ロボット

シリアスの幕が上がる!?「勇気爆発バーンブレイバーン 4話 イサミ、キミはまだ、人というものを分かっていないようだ」レビュー

4.0
勇気爆発バーンブレイバーン ロボット
©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
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評価 ★★★★☆(60点)

オリジナルTVアニメ「勇気爆発バーンブレイバーン」第4話「イサミ、キミはまだ、人というものを分かっていないようだ」予告映像

あらすじ 人型兵器・ティタノストライド(TS)が実用化された時代、ハワイ・オアフ島での合同軍事演習(アド・リムパック)中に地球外から正体不明の武装勢力が襲来した引用- Wikipedia

シリアスの幕が上がる!?

本作品はCygamesPicturesによるオリジナルアニメ作品。
監督は大張正己、制作はCygamesPictures。
なお、本レビューは4話のレビューとなります。

救援

4話冒頭ではどこを救援すべきか?という会議が始まっている。
ブレイバーンがいる場所は平和が保たれているが、
現状、人類の兵器は敵であるデスドライヴスには叶わず、
人類は壊滅的被害を受けている現状だ。

彼らは米軍と日本の自衛隊の合同部隊だ。
たまたま合同演習している間に敵が現れ、
ブレイバーンに助けられただけだ。

自分たちのいる場所ではなく他の場所も助けたい。
そんな思いからの会議ではあるものの、
ブレイバーンは「西から現れるのがいいか、東から現れるのがいいか」を
考えている(笑)

夕日をバックに登場するのか、朝日をバックに登場するのがいいのか。
ブレイバーンの心にあるのは、
どうかっこよく見せるかだ。

ルル

3話で搭乗したルルは相変わらずルイス・スミスとイチャイチャしている(笑)
イサミもまたブレイバーンとイチャイチャしてるとはいえるのだが、
そんなルイスとルルのイチャイチャにルイスは怒りを隠しきれていない。
人類がピンチな状況、ブレイバーンという訳のわからない存在、
そんな状況で目の前でイチャイチャされたら苛立つのは当たり前だ。

パイロットスーツも仲間に作ってもらい、戦うための覚悟が出来ている。
そんなイチャイチャとは裏腹に伏線も匂わせてくる。
「ブレイバーン」を指さしてルルという少女は「スミス」と連呼する。
それをブレイバーンは否定するわけでも、訂正するわけでもない。
視聴者が想像しているブレイバーン=ルイス・スミス説を
後押ししているかのようなシーンだ。

これがただのミスリードなのか、
本当にブレイバーンは「ルイススミス」なのか。
ブレイバーン自身もなぜかルルの名前を知っており、
色々と想像してしまう展開だ。

そんな伏線を考察しつつも、
メインキャラたちは自衛隊のカレーを食べている(笑)
敵が来ないコミカルな日常風景は、
1話から突っ走ってきたストーリーの中での小休憩のようなものだ。
4話はいわゆる「タメ回」でありつつ、同時に伏線を匂わせている。

偵察

彼らがいるのはハワイだ、本部と連絡が取れない中で、
彼らは日本へと偵察機を送ることになる。
日本はいったいどうなっているのか、
もしかしたら襲われたのはハワイだけではないのか。

ブレイバーンを信じていいのか疑問は残るが、
ブレイバーン、そしてイサミが敵を倒したことは事実だ。
そんなイサミは仲間たちに「ヒーロー」と賞賛される。
自分が助けた存在を眼の前にして、自分が誰かの
ヒーローになれたことを実感して、イサミは初めて笑顔を見せる。

1話では訳のわからない中でブレイバーンに乗り、
2話では拷問され、3話はずっと全裸だったイサミが4話では笑顔だ。
物語の主人公が初めて見せる笑顔、だが、その笑顔と同時に
悲惨な真実が顔を出し始める。

東京

偵察部隊が映し出すのは日本の東京だ。
ハワイに居る彼らが初めて見る「世界」のいま。
戦火に覆われ、壊滅的な東京の姿だ。
自衛隊であるイサミたちが本来守らなければならない日本が
火の海に包まれている。

4話の序盤から中盤まで明るいノリで
イサミも初めて笑顔を見せたのに、
ラストではこの世界がリアルロボットな絶望的な世界であることを
視聴者にもメインキャラたちにも改めて再認識させるような展開だ。

ヒーローといえどすべての人を救えない。
目の前にいる人を救えるのが限界だ。
イサミがヒーローとしての自覚をしながらも、
ヒーローとしての限界を叩きつけるような4話になっている。

だが、そんなシリアスな展開を描いたあとに
例のEDが流れる(笑)
4話の中でED含めて見ている側の感情が振り回される。
ブレイバーンらしい温度差のある展開の見せ方が
素晴らしく、5話も気になってしまう作品だ。

総評:東京壊滅

全体的に4話はいわゆる溜め回であり、
物語のテンポはかなり落ち着いた印象だ。
ブレイバーンの奇行も控えめであり、イサミも服を着ている。
4話まで出てきたキャラを改めて掘り下げつつ、
彼らの日常を描きつつ、いまを描くことで中盤からの
展開に備えるような回になっている。

同時に引きも素晴らしい。
他の場所と連絡が取れなくなった彼らが初めて見る
いまの世界の姿、壊滅的な状況に陥っている東京の姿をみて
初めていまの世界の戦況を実感する。

日本の自衛隊である彼らが守るべき日本は戦火に覆われ、
米軍が守るべきアメリカも似たようなことになっていることが想像できる。
敵に対抗できる手段はブレイバーンくらいだ。
そんなブレイバーンの居ない場所は悲惨な目にあっている。

よくこの手の宇宙からの敵や未知の敵が襲ってくる作品では
なぜか日本ばかりが狙われる!というツッコミどころもあるが、
そんなツッコミどころを逆手に取るように、
ヒーローの居ない場所に敵がやってきた現状をえがくことで、
よりシリアスな世界観の解像度が高くなっている。

ブレイバーンの伏線も徐々に匂わせている、
謎の美女であるルルがブレイバーンを見て「スミス」と
連呼する姿、何かを隠しているように見えるブレイバーン、
中盤からその謎も明らかになっていきそうなだけに、
ここからどうなるか気になって仕方ない作品だ。

ここから出オチで終わるかどうか決まる。
この4話はターニングポイントだ。
ギャグ的な要素全開で進む可能性もあったが、
世界の現状を見るにシリアスもきちんと描きそうな雰囲気が漂っている。

5話から訪れる展開、真実を描きながら
ラストまで突張してほしい作品だ。

個人的な感想:カレー

4話ではギャグは抑え気味ではあるものの、
カレーを楽しそうに食べている姿や、初めてイサミが見せる笑顔など、
ここまで彼らが戦ってきたからこその平和と
守られた命を描くことで、よりイサミが戦う動機を強めている。

それがブレイバーンが仕組んだことにも見えてしまうのが
この作品の恐ろしいことだ。
3話のレビューでも書いたが、デスドライヴスの特性上、
彼らは死ぬために地球に侵略行為を働いている。

日本を襲わせたのも、もしかしたらブレイバーンの仕業かもしれない。
そんな推測をしてしまう伏線もたっており、
「ルイススミス」の未来の裏切りの可能性も見えてくる。

イサミが今後もっと肉体的にも精神的にも
可哀想な目に合うかもしれない。
5話以降も楽しみな作品だ。

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