ガッチャマンクラウズの同人アニメ
スマートコミュニティをテーマに描くオリジナルアニメ。
見出して感じるのは「ガッチャマンクラウズ?」と思うキャラデザだ(苦笑)
もちろん、ガッチャマンクラウズのキャラデザであるキナコさんが
キャラデザをしているのだから当たり前なのだが、
もう少しテイストが違ってもいいのでは?と感じてしまう感じだ。
更に作画。
キナコ氏のキャラデザはガッチャマンクラウズを見た方なら分かる通り
作画能力が高くなければ癖のあるキャラクターデザインだけに
非常に「崩壊」しやすいデザインだ。だが、この作品の作画の質は決して良くはない。
それだけに1シーン1シーンでキャラクターの顔が明らかに違い、違和感が強い。
更に内容、ガッチャマンクラウズだ(苦笑)
宇宙?から来た「たまちゃん」が主人公達に変身能力を与えて
「にびいろ」と呼ばれる敵と戦う。
変身した後の姿もガッチャマンクラウズ風の姿であるが、
はっきりいって「劣化ガッチャマンクラウズ」にしかなっていない。
ガッチャマンクラウズを作ったタツノコプロのような作画能力がないので
戦闘シーンは非常に単調だ。
戦闘シーンのテンポも物凄く悪く、キャラクターの掘り下げや世界観の説明など
ほとんどしないままに「何かドロドロした敵」と「何か変身したヒーロー」が
「スピード感」のない戦闘シーンを繰り広げても何の面白みもない。
恐らく予算がないのだろう。
いわゆる「カット数」が物凄く少ないせいでスピード感がなく、作画の質も悪い。
予算の半分以上を「人気声優」に起用することで使い切ってしまい
肝心のアニメーションの質がオチてしまっている。
ストーリー的にもガッチャマンクラウズを彷彿とさせるような内容だが
1話あたり6分ほどで全6話。
普通の30分アニメなら1話にしかならない尺でそんな世界観の話を描ききれるわけもなく
最低限の「キャラクター」の紹介、最低限の「世界観の設定」の説明が全くで来ておらず
察してくださいという視聴者に投げっぱなしな内容だ。
やりたい事は分かるガッチャマンクラウズだ。
ただ、そのやりたい事だけが先行してしまい何のオリジナル性もない作品にしかなっておらず
はっきりいって質の悪い「同人アニメ」レベルの出来栄えだ。
そんな同人部分を基板に「スマートコミュニティ」というものを伝えたいというのは分かる
スマートコミュニティとは
「電力、水、交通・物流、医療、情報など、
あらゆるインフラの統合的な管理・最適制御を実現した次世代のコミュニティ」
というものらしく、簡単にいえばどんなものにも「情報」が与えられている
八百屋で売られている生トマトにさえもDNAチップと呼ばれるものが埋め込まれており、
流通経路が分かるというような感じだ。
ただ、それと同人ガッチャマンクラウズが見事にマッチしていない、
時折、話の中で明らかに「スマートコミュニティ」の解説を入れる部分もあり、
もう少し自然にできないのかと言いたくなるほどの脚本だ
この作品でやりたい「ガッチャマンクラウズ」という要素と
テーマとしての「スマートコミュニティ」という要素がチグハグになってしまっていた
全体的に見てこの作品の「企画」自体が練られていない。
与えられた予算に対しての予算配分、
そんな予算から描ける「作品のレベル」を予想出来ておらず
企画の本筋である「スマートコミュニティ」というものが本筋になっておらず、
やりたいこと=「ガッチャマンクラウズ」ばかりが先行してしまっている。
普通のアニメの企画会議なら却下されるレベルの企画の甘さだろう。
結局は同人アニメのような作品にしかなっていない。
何というかガッチャマンクラウズではなく、
普通の日常アニメを作ればいいのにとすら感じてしまう。
「スマートコミュニティ」「川崎市」というものを宣伝するための作品で
こんな作品にする必要はなかったはずだ
もっとストレートに、もっと素直に作り上げればいいはずなのに
変に凝った作品に仕上げてしまう意味がわからない。
終盤の5話と6話でいきなり話の雰囲気が変わり話がいきなり進んだり、
ある種シュールギャグのような超絶展開になったのは笑ってしまったが
結局、ガッチャマンクラウズのパクリでしかない。
天下の東芝が川崎市と組んで作った作品が同人アニメ以下と言うのは残念だ
もっと東芝という企業らしい、東芝という企業を感じさせるアニメにして欲しかった
これが東芝ではなくサムスンとかならば妙に納得したかもしれないが・・・(笑)
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