どうもみなさん、今回はアニメコラムをお届けしたいと思います。
というのも205年春から「日々は過ぎれど飯うまし」というグルメアニメが
オリジナルアニメとして放送されることになり、
夏からは「上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花」が
秋からは「野原ひろし 昼メシの流儀」が漫画原作のTVアニメとして放送されます。
この流れを見ると
「あれ?もしかしてグルメアニメブームがまた来たのか?」という
予兆を感じる部分があります。
そんなわけで今回はグルメアニメを振り返っていくコラムとなります。
料理・グルメアニメ
グルメアニメの歴史は古く、
「ミスター味っ子」が1987年から放送されます。
料理・グルメを扱った作品としてアニメとしての元祖は
ミスター味っ子で間違いないでしょう。
そこから多くの料理・グルメアニメが制作放送され、
その中で何度かブームを起こしながら、今に至る流れがあります。
今回のコラムではあくまで料理やグルメが主体となっている
アニメを扱っており、作品の中で食べるシーンや料理するシーンが
でてくる作品があるという場合の作品は除いています
(ゆるキャンなど)
ジブリなどでは天空の城ラピュタのラピュタパンをはじめ
何かを食べるシーンが特徴的に描かれており、
なにか美味しそうなものを食べるというシーンは
人間の三大欲求を刺激してくるからこそ印象に残るものがあります。
ある種、性的とも言える表現をする作品もあり、
食欲・性欲・睡眠欲のうち2つを満たそうとする
アニメも少なくありません。
第一次グルメアニメブーム
第一次グルメアニメブームといえるのが1980年代後半から
始まったミスター味っ子、そして美味しんぼです。
この2作品の影響は非常に大きく、
ミスター味っ子がリアクションだとすれば、
美味しんぼはリアルなグルメアニメです。
両者も「料理で対決する」というスタンスは変わらず、
この時代のグルメアニメの多くは食べるというよりは
「作る」ということに主体をおいており、
料理アニメが多かった時代でした。
特にミスター味っ子のリアクションは
その美味しさの表現が逸脱しており、
原作では特にそういう表現はないのに、
アニメでは口からビームがでたり宇宙に行ったりと
わけがわからない感じでした(笑)
逆に美味しんぼはそういった表現はなく、
いわゆる「知識欲」を満たすように料理や材料についての
知識が多く描かれており、そういった意味でも大人向けの
作品だったかもしれません。
この両作品の影響は大きく、
何かを食べてオーバーなリアクションを取る、
コミカルなギャグ的なグルメアニメか、
料理や材料、食品に対する知識を描くグルメアニメか。
グルメアニメはこのどちらかの方向性を必ず持っています。
中には両作品を取り入れたような作品もありますが、
この初期のグルメアニメブームのおかげで、
グルメアニメというものの方向性がきちんと作られことは大きいかもしれません。
ミスター味っ子の影響を感じる中華一番、
ミスター味っ子とも美味しんぼとも違う
今で言えば日常アニメタイプのクッキングパパなど
多くのグルメアニメが80年代から90年代にかけて生まれました。
第2次グルメアニメブーム

2000年代に入ると、これまた違ったグルメアニメが展開していきます。
「焼き立てジャパン」はジャンルとしてはミスター味っ子系統の
過剰なリアクションを料理対決が主軸の作品でしたが、
タイトルからも分かる通り「パン」縛りな作品です。
太陽の手を持つ主人公の物語でしたが、
オーバーすぎるリアクションはギャグアニメチックですらあると同時に、
でてくるパンの数々は非常に印象的なものになっています。
実際にコンビニなどでコラボ商品が発売されるなど、
この手のコラボ商品の先駆けだったかもしれません。
更にトリコはジャンプ原作の漫画であり、
グルメ要素とバトル要素を併せ持つ作品でした。
ファンタジーの世界の空想上の生き物、
そんな生き物を料理して食べて強くなる。
今のダンジョン飯などにも通ずる作品かもしれません。
更にミスター味っ子的なテイストを含む
食戟のソーマは色々なグルメアニメのテイストを含んでおり、
更にそこにいわゆるセクシーな要素まで詰め込んでいる作品でした。
半額弁当を奪い合うベントーなどの異色作品も生まれた時代でしたが、
これをグルメアニメといっていいかは微妙なところです。
第三次グルメアニメブーム

そんな色々なグルメアニメが制作される中で
実写ドラマの「孤独のグルメ」が爆発的なヒットをします。
この影響は非常に大きく、2013年あたりから
大量のグルメ漫画が生まれ、多くの作品が実写化されました。
その中でもアニメ化されたものも多く、
幸腹グラフィティ、ラーメン大好き小泉さん、異世界食堂、異世界居酒屋「のぶ」、ワカコ酒、甘々と稲妻、だがしかし、目玉焼きの黄身 いつつぶす?etc…
ある種のエポックメイキングとして孤独のグルメの
ドラマがヒットし、作品の数が増えることによって
多種多様なグルメアニメが生まれるきっかけにもなりました。
ラーメン大好き小泉さんやだがしかしなどは、
ラーメンと駄菓子という限定的なグルメを扱ってたり、
異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」はなろう系らしく
異世界を舞台にしていたり、日常系な幸腹グラフィティ、
親子ものな甘々と稲妻と本当にいろいろな作品がありました。
ただ、話題になった作品もちらほらとはあったものの、
爆発的なヒットを生み出すということはできず、
作品数も2017年あたりから一気に減っていきました。
新たなグルメアニメブームは来るのか?

昭和の時代から1つのジャンルとして「グルメアニメ」というのは
続いており、料理アニメという側面が強かった昭和から平成初期、
そこからパンやラーメン、駄菓子といった特定の
食べ物にこだわった作品や、ただ食べるだけ、飲むだけのような
作品も増えてきました。
なろう系や日常系のヒットに伴い、
それに付随するようなグルメアニメも生まれ、
特に孤独のグルメ以降は多種多様な作品が多く放送されました。
ただ、そんなグルメアニメブームは一旦落ち着きを見せ、
最近は一時期に比べたら随分減ったなという感覚だったのですが、
去年はダンジョン飯、今年になって一気に増えています。
グルメアニメにおける作画コストというのは非常に重く、
素材や料理の作画の1つ1つをどこまでこだわるのか、
こだわりの上限もなく、その過程、食べるシーンのアニメーション、
所作の描写も非常に難しいものがあります。
そんなコストの高いグルメアニメではありますが、
もしかしたら再び色々なグルメアニメが放送される時代に
突入したのか?と1グルメ漫画、グルメアニメ好きとしては
期待したいところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。