ルパン三世 盗まれたルパン~コピーキャットは真夏の蝶~
★★☆☆☆
フランスのバスティーユで、トラックに積まれていたブルボン朝の財宝がトラックごと奪われた。
銭形は犯人をルパンだと思いトラックの追跡を始める。
しかし、犯人はルパンではなく左腕に蝶のタトゥーを入れた金髪の少女だった。
そこにルパンがやってきてトラックに潜入するが、次元の前でトラックごとさらわれてしまう。
ルパンをさらったのは、マルコヴィッチというかつてアルカトラズ連邦刑務所から脱走した男で、
不二子を人質にとり、世界一の警備を誇るグラン・バトー博物館にある、
手に入れた者全てが謎の死を遂げるという魔の宝石ブルズ・アイを盗んで来るようルパンに要求する。
敵キャラに魅力がない
今作では呪われた宝石のブルズアイを巡るストーリーになっている。
ブルズアイが何故呪われたといわれるのか、その理由や説明、
そして意外な真実は、なるほどと納得させられた。
しかし、そのブルズアイを巡るストーリーに関わるキャラクターが微妙すぎる。
特に顕著だったのは敵キャラの魅力の無さ。
次元のライバルは、乱射するだけで「当たればいいや!」みたいな奴、
五右衛門のライバルは、指で石とかはじいて攻撃する子供みたいな奴
不二子のライバルはただの怪力オッさん。
と面白みも何もない。
敵キャラの恐怖さや、迫力が全くない状態で戦闘シーンが流れても微妙すぎる。
そして肝心のボスはアルカトラズから脱獄したらしいのだが、
その恐ろしさを実感させられる前に真の黒幕に射殺される展開。
全体的にストーリーはそこまで悪くはないものの、
敵キャラの魅力の無さ、もう一捻り足りない展開、演出の地味さ。
と、何とも評価し難い作品になってしまっている。
ただ、今作のヒロインのベッキーはなかなか可愛らしく、
ある意味でルパンらしい萌えキャラの立ち位置。
強気で大人っぽいがまだまだ子供な性格が非常に楽しめた。
しかし、昔の相棒の娘という設定を最大限には生かしきれず。
もう少しルパンとの深いからみや、クセのある設定があれば・・・と惜しむべき存在です・
余談ですが、ベッキーを演じた浅川悠さんって名前と声は知っているんですが
結構地味ですよね・・・。
代表的な作品や、「あのキャラの声だよね!」っていうのが浮かびにくい。
(ファンの方大変失礼な発言をお許しください)
声は悪くないだけに、ちょっと惜しい存在です。
今作の特徴としては、無難+美妙な萌え要素という印象を受けました。
クラリスを超えるヒロインを生み出そうとして
微妙に外してしまったようにも思えますが・・・(苦笑)
派手さはないものの楽しめる内容なのでみても損はないと思われます。
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