なよなよしない主人公、嫉妬しないヒロイン。
原作は大人気なライトノベルな本作品。
原作がようやく完結し、4期の可能性も出てきたのでレビュー。
基本的なストーリーはSFもの。
少年の軍人を主人公にし、その主人公が普通の学校に入るというギャグ的要素と
ヒロインの秘密を巡るSFを中心とした軍事系な要素もあるアニメ
序盤からいきなり制作の「GONZO」らしいロボットアクションを見せてくれる、
ロボットのデザインこそシンプルかつ堅苦しいイメージがあるが
銃弾の重さや機体の動きなどが「兵器」というものを実感させてくれる。
激しい戦いになっても乱れなかった作画や動きは素直に賞賛したい。
ストーリーは序盤は若干スローテンポで始まる。
今まで学校に通ったこともなく、軍事付な主人公が普通の学校に通うことで
ギャップによるギャグを生んでいる。
基本的にヒロインは突拍子も無いことをする主人公に対してのツッコミ役という配置だ。
ただ、ライトノベルが原作の割には
「うじうじしない主人公」&「嫉妬深くないヒロイン」という印象が強い。
最近のライトノベルにはない主人公とヒロインは序盤の日常パートから愛着を持つことができ、
シリアスなストーリーへと自然とシフトしていく構成は丁寧な作り込みを感じた。
(ただ流石に最終話付近はラノベらしいウジウジが出てしまいましたが・・・w)
基本的に本作品はシリアス要素と日常要素の兼ね合いが上手い。
日常要素の中で自然にシリアスに行く、シリアスが続くときは日常をきちんとはさみ
連続してみていても「飽き」や「疲れ」を感じさせないのは2クール作品としては珍しい。
ある意味、流石はGONZOとも言えるかもしれない。
また、シリアス要素も分かりやすい。
変に複雑な人間関係などはなく、シンプルに「ヒロインを狙う強敵」と戦い
テロや激しいロボットでの戦闘などをじっくりと魅せている。
本作品で重要なキーワードは
「ヒロインの秘密」「主人公が乗るロボットのテクノロロジー」だ。
それに絡む敵役や、味方の艦長や仲間など、きちんとキャラクターを配置しており
それに付け加えて学校だけのキャラクターなどもおり、バランスが取れている。
最近の作品だと重要なキーワードは多すぎる、登場人物は多すぎる、人間関係複雑と
長期で見ていると疲れてしまう作品が多いが、
本作品は「軍事」「テロ」「戦争」など変に味付けすれば重くなってしまいそうな設定を
うまい具合に愛着の持てるキャラクターと絡めている。
ただ、全体的に見るとストーリーの進みが遅い。
2クールやって「ラムダドライバ」や「ウィスパード」の秘密は殆どわからず
敵役の「ガウルン」は2回以上やっつけた!と思うシーンがあるのに死なない(苦笑)
主人公補正で2回以上死なないのは構わないのだが、
敵役が2回以上、死んだのに実は生きていた展開をするのは流石に「またかよ」と思ってしまい
結局最初から最後まで強い敵はガウルンで(途中に二人ほど居ましたがすぐ死亡)
何回も戦闘し、主人公が負けることはないため
割と魅力的な敵キャラだったのに結局は「雑魚」的な印象しか残らなかった
あんだけ何度も戦っては復活すれば仕方ないと言えます(苦笑)
最初と最後だけがガウルンならいいんですが・・・
その結果として最終話の戦闘が盛り上がらない、
物語を一区切りさせる大事な話なのに戦闘が盛り上がらないのは致命的だ、
ある意味、GONZOのダメさ加減がこういう所に出てしまったように感じる。
(個人的意見ですがGONZOは出だしは凄い良いけど、締めで失敗してる作品が多すぎる)
しかし、ガウルンが何回も出てくることをのぞけば素直に楽しめるストーリーだ。
主人公とヒロイン、そして艦長の淡い三角関係や緩やかに成長する登場人物、
テンポがよく最後まですんなりと見ることが出来る。
残念なことに1期だけでは、ほとんどの設定や伏線が謎のままという点はありますが
4期の可能性&原作は完結してますので安心してみることが出来る作品です
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