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ほぼ全話作画崩壊「出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした」レビュー

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出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした 未分類
© 紅月シン・TOブックス/出来そこ製作委員会
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この記事を書いた人
笠希々

オタク歴25年、アニメレビュー歴13年、
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評価 ☆☆☆☆☆(5点) 全12話

TVアニメ「出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした」本PV

あらすじ 人々を守り戦った英雄アレンは、守ったはずの人々に裏切られ、死亡してしまう。アレンを導いた神の使徒であるアンリエットの計らいによりアレンは次の世界に転生し、ヴェストフェルト公爵家の長男として誕生した。引用- Wikipedia

ほぼ全話作画崩壊

原作は小説家になろうで連載していた小説作品。
監督は古賀一臣、制作はスタジオディーン、マーヴィージャック

出来損ない

1話冒頭の時点で主人公は出来損ないと言われて、
公爵家から追放されている。
なろう系作品らしくレベルやステータスの概念もあり、
「ギフト」と呼ばれる特殊な能力も存在する世界だ。

だが、そんな世界でレベルも子供の頃から上がらず、
ギフトすらもらえなかった主人公は公爵家から追放される。
しかし、主人公は「転生」した存在であり、
前世の記憶を持ちながら本当の力を隠している。
追放されて自由の身になった主人公は平穏な生活を望んでいる。

そんな冒頭の流れはテンプレ的であり、特に面白みはないのだが、
作画が露骨に酷い。
特に主人公の「顔」は一切安定せず、カットがかかるたびに
美容整形を行ったがごとく変わりまくりだ。

作画枚数も低く1枚の絵を長回ししたり、
申し訳程度に口や体が動くだけだったり、無駄に背景を見せるシーンも多い。
やたら引いたカメラで絵を映したり、やたらアップにしたり、
もう作画コストを下げようとする努力が1話冒頭から
ビンビンに感じてしまう。

前世の力

本当の力を隠して生活していた主人公だったが、
幼馴染を助けるために本当の力を出す。
そんな1話の序盤の重要なシーン、かっこよく見せ無いといけないシーンだ。
1クールのアニメにおけるつかみでもある。

だが、もうガッタガタだ。
敵であるゴーレムのような存在も犬のような姿をしているのは良いとして
カクカクとした動きしかしておらず、脅威を一切感じないのだが、
主人公がそんなゴーレムを倒しても何もかっこよくがない。

メチャクチャな動きは人体の骨格を無視したような動きであり、
エフェクトのダサさはもう大爆笑だ(笑)
大量の剣を召喚し、それを相手にぶつけるような技なのはわかるが、
地上に居るゴーレムの数が3体くらいしかいないのに
100本以上の剣をわざわざ召喚しているの意味不明でしか無い。

ゴーレム自体にあたっている数よりも地面を貫いている剣のほうが
圧倒的に多い、あまりにもダサすぎる戦闘シーンに笑うしか無い。
主人公が前世から引き継いだ力はチートじみており、
戦闘能力はもちろん、回復能力もチートだ。

そんなチートな力を持つ主人公は幼馴染の王女とともに
「神の啓示」の言葉に従い、辺境の村についていくことになる。
そこには「勇者」な女の子も出てくる。
サクサクと進むストーリー自体は悪くないものの、
作画が本当にひどすぎて話に集中できない。

1話で主人公は家から追放されたかと思えば
幼馴染の王女を助けて、とある村に訪れて勇者と出会い、
そんな村を支配してると言ってもいいドラゴンを退治する。
大忙しだ(苦笑)

そんな怒涛のテンポで進むストーリーに作画が追いついておらず、
1話の盛り上がりどころであるドラゴンとの対決も大爆笑だ。
クソみたいなエフェクトを使う勇者と主人公、
ハエたたきのように尻尾でぶっ叩かれる勇者の体は一切血も出ておらず、
ドラゴンが羽を主人公に切りつけられると、ピクピクと跳ねる(笑)

