評価 ★★★★★(80点)
あらすじ 人型兵器・ティタノストライド(TS)が実用化された時代、ハワイ・オアフ島での合同軍事演習(アド・リムパック)中に地球外から正体不明の武装勢力が襲来した。引用- Wikipedia
狂ったロボットアニメにようこそ
本作品はCygamesPicturesによるオリジナルアニメ作品。
監督は大張正己、制作はCygamesPictures。
なお、本作品は1話を見て我慢できなくなって
見てしまった2話のレビューとなります。
この星は今、危機にひんしている!
この作品はリアルロボットな世界観だ。
TSというロボットが開発され各軍隊に配属されており、
そんな状況で宇宙から敵対勢力がやってくる。
だがTSというロボットではそんな敵対勢力に一切敵わない。
1話ではそんな絶望的な状況に
唐突にスーパーロボットなブレイバーンが現れて
戦況を一変させ、作品のジャンルすら変えてしまったような
衝撃を味わうことが出来た。
しかし、そんなインパクトのある1話だからこそ
2話以降の展開が大事だ。
出オチなんて言葉は私もしょっちゅう使っているが、
出オチになりかねない雰囲気があった。
だが、そんな2話でも面白さはきちんと持続している。
1話の戦況は悲惨なものだ。
リアルロボットな世界で「多くの兵士」が死んだことに
悲しみに暮れている。
ブレイバーンという切り札はあるものの、
地球が危機に瀕していることは変わらない。
この作品の基本はあくまでリアルロボットなのだ
そういいたげな2話冒頭だ。
いうなれば「 マブラヴ オルタネイティヴ」な雰囲気すらある。
マブラブは絶望的な作品だ。
多くの命が失われ絶望的な状況に何度も陥る。
そんな世界観にもし、戦況を一気に覆すような
スーパーロボットが現れたらどうなるか。
この作品はそんなシミュレーションでもやっているかのような作品だ。
2話冒頭でも人間たちは絶望的な顔をしているのに、
ブレイバーンだけが乗りが違う
「人類は危機に瀕している!」と叫ぶが詳細は教えてくれず、
そんなことよりもイサミのことを求めている(笑)
拷問
そんなイサミは拷問を受けている。
彼は本当に何も知らない、ブレイバーンに言われるがままに
彼に乗り込んだだけだ。
だがそれはあくまで彼の視線だ、周囲から見れば
ブレイバーンにのって一騎当千したようにみえる。
彼はなにかしっているはず。
そう思うのはあたりまえだ、だからこそ拷問を受けている。
1話では恐怖に抗いながら抵抗し、
そんな中でイカれたロボットであるブレイバーンに
言われるがまま乗り込んだだけだ。
しかし、それを信じてくれるほど甘くはない(笑)
主人公が拷問を受けているのに
ノリノリなOPが始まる温度差は風邪を引きそうなほどだ。
敵は宇宙からの侵略者である
「デスドライブズ」であり、地球人類の抹殺を企んでいる。
進化した無機物生命体であり、ブレイバーンは彼らと戦うための存在だ。
一応説明はしてくれるものの、細かくは教えてくれない。
そんなことよりもイサミのことだ。
「chapter1」から彼とイサミのことを語ってくれる。
「私の動力源は熱いパルスだった、私にとって初めての体験、
それが結ばれるということだったのか」
もはや意味不明だ(笑)
肝心のイサミは拷問されているのに、ブレイバーンは
ノリノリで彼への愛を語っている。
そんな愛を語っている最中に敵ロボットが現れる。
ザコ敵ではないきちんとした敵ロボットだ。
変形!
なんとブレイバーンは変形機能まで有している。
たからかに変身形態の名前を叫び変身する様は、
忘れかけていた少年心を強く刺激してくれる。
1話でもこれを待っていた!と叫びたくなる感じだったが、
2話でもその気持は同じだ。これだよこれといいたくなる、
学生の頃に通った町中華の醤油ラーメンでも食べているような
感覚になるほどの求めていた味がこの作品にはある。
「正義のため、全ての生きとし生けるもののために、
そしてイサミのために戦う!その名もブレイバーン!」
口上も上々だ(笑)
イサミのためという一言さえなければシンプルにかっこいいのだが、
イサミのためという言葉のせいでおかしなノリになっている。
その愛の言葉通り、イサミが乗っていないと彼は弱くなってしまう。
肝心のイサミは拷問を受け素っ裸で白目をむいて鼻水を垂らしている。
イサミは本当に何も知らない、
拷問を受け精神すらも弱っている中で、
ブレイバーンにもうノリたくないと叫ぶ始末だ。
ロボットに乗りたくない主人公、
これはまさにエヴァの碇シンジだ(笑)
そんな彼にかわりにルイスが乗ろうとするものの、
ブレイバーンは生理的に無理と断ってしまう。
ロボットがパイロットを生理的に無理と断るアニメ、
いったいなんなんだろうか。
「彼に乗れ!みんなを救ってくれ!」
他でもないイサミでないと無理なことだ。
碇シンジのようにうじうじとするわけでもない、
彼は彼ができることを、彼の正義をなそうとする。
やけくそだが(笑)
戦闘シーン
2話の戦闘シーンも本当に素晴らしい。
リアルロボットなTSもきちんと戦闘に参加しつつ、
そんな動きを舐め回すようなカメラアングルで見せたかと思えば、
今度はスーパーロボットなブレイバーンの戦闘シーンでは
しゃぶりつくすようなカメラアングルで見せている。
必殺技、そして決めポーズ。
1枚1枚の絵が完成された絵画のような美しさすら放っている。
そんな美しい戦闘シーンを見せてくれたのに
なぜか戦闘が終わるとイサミの服が弾け飛ぶ
意味不明な状況は笑うしか無い。
そこからのエンディングも意味不明だ。
イサミとルイスが上半身裸でデュエットで歌う。
もはや意味不明を通り越してカオスすぎる絵面が生まれており、
頭がおかしくなりそうだ。
そしてCパートでは謎の美女がルイスの前に現れる。
謎の美女は一体なんなのか、なぜブレイバーンはイサミを知っていたのか。
謎は深るばかりだが、2話の引きもバッチリだ。
総評:なんなんだよこれ!?
1話の面白さに勢い余って2話もレビューしてしまったが、
もう分けの分からない面白さが詰まりに詰まっている。
ブレイバーンのノリは1話からかわらず、
人類にとって絶望的な状況は変わらない。
主人公であるイサミも拷問されまくってる始末だ。
ブレイバーンが居なければ一気にシリアスな
リアルロボットな世界なのだが、
彼が居ることで妙ちくりんなスーパーロボットアニメになっている。
作画のクォリティも本当に素晴らしく、
戦闘シーンだけでも100点なのに、
キャラクター描写の素晴らしさ、
ストーリーの読めなさもあいまって
1億点くらいの面白さを叩き出している。
3話では謎の美女の正体や活躍が描かれるかもしれないだけに、
もう早く続きが見たいと思ってしまう2話だった。
個人的な感想:狂ってる
もう狂ってるとしか思えない2話だった(笑)
ブレイバーンのノリもそうだが、
話を一切聞かない感じや、人の言葉を聞かずに
戦闘に赴いてしまう感じ、戦闘中のセリフの数々も
頭のネジが3本くらい抜け落ちてないと描けない脚本だ。
そんな脚本に演出の数々も負けてない。
本気で面白いロボットアニメの戦闘シーンを作り上げようとしている
制作側の気合を感じる戦闘シーンの面白さ、
そしてエンディングの狂った映像は狂気的ですらある。
3話が今から待ち遠しくて仕方ない作品だ。
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