評価 ★★★☆☆(40点) 全12話
あらすじ 西暦206X年。第三次世界大戦後の荒廃した世界で、民間軍事会社「グリフィン」の戦術人形たちは、人類に仇なす「鉄血工造」と終わりなき闘いを繰り広げている、はずだったが引用- Wikipedia
癒やしという名のカオス
原作はソーシャルゲームな本作品。
監督は陸泓熹、制作は中国のアニメ制作会社の大火鳥アニメーション
1話5分ほどの短編アニメであり、2期が決まっている。
監督は台湾の方らしく、制作協力には台湾のアニメ制作会社である
レバーレススタジオも参加しており、中国アニメでありながら台湾アニメでもある
どばっと
引用元: © SUNBORN Network Technology Co., Ltd.
1話からどばっとメインキャラがほとんど全員出る。
誰が誰だか自己紹介もろくにされないままに、彼女たちはケーキを奪い合う。
キャラクターの把握はしきれないうえにいわゆる「SDキャラ」で
簡略化されたキャラクターデザインのキャラクターたちが、
びっくりするほど細かく動く。
細かい表情の変化やきちんとした「動き」が1話1話の中にしっかりとあり、
シンプルな話であはあるものの、キャラクターたちのコミカルな動きで
アニメーションとして「楽しませよう」としているのが見ていてしっかり伝わる。
何故か次回予告が「実写」という意味不明さも合わせて、
何故か妙に癖になる雰囲気を醸し出している。
キャラクター
引用元: © SUNBORN Network Technology Co., Ltd.
基本的に簡略化されSDキャラクターではあるものの、
アップになった瞬間などの一瞬だけリアルで妙にセクシーなキャラデザに
なることがあり、その使い分けが絵的なメリハリをしっかりと生んでいる。
だからこそひとりひとりのキャラに妙に印象がつく。
ソシャゲ原作のアニメの場合はもっと多くのキャラクターが出る場合が多いが、
この作品は「8人」に絞っている。
原作がすでに100名以上のキャラクターが出ていることを考えると、
厳選されたキャラクターだけを出しており、8人に絞っているからこそ
1話1話の話の中でその8人のキャラクターをしっかりと掘り下げられている。
きちんと一人ひとりの担当回がもあり、最初はキャラの名前もろくにわからないが
話が進んでいくときっちりと名前とそのキャラがどんなキャラかが
分かるようになっている。
声優陣も豪華であり「戸松遥」「加藤英美里」「田村ゆかり」
「山根希美」「野中藍」「福原綾香」「能登麻美子」「嶺内ともみ」と
しっかりと声の特徴のある方を起用しており、
より印象がつきやすくなっている。
シュールすぎる
引用元: © SUNBORN Network Technology Co., Ltd.
基本的に日常ギャグの作品だ。
ただ、そんな中でやや「サイコパス」じみた行動や言動のあるキャラも居る。
ヤンデレチックな行動や言動のあるキャラも居る。
笑いとしてやや「黒さ」を感じるノリも有り、もう少し過激にやれば
いわゆるブラッココメディ的なのりになりそうな感じすらある。
もともとの彼女たちの設定は「擬人化」された銃であり、
そういった意味でもサイコパスな設定のあるキャラが多いのかもしれない。
ただ、こういうブラッココメディなギャグは「中国アニメ」の特徴でもあるが、
Cパートにある実写パートのノリは本当に意味不明だ。
猫にキャラクターのアクリルバッジを見せつけるだけだったり、
キャラクターのグッズで遊んでいたりと驚くほど謎だ。
シュールというより「何なんだ?」と思うような実写パートであり、
解釈に困るようなシーンも多い。
カオス
引用元: © SUNBORN Network Technology Co., Ltd.
特に中盤以降は「???」となるような話も多く、
序盤に比べるとオチがいまいちな投げっぱなしな話も多い。
ちょっとシュール過ぎてよくわからない感じの話が増えてしまうのは残念だ。
それこそ風邪を引いた時に見る夢みたいなストーリーが多い(苦笑)
もしかしたら、原作のキャラクターを理解してれば
笑える部分もあるのかもしれないが、
それにしても荒唐無稽というかシュールな内容だ。
描かれてる話をどう解釈し、どう受け止めて良いのかわからない。
ソシャゲ原作の日常アニメでこんなにも
カオスにしなくてもいいのにと思うほどに、色々とカオスだ。
唐突にロボットアニメになったときは
パロネタもあったりともうわけがわからず逆に笑えてしまう作品だった
総評:カオスの向こう側へ
引用元: © SUNBORN Network Technology Co., Ltd.
全体的に見て日本のアニメとは違う、中国や台湾の方のセンスがブラックぎみかつ
シュールでカオスな方向へと振り切れている。
この手の5分アニメでありがちな簡略化されたSDキャラではあるものの、
ときおりリアルなキャラデザと使い分けることで絵にメリハリも生んでおり、
ちょこまかと動き回るSDキャラクターの可愛さをしっかりと感じることができる。
ただ原作をやっていないとやや世界観の設定がよくわからない部分があったり、
キャラの名前が「銃器」だからこそ、やや覚えにくかったりする部分はあるものの、
原作から絞ったメインキャラを一人ひとりきっちりと掘り下げて見せており、
きちんと印象残るキャラクター描写ができている。
内容に関してはややカオスすぎる回やシュールすぎるオチで終わることも多く、
中盤以降はその傾向が強い。ブラックコメディ的なノリのあるシーンも有り、
日本のアニメとはやや違うセンスの作風は興味深い部分もあり、
これがもっと「カオス」になり「シュール」になれば、
「ポプテピピック」のような感じになるのでは?と思わせる部分もある。
特にCパートの謎の実写パートは本当に謎でしか無い。
2期のタイトルは「狂乱篇」らしく、すでに1期の段階で狂乱していたのに
更に狂乱するのか?と思うと妙な期待感を感じさせてくれる(笑)
ファン向けの作品に見える作品ではあるものの、
原作を知らない人が見ても楽しめる部分のある作品だった。
個人的な感想:意外と
引用元: © SUNBORN Network Technology Co., Ltd.
見る前はファン向けの作品かなーと思って見だしたら、
色々とカオスすぎる作品だった。
キャラクターデザインもしっかりしており、独特の世界観を醸し出しており、
もう一歩カオス&シュールになればもっと面白い作品に仕上がりそうな
気配をビンビンに出している。
ただ、あくまでも原作のゲームの宣伝的な立ち位置の、
しかも5分尺の短編アニメでここまでカオスにする必用はあったのか?
と逆に感じる。
もっと無難な日常アニメでもいいはずなのに、非常にシュールだ。
このノリを更に強めて2期が描かれるなら、
意外な名作がもしかしたら誕生する…かもしれない(笑)
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