評価 ★☆☆☆☆(13点) 全12話
あらすじ 吸血欲をもった「鬼」と呼ばれる存在が静かに息づく現代日本。引用- Wikipedia
異常性癖で性犯罪者な主人公と全部受け入れちゃうヒロイン
原作は月刊モーニングtwoで連載中の漫画作品。
監督は中野英明、制作はプラチナビジョン
見出して感じるのはグロテスクさだろう。
1話冒頭から画面が真っ赤で泣きながら人を襲いまくり、
人体を破壊しまくるシーンが描かれる。
真っ赤なエフェクトでごまかされてはいるもののグロテスクだ。
このグロさは人によって好みが分かれそうな所だ。
引用元:©花田陵・講談社/デビルズライン製作委員会
更にキャラクターデザインのダメさ。
特徴が薄く個性のないキャラクターデザインであり、
ヒロインがヒロインらしくない。
下手したらモブキャラのほうが可愛いレベルであり微妙だ。
作画も悪い、というよりアニメーションがおかしい。
吸血鬼が警察から逃げ回っているというだけのシーンなのだが、
異様に軽快かつ動きが早すぎる。
簡単に言えば「早送り」みたいになってしまっており、
背景は綺麗なのにそんな早送りみたいな移動を見せられると笑ってしまう。
戦闘シーンもあるのだが、これまた早送りだ(笑)
一瞬、私の環境がおかしいか再生速度が1.5倍になってしまったのか?と
疑うほどに早送りなアクションシーンの数々は違和感しかなく、
作画枚数が少ないから早送りになってるのか、
はたまた演出としての「高速移動」の表現がおかしいのか判断しかねる。
キャラクターが走って移動するたびに
ギャグアニメの中の逃走劇のような動きになっており、
シリアスかつ緊迫感のあるシーンのはずなのに大爆笑だ。
引用元:©花田陵・講談社/デビルズライン製作委員会
テンポも悪い。
会話と会話の間に妙な「間」が入り、
大した話もしていないのにグダグダとどうでも良い会話が繰り広げられる。
会話をしていないシーンでも無駄に壮大な音楽を流し尺を稼いでいる。
どんなストーリー構成と脚本でこんなグダグダになるんだ?と
プロの仕事とは思えないほどに尺稼ぎが随所に見られる。
台詞回しもふざけてるとしか思えない。
ヒロインは自分に思いを寄せていた男が実は吸血鬼だと知る、
しかも、その男はヒロインの血を吸わないために他の女性を襲い
なおかつ殺している。
そんな衝撃の事実を知ったヒロインは悲鳴を上げたり驚いたような
素振りをみせたりするのではなく
「気づかなくてごめん」というセリフを吐く(苦笑)
気づく気づかないの問題ではなく、もっとなにか別の言葉があるだろうと
思わず突っ込んでしまうほど台詞回しがおかしい。
引用元:©花田陵・講談社/デビルズライン製作委員会
ヒロインを救った刑事も実は吸血鬼のハーフでヒロインに欲情し襲いかかる。
長ーい舌でいきなりベロベロとヒロインとキスしだすのだから笑うしか無い。
この時点で主人公はヒロインに対する強制わいせつ罪が成立しており、
主人公は性犯罪者である。
そもそも吸血鬼に一切の同情の余地はない。
この作品における吸血鬼の吸血という行動は「性衝動」に近く、
血を吸う行為はドラックの決めた時の10倍以上の高揚感があるらしく、
1度血の味を覚えた吸血鬼は人を襲い、「射精」までしてる始末だ。
つまりは異常性欲者であり、自分を抑えられない性犯罪者と変わらない。
これで彼らにとって吸血という行為が食事であり、
生きるために仕方なくなら同情の余地はあるが、ただの異常性欲者共だ。
自分の旦那だろうと血を見れば襲いかかる。
そんな性犯罪者の唐突な「キス」でヒロインが主人公に惚れる。
もはや、どのタイミングでヒロインが主人公に恋愛感情を抱いたのか
1~100まできちんと説明してほしいほど理解ができず、
強制的なキスを何度も顔を真っ赤にして思い返すヒロインの感情に
まったくもってついていけない。
引用元:©花田陵・講談社/デビルズライン製作委員会
そもそも、このヒロインはおかしい。
自分に思いを寄せていた男性が吸血鬼だと知ったときの反応も、
主人公に唐突にキスされてたときの反応も、
主人公が自分の家のベランダに潜んでいたときの反応も、
思わず見てる側が「そうじゃないだろ!」と突っ込んでしまう反応ばかりだ。
