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「異世界のんびり農家 第1話 万能農具」レビュー

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評価 ★★☆☆☆(26点)

あらすじ 大学卒業後にブラック企業に就職して身体を酷使し病気で寝たきり状態になり、闘病生活の末に39歳で死亡した男性・街尾 火楽(まちお ヒラク)は、死後に「神」と出会い蘇生し若返った状態での異世界への転移を提案される。引用- Wikipedia

つまらないゲーム実況

原作は小説家になろうで連載しているライトノベル。
監督は倉谷涼一、制作はゼロジー

時系列シャッフル

1話冒頭、もはや説明しなくてもいいでしょうと言わんばかりに
主人公があっさりと死に異世界で転生し
いろいろなキャラクターと過ごしている姿が描かれている。

この作品、1話冒頭はいわゆる時系列シャッフルをしており、
「先」のシーンを先に見せておくことで、
そこにいたるまでの過程を気にならせるような仕組みになっている。

1話を丸々みたあとだとわかるが、この作品の序盤は特に地味だ。
地味だからこそ先に多くのヒロインを見せておくことで、
視聴者に対するフックにしようとしているのはわかるものの、
ありがちなデザインの有象無象のヒロインたちと
ありがちな異世界転生模様には特に惹かれるものはない。

1話冒頭から「だらー」っとした始まりであり、
「異世界のんびり農家」というタイトル通り、
のんびりしている。

転生

主人公は神様のミスによって過酷な人生を送ったらしいのだが、
そもそも、その「過酷な人生」というのがどういうのかは描かれない。
「過酷な人生」でしたという結果だけを見せられ、
神様はミスを償うために主人公は異世界での新しい生活に備えての
様々な希望を叶えてくれる。

健康な体、そして人に裏切られたらしい過去を持つからこそ、
人が居ない場所で「農業」をするために、
万能農具の力を得て転生するところから物語が始まる。
転生とはいいつつも体は青年の体だ。

主人公は一切開拓されていない森を開拓し始める。
ものすごく淡々としている。
1話は冒頭を除けば8割型「主人公のモノローグ」しかない。
主人公が1~100まで自分の状況を説明しながら、物語が進んでいく。

地味

恐ろしいまでに地味だ。
万能農具で疲れずに、硬さを感じずに、土を耕せる。
まるでゲームのクエストをこなすように土を耕し、水脈を探し…と、
もう淡々としすぎていて別に画面を見なくてもいいんじゃないかと思うほどだ。

この手のなろうは「ゲーム実況」的なのを見る感覚になる作品が多いが、
言うなればこの作品は農業シミュレーションのようなものだ。
マインクラフト的なニュアンスもありつつ、
素材を集め、田畑を耕し、食料や水を手に入れ…と、
繰り返しの作業を地味に行っている。

喋る相手も居ない状況のためモノローグが多いのは仕方ないが、
あまりのモノローグの多さにドラマCDでも効いているような気分だ。
別に説明しなくても見れば分かる部分までご丁寧に
モノローグで解説しているため余計にドラマCD感が強まっている

「木材の加工について試行錯誤していたら朝になっていた」

そんな見れば分かる部分ですらモノローグで説明してしまう。
説明すぎて「アニメーション」的な面白みが極端に薄まってしまっており、
画面を見なくても大体の内容がわかってしまう。

土地を耕し、水脈を探し、木材を加工し、トイレを作り、
うさぎを狩り、畑を作る。
この過程をただひたすら淡々と見せられる。
何が面白いのだろうか。

万能農具とやらのおかげで、特に困難もなく、
「種」や「苗」もないのに1日でネギやらトマトやらが生えてくる。
意味不明である。
ご都合主義全開で描かれる農業ゲーム実況は
チャンネル登録者50人くらいのゲーム実況者を見てるような気分だ。

1話は2匹の犬と出会い、彼らを飼いましたで終わりだ。
話が進んでるんだか進んでないんだか、
そもそも「話」と呼べるものがあるのかどうかすらわからないものの、
1話冒頭で出てきたヒロインが出てくれば面白くなる可能性もあるが、
1話の段階では「地味」の一言で終わってしまう作品だった。

総評:つまらないゲーム実況

全体的にみてただひたすら淡々と農業ゲーム実況を
地味なゲーム実況者がやっているのを見せられるような作品でしか無い。
1話は登場人物が主人公一人であり、会話をする相手が居ないから
仕方ない部分はあるが、モノローグばかりのセリフは
1~100まで説明されており、画面を見なくても内容がわかってしまう。

作画のクォリティはそれなりであり、
ヒロインが出てきてからが物語の本番であり、
この先、どんどんと開拓していって主人公の村が大きくなっていけば、
農業ゲーム的な面白さが出てくるかもしれないが、
1話の時点ではチュートリアル感も強く面白みが薄い。

あくまで1話はチュートリアルで2話以降から面白くなっていく可能性もあるが、
この作品の雰囲気的に地味さは拭えなさそうなところは
気になるところだ。

個人的な感想:モノローグ

冒頭をすぎると主人公の怒涛のモノローグが続いてしまうのは、
調べたところ、原作もそんな感じなので仕方ない部分があるようだが、
もう少しなんとかならなかっただろうか(苦笑)
絵的な面白み含めて、2話以降でもう少しモノローグが減って
ヒロインが出てくれば華やかさも生まれるかもしれないが、本当の地味だ。

主人公を演じているのが「阿部敦」さんだからこそ、
語りに趣を感じなくはないが、
流石にこれが1クール続くのはきつそうな感じがある。

2023年冬アニメはなろうアニメもかなり多いだけに、
埋もれそうだなと感じてしまう作品だった。

「異世界のんびり農家 第1話 万能農具」は面白い?つまらない?

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