アニメコラム

【震えるぞハート!】熱血バトルアニメ衰退論【俺のこの手が真っ赤に燃える】

熱血バトルアニメ衰退論 アニメコラム
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どうもみなさん、最近は地域によっては20度を超える気温で
もはや夏の気配すら感じる今日このごろ、いかがおすごしでしょうか。
笠希々です。

今回はちょっと気になる記事を見かけたので
反論がてらアニメコラムを書いていきたいと思います。
いつものように長い記事になりますが、
お時間のあるときにお付き合いいただければと思います。

日本の熱血アニメは衰退した

このコラムを書くきっかけになったのは
とある中国サイトでのこんな記事でした。

日本で「熱血アニメ」が流行らなくなった理由―中国ネット
16日、中国のQ&Aサイト・知乎に「2020年以降、アニメ主人公が『熱血』から離れた傾向にあるのではないか?」との話題が掲載された。写真はぼっち・ざ・ろっく!。

簡単にまとめると日本において熱血アニメは流行らなくなった、
鬼滅の刃以降女性視聴者層を意識した作品が増えたことで
かつてのような熱血バトルアニメが無くなった、
日本人はなろうのぬるま湯に使って幸せにしているという感じです。

色々と突っ込みどころはあり、今回は1つずつ
個人的な見解を述べていきます。

熱血の定義

そもそも熱血バトルアニメとはなんなのか。
バトルアニメという部分はわかりますが、
熱血という言葉は抽象的で曖昧です。

「熱血」という言葉の意味を調べてみると、
「血がわきたつような激しい意気、熱烈な意気込み。」とあります。
これを言い換えるとわかりやすい過激な感情表現がある
という印象を受けます。

熱血といえば男性主人公を浮かべる方も多いと思います。
熱血な男を指し示す言葉として熱血漢という言葉があり、
これも言葉の意味を調べてみると
「感動しやすく熱烈な意気と情熱をもって事に当たる男子」
とあります。

熱血バトルアニメというのは、
感情表現が激しく、熱い心意気と情熱を持って
一生懸命、なにか事に当たる男子のことを指し示す感じでしょうか。

そんな主人公にくわえ、みててどこか
「暑苦しさ」すら感じるような主人公やキャラがバトルをするアニメ、
それが熱血バトルアニメといえるかもしれません。

主人公像の変化

日本のアニメにおける主人公像は時代において変化していきます。
マジンガーZなどが流行った頃はいわゆる熱血漢な主人公が多く、
エヴァ以降はどこかマイナスなうじうじした主人公が増え、
ラノベアニメブームあたりから冷笑系主人公、ヤレヤレな
主人公が増えたように感じます。

最近はどうなのかと言われると非常に難しく、
作品数が多いだけに多種多様な主人公が多く、
熱血漢な主人公も入れば、冷笑系な主人公もいたり、
ヤレヤレな主人公もいます。

アニメも多様性の時代に入ってきたということなのかもしれません。

鬼滅の刃以降

「鬼滅の刃」レビュー
評価 ★★★★☆(70点) 全26話あらすじ 時は大正。主人公・竈門炭治郎は亡き父親の跡を継ぎ、炭焼きをして家族の暮らしを支えていた引用- Wikipedia

元の記事のこのあたりはよくわからないのですが、
鬼滅の刃以降に女性視聴者層を意識した作品が
露骨に増えたという感覚は私にはありません。

王道なジャンプ系アニメは増えましたが、
ジャンプ系アニメの女性ファンは鬼滅の刃以前にも多くおり、
鬼滅の刃以降に女性視聴者層を意識した作品が増えたというのは
少し的はずれなような気がします。

そもそも鬼滅の刃自体が女性ファンに限らず
男性ファンも多い作品であり、
鬼滅の刃の主人公である「竈門炭治郎」は
個人的には熱血型の主人公のように感じます。

敵である鬼に対する感情はかなり露骨で感情的ですし、
泥臭く修行するシーンも有り、戦闘中だろうと叫び、
まさに血が沸き立つように激しい意気込みをもって戦闘をしています。

友情、努力、勝利、この泥臭いまでの戦闘シーンも
熱血バトルアニメらしさがあり、鬼滅の刃が制作される限り、
熱血バトルアニメが衰退したというのは
お門違いなような気がしています。

記事の中では熱血バトルアニメとして
「俺だけレベルアップな件」が称賛されていますが、
個人的な感覚で言えば俺だけレベルアップな剣は
どちらかといえば冷笑系主人公であり、
熱血とは違うような気がします。

呪術廻戦

鬼滅の刃以降制作された呪術廻戦、
主人公の虎杖悠仁はどうでしょうか?真っ直ぐで明るく感情的です。
私の中では熱血系よりな主人公と定義づけしていますが、
どこかサバサバした部分もあり、熱血系よりというやや曖昧な
感じはあるかもしれません

2期ではメカ丸がまるで熱血ロボットアニメの主人公のように
戦ったり、ブラザーこと東堂葵なども暑苦しい
昭和の熱血主人公じみてる部分もあります。

冷笑系やウジウジ系ではなく、熱血系よりな主人公であり、
戦闘スタイルも「殴り」という泥臭い部分もあり、
熱血なメインキャラも多い作品です。

ただ、呪術廻戦の場合はどこか、おしゃれな部分もあり
暑苦しさという意味では足りないような気がします。

僕のヒーローアカデミア

https://www.animekansou.com/chainsawman.html
https://www.animekansou.com/mashle.html

ジャンプ系のアニメで言えばチェンソーマンの
主人公であるデンジはバカではあるものの
熱血というのは少し違うような気がします。
アキネーターでいえば「部分的にそう」みたいな印象です。

