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これぞ中国アニメの世界「時空の隙」レビュー

1.0
時空の隙 ファンタジー
画像引用元:©1997-2024 NetEase, Inc.All Rights Reserved/bilibili
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評価 ★☆☆☆☆(17点) 全12話

アニメ『時空の隙』公式PV初公開【2024年10月1日dアニメより配信開始】

あらすじ 現世と異世界の間で、エネルギーが不安定なことから生じた時空の隙は、異世界にいる怪物たちが現世に通じる唯一の通路となっている引用- Wikipedia

これぞ中国アニメの世界

原作はネットイースのゲーム作品。
BIliBiliで配信され人気になったあとに
日本でも吹き替えされて配信されることになった。
監督は丁磊、制作はB.C視美影業

モブ皇帝

この作品はモブ皇帝と同じくBiliBiliで配信された中国アニメであり、
日本での配信の権利をモブ皇帝と同じく
イマジニア株式会社が取得したことで吹き替え配信されたものだ。

モブ皇帝は私が3話切りしてしまうほどひどい作品であり、
同じような流れで配信されたこの作品は大丈夫なのか?と
見始める前は不安になってしまった。

私のオタクとしてのレベルが下がってしまったからこそ、
モブ皇帝を楽しめなくなったのかもしれない、
この作品も3話切りしてしまうのであれば
中国アニメはしばらく避けたほうがいいのかもしれない。

そんな思いを抱えながら1話を再生した

ちょーわかりやすい

1話冒頭、この作品の世界観の過去が説明される。
ある日、魔人が現れた世の中をめちゃくちゃにしたが、
あるヒーローがとある技を使い魔人を封印し、
その封印を守護する2体の神獣も生まれた。

なんてわかりやすいんだろうか(笑)
モブ皇帝の普通の大学生が宇宙皇帝に任命される流れと
雲泥の差だ、桃太郎レベルのわかりやすい説明に安心感すら感じてしまう。
用語のわかりやすさなどはあるものの、きちんと
ストーリーを伝える努力を感じる作品だ。

そんな「伝説」が残る世界で主人公は漫画家を志している。
作中の中国語が中国語のままなど翻訳の適当さは相変わらずだが、
話の流れがわかりやすく自然と物語に入っていける。

ある日、主人公は「時空の隙間」に潜り込み、
しかも、自らの姿がかわっている。
「タイムスリップした」と思い込んだ主人公は
時空の隙間に存在する魔物をたまたま倒してしまう。

現世に戻った主人公には普通の人には見えない存在である
神獣が見えるようになる。
用語の分かりづらさは翻訳の甘さゆえにあるものの、
話の脈絡がしっかりしているがゆえに理解はできる。

伝説だと思っていた物語、しかし封印が緩んでしまい
「時空の隙間」という裂け目をとおって魔物や妖怪が
逃げ出すようになってしまった。
そんな魔物や妖怪を倒す使命を主人公は与えられる。

主人公の理解の速さなどはあるものの、
主人公以外にもゲームのような感覚で時空の隙間で
戦っているものもいる。

天命の人と呼ばれる彼らは組織化されており、
ゲームのような世界の時空の隙間で天命の人に選ばれた者たちは
妖怪を狩っているというような感じだ。

「レベル」的な概念もあり、簡単に言えばなろう系の
異世界転生的な作品だ。異世界ではなく時空の隙間という世界と
現実世界を行き来しながら中国ファンタジーな世界で戦う物語だ。
レベルを測定しようとしたら、測定する機械のようなものが
壊れたりとなろう的な展開もある(苦笑)

作画

作画のクォリティに関してもそれなりだ。
モブ皇帝の場合はフルCGで制作されてるがゆえの
カクカク感や構図の独特さなどはあったものの、
この作品はフルCGではないためみやすい。

特別な存在に選ばれた主人公は
時空の隙間で特別な力を使って変身し妖怪を倒す。
シンプルなストーリーをシンプルに見せている。
用語の分かりづらさ、翻訳の甘さは厳しいものの、
モブ皇帝より圧倒的にわかりやすい。

選ばれた存在だ!と調子に乗っていた主人公ではあるものの、
命が危険になる目に出会い、あっさりとへたれる。
主人公としての魅力は薄く、お世辞にもかっこいいとは言えない。
話自体も理解はできるものの、面白いとは言えない(苦笑)

