評価 ★★★☆☆(59点) 全12話
あらすじ もし、ゲームを終えた後も彼らが存在していたとしたら。もし、見えないところでトンデモない行動をしていたとしたら。引用- Wikipedia
フィットボクシングはしないフィットボクシングアニメ
原作はゲームな本作品
監督は森田と純平、制作はイマジニア、Story Effect
ゲームそのまま
原作がゲームなのは承知の上で見始めたのだが、
キャラクターのCG、モデリングをそのままアニメに流用している(笑)
もともと原作のフィットボクシングのキャラクターデザインや
CGのクォリティはそこまで高くない。
どこか海外っぽさすら感じるデザインであり、
つたわる人と伝わらない人がいると思うが
「ザ・シムズ」というゲームのようなキャラクターデザインだ。
そんなキャラクターデザインという名のモデリングをそのまま
アニメに流用している。低予算さはかなり感じるものの、
同時にこの作品の予算の割り振り方の極端さをも感じることができる。
現作は「豪華声優陣」がインストラクターを務めてることが
話題にもなった作品だ。
大塚明夫、石田彰、早見沙織、釘宮理恵、中村悠一etc….
そんな原作の声優陣がそのままアニメに出ている。
この作品の制作の8割はおそらく声優のギャラだ。
そう感じるほどの豪華すぎる声優陣が毎話出ている。
ゲームのモデリングをそのまま流用してしまっていることを
許せてしまうほどの豪華声優陣を楽しむアニメと言ってもいい。
超強引
ストーリーはかなり強引だ。
フィットボクシングの体験レッスンを受けに来た主人公だが、
勘違いされてインストラクターのアシスタントになるところから物語が始まる。
タイトルからは「ダンベル何キロモテる?」のような
アニメの内容を想像してしまうのだが、
フィットボクシングのゲームが題材の作品なのに、
フィットボクシングをするシーンはほとんどない、
キャラが軽くシャドーボクシングしてるくらいだ(笑)
この作品はフィットボクシングに出てくるキャラクターの
日常とキャラクター描写で成り立っている作品だ。
原作ではあまり触れられてない一人ひとりのキャラクターを
掘り下げるようなストーリーになっている。
一人ひとりがなぜ今「トレーナー」をやっているのか。
過去が語られつつ、キャラの関係性をえがきつつ、
フィットボクシングジムの日常を描いている。
「フィットボクシング」のアニメなのにほとんど、
フィットボクシングをやらない。
本末転倒であり、かなり突っ込みどころは有るものの、
妙なシュールさすら漂っているこの作品をなぜか見るのをやめられない。
ボケまくり
キャラクターもボケまくりであり、ツッコミ役不足だ。
過去に婦警をしていたからという理由だけで
すぐ敬礼と通報をするキャラクターになっていたり、
プライベートヘリでコンビニに行くセレブキャラだったり、
かなりキャラ設定が「極端」なものになっている。
その極端さとキャラクターたちのどこか
オーバーリアクション気味な反応がボケと突っ込みになっており、
そこに実力派のベテラン声優たちの演技が加わることで
妙なおもしろさを醸し出している。
思わず1話1話終わったあとに
「なんだこれ」と思ってしまうような内容では有るのだが、
そのなんだこれは、なんだこれ(笑)である。
見てる側のツッコミをさせる余地もなくボケまくるキャラの日常に
ハマってしまう。
原作ではストーリーらしいストーリーはなく、
あくまでトレーナーというだけだ。
そんな原作にすらなかったキャラクター設定が
どんどんと顕になってくることで、原作をやってる人ですら
「そんな設定だったの!?」というキャラ設定がどんどんと飛び出してくる
1話3分のなかでテンポ良くストーリーが展開していき、
キャラクター数は多いものの、
1話1話できちんと掘りさげをしているおかげでキャラの多さが
気にならない作品だ
総評:まさかの日常アニメ
全体的に見て「まさか」の日常アニメという印象だ。
タイトルからフィットボクシングをやるアニメを匂わせておいて、
中身はフィットボクシングのトレーナーの日常ものだ。
やや極端なキャラクター設定と1話3分ほどだからこそ勢いから
生まれる「ギャグ」をベテラン声優たちが盛り上げている。
原作を知らずとも問題のない内容になっている作品であり、
逆に原作を知っていても以外なキャラクター設定に驚かされる。
1話1話キャラクターを取り上げつつ印象づけ、
ラストには「ゲーム」につながるような内容になっている。
位置付け的には前日譚、エピソード0的な話だ。
プレイヤーである「あなた」に出逢う前の彼らの物語。
キャラのモデリングをそのまま流用した意味も生まれており、
意外なクォリティの高さに驚かされてしまった作品だ。
個人的な感想:ダークホース?
フィットボクシングをやらないフィットボクシングアニメというのには
驚かされたものの、最後まで見てみると1つの作品として
まとまっており、見る前には一切期待していなかったこともあり、
ダークホース的な位置づけの作品になっている。
これでフィットボクシングの売上が伸びるとは思えない内容だが、
1つの作品として面白いものにしようという
制作側の熱意を感じられる作品だった。
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序盤は「何で日常アニメなんや…、カレンの目が若干怖っ」と思ってましたが、1話1話で丁寧目にキャラを深掘りすることで深みを感じられました。特にベルナルドのエピソードはなかなか良かったです。エヴァン先生萌え。