萌豚専用ラーメン二郎、気づいたら完飲「ご注文はうさぎですか??」レビュー

見だして感じるのは「あざとさ」の増量感だろう。
着替えのシーンの「髪」の描写、
キャラクターが動いた際のスカートの動き、
細かい部分での「作画」の描写がかなり繊細になっており、
作画の質も一気に比べて明らかに上がっている。

一期の売上分がそのまま２期の質に反映されているのを
生々しく感じることができる（笑）
アニメでこういう言い方をするのは若干の違和感があるが、
「ぬるぬる」っとキャラクターが動く描写は
キャラクターの可愛さを引き立てている。

もう、はっきりいって「萌え」と「あざとさ」が
一気に比べると当社比２倍くらいな増量感だ。
何気ない日常描写の中でのキャラクターの「萌え」の数々、
あざといまでの動きや表情の数々、
「萌豚御用達アニメ」と言われることを制作が恐れず、
むしろ呼ばれることに誇りを持ち、妥協なく萌を描いている。

１期でははっきり言ってここまでの「清々しさ」はなかった。
どこか日常アニメとしての形をなそうとする真面目さが垣間見えていたのだが、
その日常アニメとしての形にこだわらず、真面目さの方向性すらも「萌え」に特化し、
制作側が一切の恥がなく「萌え」を描写している。
ここまで清々しいと見ている側も萌に対する嫌悪感や偏見ではなく、
素直に「キャラクターの可愛さ」に浸ることができる。

もう逆に「あざとすぎて」笑ってしまうのだ（笑）
明らかに狙っている、明らかに萌えて下さいといわばかりのキャラ描写だ。
キャラ同士の「微エロ」的な絡み具合や、色々なコスプレ、
多種多彩な表情の描写の数々、
「さぁ萌えろ！」と言われていることが画面からビシビシと伝わってくるのだが、
その言葉通りにくやしいかな萌えてしまう。

フェチ的な描写も多い。
さりげないシーンでの「キャラクターのボディライン」の描写は、
監督の妙なこだわりを感じさせるほどであり、
例えば「青山ブルーマウンテン」さんのムチッとした体つきや大きめのお尻など、
服の描写の仕方としわできっちりと見ている側に「感じさせる」ような、
こだわったフェチズム的ボディラインの描写は感嘆してしまう。

ひたすらキャラクターが可愛い、それ以上でもそれ以下でもないのだが、
そこに特化したからこそ、キャラクターの可愛さをひたすら味わえる。
キャラクターに対する「ストレス」が一切なく、嫌悪感を抱くポイントがない。
ストーリー的にも、そのストレスや嫌悪感を排除している。

微妙に時間が流れつつ、少しずつつキャラクターが変化している。
新しいキャラクターが登場することによるキャラクターの立ち位置の変化、
そこから生まれる自然なストーリー描写は「ダレる」ことなく、
テンポよく描かれるため違和感を感じること無く楽しむことができる。

全体的に見て１期で感じた欠点をなくし、一期で感じた面白い思う点を
強調した素晴らしい２期だったと言えるだろう。
一期が微妙だった、世間の人気に比べてそこまでハマれなかった人も
逆に２期は自然に楽しめ、一期を楽しんだ人ならば２期も確実に、
より「ご注文はうさぎですか？」のキャラクター達に萌えられる。

ただ一期以上に「萌え」に特化しているため、
萌え萌な感じが嫌いな方は受け入れきれないだろう。
ただ、それは一期でもあったこの作品の欠点であり、
好みの問題が大きい要素であるため、２期においては欠点とは言い切れない。


全体のストーリーのバランスもよく、
新規キャラクターの登場、日常と非日常のメリハリ、
１話１話がきっちりと全１２話の中で被らずに、
日常アニメでありがちな「マンネリ」や「グダグダ」感を消し去っており、
ほどよいギャグ要素もいいスパイスになっていた。

純粋にキャラクターの可愛さに浸れる。
見ている際の自分の顔のニヤケ具合や気持ち悪さを自覚するほど
まさに「萌豚専用アニメ」と言われるのにふさわしいアニメだ。
萌アニメが嫌いでなければ１期と合わせて確実に楽しめる。

個人的には一期はそこまで好きじゃない作品だったのだが、
２期になって好きになれた作品だった。