イケメン無罪という言葉はあるものの、そのレベルじゃないくらい主人公が
ヒロインに対して軽犯罪レベルの行動をしまくるのだが、
少女漫画のヒロインよろしく主人公の軽犯罪を受け入れドキドキしている。
シーンだけ切り取れば少女漫画でみたことのあるようなシーンだが、
そんなドキドキしている設定や状況では決して無い。
描きたいシーンに対しての状況づくりがあまりにも下手だ。
少女漫画作品でありがちなシチュエーションを作るための
過程があまりにも雑かつ無理がありすぎて、
その雑さがギャグにしかなっていない。
ギャグ以外でどう受け止めていいかわからず、
真剣に見ればヒロインの行動や言動に苛ついて仕方がない。
引用元:©花田陵・講談社/デビルズライン製作委員会
いくら相手がイケメンで救われたからといって
ベランダに潜んでいたり、寝てる間に部屋に侵入して匂いを嗅がれたりと、
ちょっとした恐怖だ。
だが、ヒロインはイケメンの行動や言動に恐怖を感じたり怒ったりもしない。
性別が逆でこれが男性向けのラブコメなら、
ヒロインが主人公を空の彼方へとぶっ飛ばしても許されるレベルだ。
そういった行動や言動が一切ない。
このヒロインの存在がこの作品をシュールギャグに変えてしまっており、
せっかく鎮静剤を打って落ち着こうとしてる主人公の首筋にキスしたときは、
「こいつ正気か?」と思うほどだ。
鎮静させたいのか興奮させたいのかどっちなのだろうか。
ストーリー的にも話が進んでも面白くならない。
吸血鬼を排除するために動き出している組織がいるのに、
そんなのを放っておいて吸血欲を抑えるためにヒロインといちゃつき、
主人公はヒロインとセックスしたい感情を募らせる。
引用元:©花田陵・講談社/デビルズライン製作委員会
私は劇場版エヴァンゲリオン以来、
久しぶりに男の「アレ」シーンを見た(苦笑)
そんなのを見せられてどう反応すれば良いのだろうか?
我慢して1人で発散してる主人公かっこいい!とでも思えば良いのだろうか。
中盤以降のストーリーは出来損ないの東京喰種みたいなものであり、
そこに安っぽい少女漫画でよくあるシチュエーションを
強引にくくりつけたような作品だ。
結局、最終話でも明かされない謎や設定も多く、
形だけのハッピーエンド風で終わってもモヤモヤとしたものが残る作品だ。
引用元:©花田陵・講談社/デビルズライン製作委員会
総評
全体的に見てつまらない作品だ。
台詞と台詞の間がおかしくテンポが非常に悪く、
作画が不安定なせいかキャラクターデザインが悪いせいかわからないが、
主人公やヒロインの外見的な魅力を一切感じず、
それ所か物語のヒロインの行動や言動がおかしく感情移入をさせてくれない。
結局、吸血鬼たちの問題や人間との関わりなどのストーリーと、
人間と吸血鬼の恋愛事情というストーリー、
この2つのストーリーがちぐはぐで絡み合っておらず、
だからこそヒロインの言動や行動の違和感が強くなってしまっている。
自分の幼馴染が連続殺人犯で吸血鬼だったという衝撃の事実を知っても、
主人公が自分の家に不法侵入しようとも、
イケメンの吸血鬼に常に頭がお花畑状態だ。
作品の雰囲気や世界観にまるで似合っていないヒロインのせいで
本筋のストーリーが集中して楽しめない。
イケメンで性犯罪者になる可能性のある異常性癖のある主人公を、
すべて受け入れて顔を赤らめちゃうヒロインを受け入れられる方なら
この作品を楽しめるだろう。
少なくとも私には無理だった(苦笑)
引用元:©花田陵・講談社/デビルズライン製作委員会
個人的な感想
個人的にはかなりきつかった作品だ。
序盤はいろいろな要素が絡み合ってギャグとして楽しんでいたのだが、
中盤以降はツッコミが追いつかず、ツッコミどころの多さに辟易し、
ヒロインの言動や行動が受け入れがたく、
ヒロインさえ居なければ楽しめたかもしれないが色々と厳しかった。
売上的にはBOX売りしているのだが129枚しか売れておらず爆死。
原作は200万部くらい売れている大ヒット作品のようなのだが…
アニメからはそのヒットの原因がわからない作品だった。
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