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鷹の爪7〜女王陛下のジョブーブ〜

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評価/★☆☆☆☆(11点)

ジョブーブ、邪魔。

本作品は秘密結社鷹の爪の映画版。
今作は何と「無料劇場公開」という意味不明な公開形式であり、
公開の後に「YOUTUBE」で無料配信という、もはや意味わからない感じだ(笑)
スポンサーはタイトルにもなっているタウンワークの「ジョブーブ」

基本的なストーリーはコメディ。
別の世界で暮らすジョブーブは働くことに興味を覚え、人間界にやってきた
そんな中、人間界では総統がバイトを首になり
世界征服資金を稼ぐために「会社」をつくろうとしていた・・・というところから
ストーリーが始まる。

見だして感じるのは「微妙」という印象だろう。
鷹の爪たちのボケやツッコミは相変わらずで、鷹の爪が好きな人ならば楽しめる内容だ。
だが、ジョブーブのキャラクターが非常に微妙だ。
はっきり言ってしまえば鷹の爪の世界観とジョブーブの世界観がミスマッチだ
人間界にやってきたジョブーブが人間界から明らかに浮いてしまっており、
浮いている状態で鷹の爪メンバーと絡んでもいまいち「しっくり」とこない。

そのせいで鷹の爪らしさも薄れている。
特に映画ではお約束になっている「予算メーター」もない
確かに予算メーターは飽き気味ではあるもの、もはや「お約束」になっており
あのお約束の笑いが会ってこその鷹の爪の映画という印象もついており、
吉田くんの毒気のあるセリフなどの鷹の爪らしいお約束の要素が少なく物足りない。

逆に「ジョブーブ」が画面に居ない状態の時は面白い。
安定した鷹の爪らしいギャグが素直にクスクスっと笑える内容になっている
特に今作の「ハカセの発明」の機能性は悔しいかな爆笑してしまう。
ある意味、あのネタのためにこの作品があったと言っても過言ではないくらい
爆笑してしまった

しかし、ジョブーブが画面に出た途端面白みにかける。
もちろんスポンサーであるジョブーブを出さないわけにはイカないのは分かるが、
ジョブーブのキャラクター設定が甘い・・・というよりも鷹の爪の世界観と合っていない。
もっとはっきり言ってしまえば、ジョブーブというキャラクターにシュールさが足りない。
ジョブーブがしゃべっているシーンが「ブーブー」という泣き声とともに字幕なため
そのせいでテンポが無駄に悪くなってしまっている。

更にストーリー自体も45分という尺なのに非常にテンポが悪く、ギャグの詰め込みも甘い。
働くことをテーマに据えているものの短い尺では深みがなく、
ジョブーブがスポンサーなので働くというテーマにしないといけないという
「スポンサー」に縛られすぎてしまっている。
今までの鷹の爪なら縛られるどころが、逆にスポンサー弄ぶことが
鷹の爪のスポンサー制度の面白さだったが、今作ではスポンサー縛りになってしまい残念だ。

全体的に見てジョブーブさえ居なければ楽しめた内容だっただろう。
本作でジョブーブさえ居なければすっきりとストーリーを楽しむことが出来、
鷹の爪らしいギャグを存分に味わい笑うことが出来る。
だが、ジョブーブが出ることで物語のテンポや世界観、空気が壊れてしまい
せっかくのギャグやせっかくのストーリーを素直に楽しみづらくしてしまっている。

ジョブーブもあっさりと自分の世界に帰ってしまい
見終わった後になんだかな~という印象が残ってしまう。
鷹の爪の映画らしい面白さが少なく、スポンサーに縛られすぎてしまい
鷹の爪らしさが薄れてしまっていたのは残念だ。
もう少しジョブーブのキャラクターを鷹の爪寄りにすれば世界観に馴染んだと思うが
あくまでも「タウンワーク」がスポンサーの無料公開映画という枠を抜けきれなかった

個人的に鷹の爪の映画は毎回楽しみにしており、
次に何をシてくれるんだろうという期待感の強いシリーズなだけに
今回は大きく肩透かしを食らってしまった印象だ。
これなら前作の「トシちゃんのPV」のほうがネタとして楽しむことができ、鷹の爪らしかった。

これがYOUTUBE公開のジョブーブとのコラボアニメならば文句はなかったのだが、
「鷹の爪」の劇場7作品目には相応しいとはいえなかった。

「」は面白い?つまらない?

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