ときおり現れる時空の隙間と妖怪に対処していきながら
主人公にも仲間ができていきという王道な展開が進んでいくものの、
天命の人に選ばれたばかりの主人公は戦闘技術もなく
人の言うことも聞かない、戦闘中でもギャグを入れてくる感じは
独特のゆるさがあり、主人公に対する嫌悪感が募ってくる。

守秘義務があるはずなのに主人公自身の漫画に
天命の人を登場させまくっていたりと、
独特な軽さが嫌悪感につながっている。

剣が強い

なろう系と違うところは主人公自身は別に強くないところだ。
強いのは彼の「剣」であり、その力を使いこなすこともできず、
守護獣に勝手に操られたりもする。
それなのに自分が選ばれしものと調子の乗る姿は
かなり痛々しいものがある。

それでも彼は自らの中にあるヒーロー願望と、
誰かを守りたいという思いゆえに未熟な力を使いながらも
妖怪と戦う日々を送りつつ、売れない漫画家としての日々も送っている。
そんな彼の姿に感銘を受け仲間も増えていく。

話自体は理解できるものの、かといって面白いというわけでもなく、
用語のわかりづらさや人名の覚えづらさも相まって
頭に入ってこない部分がある。
同じ内容でも日本のアニメならば100%たのしめるところ、
この作品は60%しか楽しみきれないような印象だ。

きちんと翻訳されてた所で面白くなるというわけでもないが、
なろう系的なノリと中国的要素を足しつつ、
呪術廻戦的な話を展開していると言えばわかりやすい。

終盤になると主人公の寿命問題が急に発生したと思ったら
解決したり、謎の組織が封印を解こうとしていたりと
色々とトラブルが発生する。
終盤になると専門用語も多くなり、なんとなくは話は理解できるが、
詳細を語るほどの理解は追いつかなくなる。

過去

実は主人公には隠された過去があり、力と記憶を封印された状態にある。
なぜ主人公が特別な剣を手に入れたのかという伏線を回収しており、
1クールである程度、話の盛り上がりと区切りをつけようとしている。
仲間のピンチにそんな封印が一部がとけパワーアップするという
ベタな流れもある。

主人公の父親の過去もあきらかになり、
終盤で主人公の過去なども明らかになっていく。
最後は強敵を倒して終わりだ。

しかし、ラストでヒロインの一人が時空の隙間に飲み込まれる所で
話が終わっており、2期を匂わせる展開で終ってしまったのは
少しもやもやするところではあるのの、
少なくともモブ皇帝より「マシ」な作品だった。

総評:話が理解できる!理解できるぞぉぉぉ!

全体的に見てモブ皇帝の再来かと恐れたが、
モブ皇帝ほど脈絡のないシーンのつなぎ方をしておらず、
基本的な設定や世界観、話の流れは理解できるのが救いだ。
用語に関しては中国のままで翻訳が曖昧な部分が多く、
そのせいで詳しく説明しろと言われても説明はしにくい。

ただ話の展開自体は王道であり、主人公が突然、
選ばれしものになって力を手にして敵と戦い仲間を増やし、
自分自身の過去が明らかになり、パワーアップし、
強敵と戦っていくというわかりやすい流れだ。

しかし、かといって面白いかと言うと別の話であり、
見れはするものの、淡々とした展開や翻訳の曖昧さによる分かりづらさ、
主人公の性格やギャグなど面白みにかける部分も多く、
どこかでみたありがちなストーリーに新鮮さはない。

作画のクォリティに関してはそれなりではあるものの、
声優の演技に関しては素人感が凄まじく、
モブ皇帝と同じくどこから連れてきたのかわからないような声優ばかりだ。

少なくとも最後まで見れる最低限のクォリティはあるものの、
わざわざこの作品を日本で配信する権利を得た
イマジニア株式会社の目的が知りたくなる2作品だった。

個人的な感想:完走

完走できてなによりな作品だった(苦笑)
モブ皇帝があの様子だったのでこの作品もやばいのかと思ったら、
極端なヤバさではなく、懐かしい中国アニメっぽさがある作品だ。

この作品をみたあとだと逆にモブ皇帝のヤバさが際立つ。
本当にアレはなんだったのだろうか…

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