RD 潜脳調査室
★★★★☆
2012年、フリーダイバーの波留真理は、建設中の人工島沖合で観測実験の最中、
「海が燃える」現象に遭遇し、49年間も昏睡状態に陥った。
2061年、長い眠りから覚醒した波留は81歳の老人となり、
車椅子生活を送らざるを得なくなった。
そんな中、波留は旧友・久島永一郎によって、
メタリアル・ネットワーク(通称:メタル)の情報を調査する、
電理研外部委託調査員に任命される。
人類の第2の海は人類に何をもたらすのか
攻殻機動隊の続編のような本作品、
電脳や義体化など、一部の設定を引き継いでいる。
ただ、この作品を見て誰もが思うことがあると思う。
それは独特な女性のキャラクターデザイン。
男性の方は、攻殻機動隊に近い?硬派な感じで描かれているが
女性のほうはかなり豊満にえがかれている。
言葉でいうなら、むちむち。キャラによってはポッチャリ体系に近いものがある。
太ももは太いし、水着のシーンではお腹の脂肪がちょっとヤバめな子もいたり。
アニメ業界ではかなり珍しいデザインだと思う。
ただ、あくまで女性としての魅力を描いているので、嫌悪感はあまり抱かなかった。
むしろ、このボディラインでアニメを作ろうという意欲は素晴らしい。
そして、もう1つの意欲。主人公が老人ということだ。
はっちゃけた老人というわけではない、物静かな老人。
ダイブ中は若い頃のイメージに戻りますが、
普通のシーンでは老人、これもかなりの冒険だったと思う。
そんな様々な意欲が垣間見える本作品において、
もっとも重要なのは「メタル」
インターネットを海に例えたものと認識してもらればわかりやすいと思う。
このメタルが生まれたことによる社会の変化、
特に風俗産業がメタルの発展に貢献したと言うような見解は
説得力のあるものだった。
(自分自身のイメージを女性にし、女性としての快楽を得る男性など)
また、メタルによる犯罪や問題点、向上点など
技術の進歩による社会の影響をよく描かれており
1話1話に説得力のあるシーンが多かった。
そして、科学で自然を操ろうとする点へのメッセージ。
これは若干わかりにくく、何度か説明をよく聞かないと
わかりづらかったが、理解するとよく出来た設定になっており
地球や自然というものへのメッセージが伝わってきた。
ただ、それに対する演出やメタル内での行動が若干地味に感じた。
攻殻機動隊にあった緊張感のようなものが、このRDでは薄かったように感じる。
緊迫感のあるシーンも微妙に伝わりづらかった。
そして、もう1つの要素。
AIと人間との愛について、この作品は少し触れている。
アンドロイドであるホロンと、人間であるソウタの
関係性や1つ1つのシーンが観ていて非常に良かった。
ホロンの声優さんである「川澄綾子」さんは、
恐らく女性のロボットを演じさせたら一番ですね。(笑)
ホロンの喋り方、セリフや立ち振る舞いが非常にうまくできており、
ヒロインであるミナモに魅力と言う面では
完璧に勝っていたように思える。
所々で他の作品にはない点があり、今のアニメ業界にはない
「冒険心」のようなものがたくさんつまった作品になっていたと思います。
ただ、若干、話しが難しいので対象年齢は高め。
女性キャラクターに魅力を感じれば、オススメできるアニメになっています。
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