フィリップの命日まで残り1日。家賃が払えない鷹の爪団は夜逃げマシーンで夜逃げをするが、夜逃げしすぎて宇宙に飛び出してしまう。何とか巨大宇宙ステーションに助けてもらった鷹の爪団であったが、そこで総統は、かつて生き別れた息子とそっくりな青年・和夫と出会う。一方、テレビシリーズで鷹の爪団に倒されたフェンダーミラー将軍が復活した。フェンダーミラー将軍は自らのクローンたちを従えて、世界征服と鷹の爪団への復讐へと動き出す。
世界初全編Flash映画は以外にも映画らしくなっていた
世界初となる全編Flash制作であり、
NY国際インデペンデント映画祭のアニメーション部門 最優秀作品賞と
アニメーション部門 国際アニメーション 最優秀監督賞の2部門を受賞している。
見だして早々、鷹の爪らしさを感じる演出だ。
画面の右側に作品の「予算ゲージ」が常に表示される(笑)
常に予算のゲージが表示される中で映画が進むという面白い要素だが
OPでCG使いまくりで半分以上もゲージが減るw
あまりにもいらない無駄なCGで予算を削りまくっており、
予算ゲージという演出でOPから笑える内容になっている
更に今回の舞台は宇宙だ(笑)
宇宙空間が描写される度にじわじわと予算ゲージがへっていき
映画開始30分ほどで3分の2の予算を使い尽くしているw
ただ、その後はもうじわじわとしか減らず、最初の減り方は何だったんだと感じてしまう要素だ
しかし、それすらも鷹の爪らしいシュールギャグになっていることは素直に評価したい
終盤では予算が尽きて苦肉の策が出るなど予算という要素をうまく使っていた
更には劇中で「告白タイム」のもあり、
唐突に告白シーンというものがはさまれ劇場にこられたカップルや夫婦などに告白させるシーンがある。
コレが効果的に作用してたかどうかはわからないが、
吉田くんが唐突に歌い出すシーンは笑いどころだ。
ストーリー的にはTVアニメ1期の続き。
家賃が払えなくなった鷹の爪は宇宙へと夜逃げする、
そこには優秀な科学者であれば無償で生活できる宇宙ステーションがあった
総統はそこで運命の再開をする・・・というところからストーリーは始まる
相変わらず内容はギャグだが、
以外にも総統が世界征服をする目的が真面目なことをが明らかになる(笑)
更に総統の家族関係まで明かされ以外にもストーリーが気になる、くやしいがw
更に倒したはずの「フェンダーミラー」の秘密など本当に悔しいがストーリーが面白い
唐突に入ってくるスター・ウォーズネタもストーリーの根幹にもなっており、
父と息子の不毛な争いはこの作品史上もっとも見どころのあるシーンかもしれないw
その中でシュールなギャグや「うんこ」ネタ、映画ならでは?の危なすぎるパロディキャラクター、
終盤では予算の無駄遣いとも言えるCG、貼りまくるスポンサー広告など
鷹の爪らしさ全開の低予算シュールギャグアニメ映画になっている。
映画として不思議と形になっているのは本当に不思議だが、これは間違いなく映画だ(笑)
ここまで低予算、ここまで役者の数が少ないアニメ映画は史上初だろう。
全体的に見てまさかの映画化だが、完成度は高い。
TVアニメの鷹の爪を見て好きになった人ならば間違いなく楽しめる完成度で、
もしTVアニメを見ていなくとも積み重ねられる小ネタとギャグの数々で楽しめる
映画という事を意識しつつネタにもする3DCGの使い方も面白く、
映画の中でリアルに「予算」を意識させつつ、広告を不自然なまでに入れまくる
鷹の爪だからこそできるネタだが、だからこそ鷹の爪らしい面白さを生んでいる。
更に恋愛要素・・・。
もう吐き気しか感じない熟年のキスシーンは効果音やセリフの生々しさも相まって
本当に吐き気を催すほどだ(笑)
うんこネタも相まってお食事中に見ることはあまりおすすめできない。
最後の短すぎるスタッフロールもある意味で見所だ。
ここまで短いスタッフロールは他のアニメ映画では恐らく不可能だろう。
更にスタッフロール後に鷹の爪史上、最大の驚きの「キャラクター設定」が明らかになり
もし、劇場で見ていたら隣の人と顔を見合わせたことだろう(笑)
世界初となる全編Flash制作ということで話題になったが、
Flashの欠点もうまくつかい、きちんと「アニメ映画」として仕上げた作品としておすすめだ
ただ最後のシーンの衝撃をきちんと味わうためにもできればTVアニメ版を見てから本作品を見ていただきたい。
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