これほど作画がひどいアニメを2024年に見れるとは思っても居なかった。
そう思ってしまうほどひどすぎる作画が1話からお届けされている。
ストーリー自体にもツッコミどころや違和感があるものの、
もう少しまともな作画なら印象も違っただろう。

1話から台無しだ。

盛り上がらない

作画も酷いがストーリーも盛り上がりに欠けている。
本来はチートな能力を持っている主人公だが、
平穏な生活のために本当の力を隠し、あえて追放された主人公。
だが、隠しているはずなのに幼馴染や勇者の前で力を使いまくっている。

主人公の父や弟もなにか悪巧みをしているようで、
彼らの悪巧みが原因でヒロインが襲われたりもしている。
そんな中で主人公が剣を作るために、ヒロインの知り合いのもとに訪れる。
行き当たりばったりなどうでもいいストーリーだ。

そもそも主人公の目的は平穏の暮らすことであるがゆえに、
わかりやすい「目的」のようなものがない。
かといってスローライフ系のような日常が描かれるわけでもなく、
なんやかんやで面倒事に首を突っ込み、行き当たりばったりな
ストーリーを展開している印象だ。

ぽっと出のキャラの事情など心底どうでもよく、
序盤だけでなく中盤以降も、話のネタを増やすために
新しいキャラを出しているようなギャグアニメ的手法を取っている。
だからこそ先のストーリーが一切気にならない。

悪魔なども暗躍していたりもするのだが、
盛り上がりに欠けるストーリーをガタガタの作画で
描いているため話も頭に入ってこず、
キャラの魅力も伝わらない。

なにもかも出来損ないだ

ガッタガタ

ただでさえ作画が酷いのだが4話あたりから更に酷くなる。
特にキャラクターの顔がとにかく崩れまくっており、
にている別人がシーンを変わるごとに登場するような感覚になるほど
キャラの顔が安定しない。

そんな作画のクォリティで戦闘シーンがあるのも厄介だ。
死んでいたはずのヒロインの叔父がゾンビ状態で
悪魔に操られている、そういう状況なのだが、
ガッタガタの作画で描かれる戦闘シーンに笑いを隠せない。

主人公と操られていた叔父さんの一騎打ち、
剣の音がだけが鳴り響き、なんか決着がついている(苦笑)
それだけでなく村に居る死人や悪魔を主人公が
一刀両断するのだが、もう言葉では言い表せないほどの
省略作画とそれを補助する演出で笑ってしまう。

ただでさえ出来損ないなのに、話が進めば進むほど
出来損ないのレベルが上っていく。

ギフト

中盤になると主人公の父親と弟が企んでいたことが明らかになる。
この世界は「ギフト」という一人ひとりが持つスキルに縛られている、
悪魔たちは「ギフト」によって人間は神の奴隷になっていると言い、
主人公の父親や弟を操っている。
そんな誘惑に乗ってしまっているのは主人公の存在が原因だ。

主人公は前世からの能力とスキルを引き継いでおり、
そのせいで子供の頃から能力値が高かった。
そんな兄と比べられた弟は劣等感を抱き兄を恨んでいる。
悪魔は人間の特別なギフトを封じるために父と弟を利用している。
その状況はわかり、ストーリー的にはそこまで悪くない。

主人公の父は未来が見えるギフトだ。
主人公の母は英雄を生むギフトと運命であり、死ぬ未来だ。
しかし、英雄を生むはずの主人公の母は出来損ないな主人公を産んでおり、
主人公の父はギフトを、この世界を恨むことになってしまった。

つまりは全ては主人公が自らの力を隠したせいだ(苦笑)
そういうストーリーを描きたいのはわかるのだが、
相変わらず、作画が終わっている。

エフェクトと「キンキンキン」という音だけで描かれる
戦闘シーンには笑いを隠せず、止め絵だらけのシーンの連続で
もう制作が限界なことが伝わる。
肉親だろうが関係なく「ワールドエンド」という必殺技を
ぶち込む主人公の無慈悲さも凄まじいが、作画も凄まじい。

