「The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War 第1話 誰そ彼は……黄昏の英雄」レビュー

評価 ★☆☆☆☆(18点)

あらすじ 七耀暦１２０５年。ゼムリア大陸北西部に位置する最も貧しい地域であるノーザンブリア自治州で生まれ育った少女ラヴィ。引用- Wikipedia

一見さんお断り

原作はファルコムによるゲーム作品。
監督は-佐藤英一、制作はタツノコプロ

設定

１話から横文字だらけだ。
キャラクターたちが色々と会話をしているのだが、
それが「人物名」なのか「地域名」なのかの判断すら難しい。
彼らはどこかの軍人で何かしらと戦闘をしているのはわかるものの、
いったい今どういう状況なのかすら把握が難しい。

装備をまとった軍人たちが雪山を行軍しながら、
色々と説明してくれるもののまるで頭に入らない。
説明セリフで全てを説明しようとしているせいもあるものの、
横文字連呼と東女人物の見た目も「鎧」をまとっているため
全員が似たようなもので見分けもつかず、面白みが一切ない。

この国には魔獣のような存在がおり、
それを主人公たちの舞台が狩っている。
それはわかるが、それしかわからない。
原作ゲーム未プレイの人はお断りという脚本家の態度が目に見える。
ならば多くの原作未プレイ視聴者は１話切りしてしまうだろう。

作画

作画も低予算の極みだ。
序盤の行軍シーンはコピペのように繰り返すだけ、敵もモブもコピペだらけだ。
あからさまにCGと分かる部分も多く、そのCGが予算削減のために
使われていることがわかるほどクォリティも低い。

戦闘シーンも止め絵が多く、エフェクトや背景を動かすだけで
ごまかすような戦闘シーンばかりだ。
もう制作側の「やる気」を感じない。
ペラペラの作画とペラペラ喋るだけのキャラクター、
この作品自体が「ぺらっぺら」だ。

あまりにもうすすぎて制作側のやる気の無さも透けて見えてしまう。

主人公

この作品の主人公は女性だ。
調べたところ「原作には登場しない」オリジナルヒロイン目線で
この作品は作られているらしく、
おそらくはアニメで１クールにまとめるためのものであるのはわかるが、
オリジナルキャラなんだろうなとわかるほどのペラペラとしたキャラデザと
魅力の無さは凄まじい。

鎧で顔まで覆った彼女が戦闘の中で頭部の鎧が壊れて素顔が見える。
１話で主人公の顔がようやく見えるという決定的なシーンすら
何のインパクトも生んでおらず、低予算な作画がそれに拍車をかけている。

彼女も彼女で無口であるがゆえに、
キャラクターとしての魅力も見えてこず、
主人公なのにやる気のない作画で描かれており、何の魅力も感じない。

どうやら彼女は裏切り者の英雄の孫らしいのだが、
１話の段階ではそういう説明と紹介で終わってしまっており、
それすらも原作未プレイの人の頭の中には入ってこない
雑な脚本と雑な作画を味わうだけの１話だった。

総評：制作側のやる気が透けて見える

全体的にみて１話からこの調子では２話以降に何の期待もできない。
説明セリフのオンパレードで制作側が説明した気なのかもしれないが、
原作未プレイの人には３割も伝わらないような説明セリフでしかなく、
それを１話はずーっと見せられたような感覚だ。

１話の盛り上がりどころであるはずの戦闘シーンでさえ
演出やエフェクトでごまかすようなシーンばかりで
迫力の「は」の字もなく、主人公の魅力も一切伝わらない。
色彩もどこか薄く、塗るインクをケチったのか？と感じるような
ぺらぺらの作画は作画崩壊寸前だ。

２話以降で主人公の過去や祖父についてのストーリーが
展開していくのかもしれないが、
１話からこれでは色々と厳しいと感じてしまう作品だった

個人的な感想：タツノコプロ

タツノコプロといえばアニメに詳しくなくとも
知っている人の多い制作会社のはずなのだが、
そんな有名な制作会社のアニメがこれだ。

予算自体が少ないのかもしれないが、本当にこれでいいのか？と思うほど
作画のクォリティが低すぎて見る気をなくしてしまう。
２話以降、汚名返上、名誉挽回になることを少なからず期待したい。