評価 ★★★☆☆(41点) 全8話
あらすじ 「妹の代わりに俺の子を産んでもらおう」結婚に愛など無い、そう思っていた。軍人の猛愛を知るまで――引用- Wikipedia
綺麗すぎる僧侶枠
原作は「TLスクリーモ」で連載中の漫画作品。
監督は渡部高志、制作はstudio HōKIBOSHI
1話5分ほどの僧侶枠な作品。
大正ロマン
僧侶枠といえば大人のキッザニアとして日本人ならば
道徳の時間に習うレベルの一般常識だが、
この作品はそんな大人のキッザニアらしさがある。
ときは大正時代、そして今作の男は「軍人」だ(笑)
僧侶枠のなのとおり、過去には僧侶や看守、消防士など
様々な職業の男性がヒロインとの恋という名のワンナイトを
繰り返していたが、この作品では軍人、
しかも、大正時代という設定になっている。
そんな時代だからこそ女性の人権は低い。
気高いヒロインはこの時代としてはいわゆる行き遅れであり、
そんな彼女が大切にしている妹が「子作り」を目的としている
軍人に娶られそうになる。
体の弱い妹の代わりに、ヒロインは「愛のない結婚」をすることになる。
1話からワンナイトしてるという僧侶枠らしい展開ではあるものの、
この時代感と設定はかなり真面目だ。
ワンナイトの部分を除けば朝ドラでやっていてもおかしくないだろう。
愛のない結婚が当たり前の時代、そんな時代に男女の愛は生まれるのか。
「君なら一晩中泣かせても平気だろう、
妹の代わりに私の子を生んでもらおうか」
そんなセリフを平気で吐き散らからす男と
妹の身代わりになったヒロインの間に愛は生まれるのか。
顔がいい
ヒロインは妹の身代わりで軍人と結婚することになったのだが、
この軍人、無駄に顔がいい(笑)
至近距離でヒロインに近づき、口説きまくる台詞の数々、
イケイケでグイグイな軍人にまんざらではない顔をしている。
ヒロインの両親はヒロインに対してあまり愛情を持っておらず、
結婚式なのに結婚衣装や料理も最低限のものしか用意してくれない。
そんな両親の自分への愛にがっかりしていると、
軍人さんは本気で怒ってくれる、そんな軍人にあっさりホの字だ(笑)
僧侶枠らしいインスタントでスピーディーな展開は
わかりやすい面白さがあり、これぞ僧侶枠といわんばかりの
サクサクとした展開が心地良い。
たとえヒロインの家に問題があろうとも、
ヒロインがろくに花嫁修業をせずに料理が下手でも、
軍人は彼女に対して怒ることもなく、高価な服も買ってくれる。
もはやお姫様状態だ。
いわゆるスパダリ男子な軍人に優しくしてくれるし、何でも買ってくれる。
誰かに嫁をバカにされれば、白昼堂々と接吻をかまし、そんな軍人の妻として
「いずれ立派な子を孕んでみせましょう!」と啖呵を切るようなヒロインだ。
他のアニメ、僧侶枠以外でヒロインが絶対に言わないセリフだ(笑)
事情
そんな順風満帆な夫婦生活の中で
妹と不倫しているのではないかという疑惑が湧き上がる。
不安はありつつも、彼の笑顔に、彼の思いにどんどんと
ヒロインはおちていく。
かなり物語としてはシンプルであり、新婚旅行に行ったり、
軍人の同期が出てきたりするものの、基本的に軍人はヒロインラブであり、
ヒロインも軍人ラブで相思相愛だ。
あくまでヒロインは妹の身代わりとして嫁いでる。
そんな思いがあるからこそ、ヒロインも一歩引いた立場ではあるものの、
軍人にも事情がある。
父親との不仲、そしてヒロインの妹ではなく、
最初からヒロイン狙いだったことが終盤明らかになる。
妹の身代わりという思いがあったからこそ素直になれなかったヒロインが、
軍人の本心を知ることで素直になれる。
真実の愛を知り、二人は幸せになりましたという
僧侶枠にしては綺麗すぎるエンドに何処か物足りなさを
感じる部分はあるものの、全8話で綺麗にまとまっている作品だった。
総評:綺麗すぎる僧侶枠
全体的に観てものすごくストレートな純愛ストーリーだ。
妹の身代わりに軍人に嫁いだヒロインではあるものの、
最初から軍人はヒロイン狙いであり、
それを知ったヒロインは軍人とほんとうの意味で結ばれ、
幸せになりましたというシンプルなストーリーを全8話で描いている。
途中の妹との不倫疑惑や、当て馬キャラ的に一瞬出てきた
軍人の同僚など、なんだったんだ?という部分はあるものの、
全8話の中で綺麗にストーリーをまとめ上げている。
僧侶枠らしい台詞回しは僧侶枠らしい面白さを感じるものの、
序盤のセリフ以外は突飛な展開やシーンも少なく、
かなりシンプルに大正ロマンな純愛もののストーリーになっており、
欠点らしい欠点はないものの、同時にどこか物足りなさを感じてしまう(苦笑)
セクシーシーンもDアニメやYoutubeでの配信や放送版は
かなり控え気味になっており、
セクシーアニメというよりは恋愛アニメといったほうがいいだろう。
そういったサクサク感は気になるものの、
全8話ですっきりと楽しめる作品であり、
この世界観やキービジュアルが気になった人は見てみるのは
悪くないと言える作品かもしれない。
個人的な感想:来季
今作は大正ロマン、そして軍人要素と
僧侶枠としても新ジャンルに挑戦という感じの作品だ。
もう少し僧侶枠らしいぶっ飛んだ部分を期待したいところだったのだが、
これはこれで楽しめるという感じだ。
来季は「1分間だけ触れてもいいよ…」という作品のようで
キービジュアルの時点からかなりセクシーかつ、
キャラクターデザインもかなり冒険している印象がある。
特に主人公のキャラデザは北斗の拳を思い出すような等身と
ムキムキ具合であり、いろいろな意味で楽しみだ(笑)
2024年もたっぷりと僧侶枠を楽しまさせていただいた、
2025年の僧侶枠にも期待したいところだ。
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