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劇場版 NARUTO -ナルト- 大激突!幻の地底遺跡だってばよ

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☆☆☆☆☆(0点)



制作/studioぴえろ
監督/川崎博嗣
声優/竹内順子中村千絵,森久保祥太郎ほか


あらすじ
ナルト、シカマル、サクラは、任務中に謎の男・テムジンと出会い、交戦。ナルトとテムジンは崖から転落してしまう。目覚めると二人はあるキャラバンにいた。テムジンはゲレルの石の鉱脈を探しているという。テムジンはナルトを仲間にいれようとして連れて帰り、ハイドに会わせる。



ライジングサンダー(魔導昇雷撃)w


本作品はナルト映画としては2作目の作品
なお、今作品ではサスケやカカシは登場しない
そのかわり、シカマル・我愛羅・カンクロウなど行った面々が
映画に初登場する

基本的なストーリーはアクション。
ナルト、サクラ、シカマルはフェレット捜索任務をしていた
無事フェレットを捕まえ依頼主の村へ届けようとすると、
村は何者かに襲われて壊滅していた。
同時にナルト達も謎の敵襲われ、ナルトは戦闘中に敵とともに崖から落ちてしまう・・・
というところかストーリーは始まる。

序盤、この作品を一気に萎えさせる要素がある。
敵である騎士風の男がいるのだが、そいつが必殺技を叫ぶ
このNARUTOという作品は必殺技を叫ぶ部類の作品なのでそれは問題なのだが、
必殺技名が問題だ。
基本的にNARUTOの必殺技は「螺旋丸」「千鳥」「影分身」など忍者の世界なので和名だ
だが、敵が叫んだ必殺技名は予想外だ

「ライジングサンダー」

・・・、しかも敵キャラの初めてのセリフだ、喋ったかと思えば
声量のない演技でNARUTOの世界観に合わない必殺技名を叫んだ時、
この作品はダメだと早々に実感してしまった。
ちなみにライジングサンダーは「魔導昇雷撃」と書くらしいwww

この敵キャラを演じているのは「河相我聞」だ。
このレビューを見てる年代によってピンと来るかどうか違うだろうが、
俳優であり、プロの声優ではない。
ゲストキャラクター的存在や、あまり登場シーンがないキャラならば
俳優や芸能人をアニメ映画に使うことに文句は言わないが、
割とメインのキャラに起用しているのは痛い。

特に声量不足は致命的だ。
DVDでみたのだが、彼が喋るときに音量を少し大きくしないと聞こえづらい
かといって音量を大きくすると他の音は普通の音量なのでうるさい。
彼の声だけ小さくセリフが聞き取りづらいというのは
1つの作品としてどうなんだろうか。
映画館で見れば否が応でも大きな音量で流れるので問題はなかったかもしれないが・・・

肝心のストーリーだが致命的につまらない。
ライジングサンダーもそうだが、騎士風の敵はナルトの世界観にあっておらず
河相我聞演ずる「テムジン」の行動原理も全然わからない

最初ナルト達を襲ってきたかと思えば、「お前面白い力持ってるから来い」と唐突な展開
敵の親玉の目的は「世界平和」、その世界平和に必要なのは「ゲレルの石」
敵はそのために色々な村を襲いつつゲレルの石を探している
まあ、親玉の目的は「世界平和」ではなく「世界征服」というありがちな設定で
それ以上でもそれ以下でもない。

そんな敵の目的を「テムジン」は理想郷だと信じどんな犠牲をかけても遂行する。
いつものナルト映画なら、そんなテムジンをナルトが言葉や行動に影響されて
変わるというのがパターンだが、今作ではそれすらしない。

「石手に入ったし、もうお前いらないわ。あ、お前の村襲ったの俺ね」

という感じに、敵のボス自ら暴露する(笑)
そんな暴露に対しテムジンは俺は間違っていたと自覚し、ボスに立ち向かう

ストーリー全体が「テムジンの話」で「ナルトの話」ではない。
脚本を書いた人の好きな世界観と好きなキャラクターだけで物語を構成し
そこにナルトをゲスト参加させたような感覚だ。

この作品は「天空の城ラピュタ」の話と異常にかぶる。
ゲレルの石→飛行石に置き換えてしまえば、一気に物語がラピュタになってしまい
最後の展開も「バルス」と叫んでないだけという印象だ

戦闘シーンもひどい。
必殺技の単純なぶつけあいで、動きという面での面白みは無く
激しさや息を呑むなんてシーンはない。
敵自体も魔法的な力や怪物に変身したりとナルトの世界観一切無しだ

全体的に見てひどい作品だ。
2012年までのナルトの映画を全て見たが、本作品は最駄作といえるだろう。
ナルトの世界観とは違う世界観、オリジナルキャラクターばかりの描写、
ストーリーの浅さ、NARUTOのキャラの描写不足、声量不足の声優。
逆にここまでひどい作品にするのはある意味ですごい。

もう少し今作の主役である「テムジン」の描写があれば違ったかもしれない。
彼は無口な設定があるため仕方ないかもしれないが、
心理描写が不足していて流されているだけのキャラクターに感じてしまう

こんな出来栄えでも興行収入11億行くのだから
NARUTOの人気は凄いなと感じる一方で、
その人気を裏切るような作品を作ってしまう
制作陣に苛立ちをひしひしと感じてしまう作品でした。
今後、この作品以上に駄作ななると映画作品が生まれないことを願います

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