シゴフミ
★★☆☆☆
想いを残したまま亡くなった人が大切な人へ宛てて書いた手紙「死後文」を届ける
「死後文配達人」の少女・フミカと、その相棒の喋る杖・カナカ、
そして死後文に関わった人たちの姿を描く。
杖萌え
見る前に全然何も情報を頭に入れずに見たわけですが・・・
こんなに鬱アニメだったとは(苦笑)
ストーリーは、死んだ人間から手紙と主人公であるフミカにまつわる話で
構成され、全体としては綺麗にまとまっていた。
しかしながら、死んだ人間から手紙がきっかけで死の増加や、憎悪のループが起こり
結果として「あれ?手紙持ってこなかったらよかったんじゃ・・・」と
思える話が幾つかあり、複雑な人間関係を1~2話ごとで区切りながら纏めるため
主要キャラ以外の人物の掘り下げが少ない。
誰かが死なないと死んだ人間から手紙がこないわけですから、
常につきまとうストーリーは非常に重く、
イジメに関しての描写がやけに現実味があり救いも無い。
コレは結構きついものがりました。
普通なら、いじめに関するアニメやらドラマでは、
いじめをやめさせたり、いじめに対する打開策みたいなのを取り入れるのですが
この「シゴフミ」では何もない。
あくまでシゴフミを出せるための自殺の演出としてのいじめなので非常に後味が悪かった。
ただ、そんな話の中でフミカにまつわる話や一息入れる回は
非常に魅力的で、こんなに重い内容ばかりではなく
もう少し救いのある話でもストーリー展開出来たような感じもします。
決して気軽に見れるアニメではなく、現実問題や風刺がきいています。
しかし、それがまともな内容ならまだ楽しめるのですが
シゴフミというキーワードを出しているのに、
それがおまけのような感じがしてなりません。
あくまでも死の演出のため、死にまつわる話のためのシゴフミ。
それ以上でもそれ以下でもないのが非常に残念、
もっと生かせそうなのに生かしきれていない。
やり切れなさが全体の空気にあり、どうにも釈然としません。
非常に好みがわかれる作品、1話の時点で嫌悪感を感じる人も多数いると思いますが
その嫌悪感を「娯楽」として受け入れるか、素直に「嫌悪」として受け入れるかで
このアニメに対する見方が違ってくるかもしれません。
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