員会

暇そうというイメージのある書店員、だが、
この作品で描かれる書店員はとてつもなく忙しそうだ。
普通の本屋に薄い本を探しに来る外国人、BL本を求めに来る腐女子、
色々な層のお客さんに「おすすめ」や「内容」を聞かれるハードルの高さなど、
書店員だからこその客層と接客は面白い。

本はネット通販や電子書籍が主流になりつつある中で、
それでも「本屋に来る人はどんな人なのか?」というのが興味深く描かれる。
特に「外国人の多さ」は色々と納得してしまう客層だ。

書店員としての仕事


引用元:©本田・KADOKAWA /ガイコツ書店員本田さん製作委員会

接客、レジ打ち、品出し、在庫管理etc…
書店員としての日常はかなり忙しい。
目まぐるしいほどの仕事量を汗かきながら、時には涙を流しながら、
ガイコツや「仮面」やヘルメットをつけた店員がこなしていく。

ガイコツという設定と同じように書店員たちは何らかをかぶっている。
だが「ガイコツ」と同じでこれも見た目のインパクトだけだ。
見た目をネタにするわけでもなくスルーしてるさまは、
ある意味、シュールとも言えるのだが、やはり少し気になる所だ。

ただ書店員の日常は1話15分という尺の短さだからこそ、
「あたふた」した感じがよく出ており、
彼らにとっての書店員としての日常がしっかりギャグになっており、
「サブカル本担当」や「集英社担当」など細かく別れてる担当など、
書店員でなければ知らないであろうことがリアルに描かれている。

ストーリー構成


引用元:©本田・KADOKAWA /ガイコツ書店員本田さん製作委員会

1話15分、1クールだからこそ1話1話の話で1つ1つのことを描いている。
1話では色々な客、2話では書店員の仕事、3話では出版社の営業マンなど、
1話ごとに描かれる内容がしっかり違い、
見れば見るほど「書店員の世界」にハマっていく。

多種多様なキャラクターが多数登場することも特徴であり、
1度限りのお客さんから書店員仲間、取次など、
本当に多くのキャラクターが登場することで作品にダレが生まれない。

「書店員の日常」というネタ切れが早そうな内容に思えるのだが、
意外にもまるでネタ切れしない。
これは想像で描かれる漫画が原作ではなく、「エッセイ漫画」が
原作だからこそリアルがネタ元になっており、
そのせいで毎話新鮮な面白さのある作品だった。

唯一気になるとすればやたらとBLを買いに来る客が多かったことくらいだが、
これは作者が女性であるという所と関係があるのかもしれない。

総評:リアル職業モノ


引用元:©本田・KADOKAWA /ガイコツ書店員本田さん製作委員会

全体的に見て見た目がガイコツという奇抜さはあるものの、
そのインパクトの割には中身はきちんとした本屋の店員の日常だ。
本屋で働いたことがなければ知らないような意外な業務、豊富な客層、
忙しすぎる毎日をギャグテイストに明るく描いており、
爆笑は出来ないもののクスクスと笑いながら楽しめる作品だ。

DLE制作なのでアニメーションとしての面白さは薄く、
FLASHアニメに近い動きのなさはあるものの、
この作品にはそこまで動きの面白さが必要なく、
DLEという制作会社の作風とマッチしている作品だった。

欠点を言えば強い笑いはない点と、奇抜な見た目を活かしたネタがないという点、
更にやや多いBLネタは気になる人もいるかも知れない。
しかし、その点を除けば1話15分の1クールでスッキリと楽しめる作品だ。
本屋が好きならば必見の作品だろう。

個人的な感想:もっと奇抜かと思った


引用元:©本田・KADOKAWA /ガイコツ書店員本田さん製作委員会

ガイコツという要素とほとんど生かさないのは驚いた(笑)
ここまでインパクトのある主人公でありながら、
その見た目のインパクトをまるで生かさずに本屋の日常を描いており、
ある程度見続けると主人公がガイコツであるというのが
自然に馴染んでくるのは不思議だ。

このインパクトとタイトルからなんとなく奇抜なギャグアニメとか
ホラーな作品を想像する方もいるかも知れないが、
中身はきっちりとした書店員の日常なので安心してほしい(笑)

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出演声優 斉藤壮馬, 三瓶由布子, 喜多村英梨

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  1. 全身育毛 より:

    確かにタイトルに「ガイコツ書店員」と書くからには、ガイコツ要素を含んだ、触れた内容であった方が良かったかも知れませんね。しかし、学園モノにいる髪色が奇抜なキャラ(例として黒子のバスケ)がいても何も学校から注意されない。何故ならそういう世界だから。みたいなそういう設定なんだろうな&キャラの描き分けの1種なんだろうな。という解釈を自然と出来た身としてはとても楽しい作品でした。
    大きな笑いがなかったという点も、エッセイをちょっとポップな感じに脚色して描いたものというのは主さんも理解しているようですし、アニメ内でも「書店員の仕事はあんな面白おかしくないよ!」みたいに言ってるキャラもいましたし、主さんの「クスクスと笑いながら楽しめる作品」というのが作者さんの目指す所ではあったと思います。(これは個人的な推測ですが)
    つまり、主さんのタイトルに対する最初の先入観による笑いの方向性と、作者の書きたかったものがズレていたから少し低めな点数になったと思います。