アニメーションという表現をなんとか保とうと必死だが、
出来上がった絵面は思わず笑ってしまうほど酷い。
中盤の時点で序盤からの問題点はある程度片付いているものの、
悪魔の企みとやらは分かっていない。

ハーレム

中盤で主人公は自らが請け負うはずの領土すら手放し、
ヒロインたちとのハーレムを楽しんでいるが、
新たな国に旅立つことになる。
そんな国では主人公での前世での知り合いが
主人公と同じく転生してきている。

序盤と同じくヒロインが追加されることで話が進んでいく方式だが、
どのヒロインも掘り下げが甘く、魅力が足りない。
ヒロインの一人がエルフの女王であることが明らかになったり、
悪魔という存在の秘密など色々と明らかになる部分があるが、
それが話の盛り上がりにつながるわけでもない。

終盤になっても一本調子で話が盛り上がらず淡々としている。
終盤になって新しいヒロインの居る国から離れようとすると、
別のキャラが現れて新しいヒロインを助ける話になっていく。

そんな中で、また悪魔が絡んでいたりといろいろと暗躍しているのだが、
一本調子なストーリーは最後まで盛り上がりには繋がらず、
一応は1クールの最後の敵となる存在も
自分自身が何をしたかったのかわからないほど暴走しており、
もはや誰?というほど作画も崩れまくっていた

最終話までガタガタでふわふわな作画が維持される作品だった。

総評:何もかもが出来損ない

全体的に見て何もかもがひどい作品だ。
ストーリー的にはなろう系らしい俺つえー的な作品であり、
ヒロインが次々と増えながらハーレムを構築していく、
その中で悪魔などの暗躍はあるものの、主人公の目的は
平穏の暮らすことで、特に目的があるわけでもない。

そんなだらっと締まりの無いストーリーを淡々と描いている部分も
かなり問題と言えば問題なのだが、
ただでさえ一本調子で行き当たりばったりなストーリーを
作画が更に盛り下げてくれる。

ここまで酷い作画は久しぶりに見たと感じるほどガタガタだ。
キャラクターの顔は安定せず、線も締まりがなくゆるゆるでふわふわしており、
見ていると不安を覚えるほどの作画ばかりだ。

そんな作画で戦闘シーンを描けるはずもなく、
制作側もそれを分かっているせいか、エフェクトを多用しまくりで
作画枚数を減らしまくりな戦闘シーンはある意味で笑えてしまう。

ストーリーも序盤から中盤までの主人公の父と弟の問題は、
悪魔が絡んでいるとは言え、主人公にも原因がある部分が多く、
彼が本当の才能を隠しているがゆえに巻き起ってしまった出来事だ。
中盤以降の前世からの知り合いとのストーリーは序盤から中盤以上に
盛り上がりに欠ける展開ばかりで先が一切気にならない。

特に最終話はもう作画のヘロヘロ感が凄まじく、
なんとか間に合わせた感も強い。
万策尽きることもなく、最後までなんとか仕上げたところは
評価したいものの、もう少しなんとかならなかったのかと
思ってしまう作品だった。

今年、コレ以上にひどい作品が生まれないことを願いたい。

個人的な感想:限界

アニメ制作会社も天と地ほど差があり、
制作会社も人材の確保に右往左往している感じがある。
延期や制作事業の譲渡など制作会社も色々と大変そうな感じが強く、
そんな今のアニメ制作会社の事情を感じられるような作品だった。

制作を手掛けたスタジオディーンは
そもそも作画のクォリティが高い制作会社ではないものの、
50年近い歴史のある制作会社だ。
そんな制作会社が制作に関わっていてこれだ。

色々とアニメ制作会社も限界をむかえているんだなと
ひしひしと感じてしまう作品だった

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