マッシュルに関して言えば完全に熱血ではなく、
どちらかといえば冷笑系な主人公でしょう。
このあたりの作品は確かに熱血バトルアニメという感じではなく、
最近のバトルアニメっぽさがあります。

その一方で今もなおアニメが続いている僕のヒーローアカデミアなどは
熱血バトルアニメの代表格の1つといえるかもしれません。
努力友情勝利な泥臭さ、技名を叫び感情的にバトルをする展開や
暑苦しさなどもあり、まさに熱血バトルアニメといえるかもしれません。

そもそも論

「プロメア」アニメレビュー
評価 ★★★★★(91点) 全111分あらすじ 炎を操る新人類バーニッシュの出現に端を発する惑星規模の発火現象である世界大炎上により、人口の半分が焼失してから30年が過ぎた世界引用- Wikipedia

ただ、そもそも論として熱血バトルアニメというのは
そこまで作品数が多いジャンルではない部分があるのかもしれません。
熱血バトルアニメといえばーと聞くと浮かぶのは
グレンラガンやキルラキル、そしてプロメアといった作品が上げられがちです。

プロメア以外は2019年以前の作品であり、
2019年以前の熱血バトルアニメをあげていくと
スクライドや機動戦士Gガンダム、ガオガイガー、武装錬金、
ジョジョの奇妙な冒険の1部や2部などが
ありますが、代表的な作品はそう多くはありません。

NARUTOやワンピースやるろうに剣心やぬーべーなども
熱血アニメといえるかもしれませんが、
THE熱血バトルアニメ、暑苦しいほどのバトルだ!と
言えるような作品はわりと両手で収まるほどではないのかというのが
私の考えです。

熱血の定義を狭めていけば鬼滅の刃も呪術廻戦も外れ、
ここ2,30年くらいの作品で言えば
スクライド、ガオガイガー、Gガンダム、キルラキル、武装錬金、
グレンラガン、プロメア、ジョジョの奇妙な冒険の1部と2部、
このあたりが代表的な作品として落ち着く印象があります。

バトルアニメというジャンルならば数え切れないほどありますが、
熱血バトルアニメというジャンルになると
途端に作品数が絞られ、衰退した、
減ったという以前の問題なのかもしれません。

定期的に熱血バトルアニメは生まれ、
名作と名高い作品はあるものの、
熱血バトルアニメ自体の数が少ないというのが
今回のアニメコラムの中での私の中の結論です。

それでも燃え尽きぬ

こういう記事が中国で出るというのが面白く、
日本のオタクの中にもキルラキルやプロメアのような
熱血バトルアニメやGガンダムやガオガイガーなどの
90年代のロボットアニメを求めてる人は数多くあります。
国は違えど、熱血を求めてる人は多いという証拠なのかもしれません。

「シキザクラ」レビュー
評価 ★★★★☆(61点) 全12話あらすじ 高校生の三輪翔は、世界を救うことのできる巫女の明神逢花と出会い、異世界から現れたヒトを食らうオニとの戦いに巻き込まれる。引用- Wikipedia

2019年以降にも熱血バトルアニメは隠れてはいるものの存在し、
「シキザクラ」などはアニメで清々しいほどの
特撮ヒーローを描いている作品でした。

己の正義を貫くヒーロー、終盤のシリアスで燃える展開は
本当に素晴らしく、王道のストーリーな
熱血バトルアニメといって過言ではないほど燃える作品でした。

「プラネット・ウィズ」レビュー
評価 93点 全12話あらすじ 「おれは、おれが味方したい人達の味方だ。そんだけだ!」過去の記憶を失いながらも、平穏に暮らしていた高校生・黒井宗矢。引用- Wikipedia

ロボットアニメとしてはプラネット・ウィズの
熱さは半端なく、SFとしてすっかり腰を据えたストーリーに
価値観と正義のぶつかり合いが熱い戦いを生んでおり、
エピローグという名のラストバトルまでの流れが
1クールにぎゅうっと詰め込まれている作品です。

熱い正義の思いを抱えたキャラ同士の戦いは本当に血湧き肉躍り、
濃厚な1クールを味わえる作品でした。

濃厚濃密、これが令和的ロボットアニメ「勇気爆発バーンブレイバーン」レビュー
評価 ★★★★☆(67点) 全12話あらすじ ふたりを繋ぐ“勇気” 人型装甲兵器『ティタノストライド=通称TS(ティーエス)』が発達した時代。各国軍は“ハワイ オアフ島”に集結。陸上自衛隊所属 イサミ・アオと アメリカ海兵隊所属 ルイス・ス...

キワモノではありますがブレイバーンも熱血ロボットバトルアニメの
テイストがしっかりとあります。
ただ、この作品の場合はそういう熱血ロボットバトルアニメの
パロディギャグ的な部分もあり、純粋な熱血ロボットバトルアニメとは
言えないかもしれません(笑)

刺激と多様性を求めた生んだ化け物のようなロボットアニメではありますが、
しっかりと熱血ロボットバトルアニメをやってる部分もある作品でした。

このように今もなお熱血バトルアニメの系譜は脈々と続いており、
2019年以前以降、鬼滅の刃関係なく、
熱血バトルアニメ自体の作品数は少ないものの、
衰退しているわけでもなく時折現れる流星のごとく、
多くのオタクの心に衝撃を残し続けてくれています。

もし、熱血バトルアニメが
なろう系アニメばりに増えたらそれはそれで暑苦しいものもあります(笑)、
年に1本か2本、魂を震わし心を燃やすような熱血バトルアニメが
今後も作られていくことを期待したいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

「熱血バトルアニメ」は面白い?つまらない?