評価 ☆☆☆☆☆(3点) 全4話
https://www.youtube.com/watch?v=bbZId9Iv_TM
あらすじ 大精霊との契約に向かうレイカたち、その頃とある村が謎の集団による襲撃を受けていた。そして、各地で謎の災害が起き始めるのであった。製作著作/異世界の門製作委員会引用- Wikipedia
予算が尽きた…?
本作品はTVアニメオリジナル作品。
TV放送は千葉テレビのみであり、
ネット配信はAmazonプライム独占配信。
現在3期まで放送されている作品の3期のレビューとなる。
なお、本作品は4話ずつを分割して放送している形が
3期までは取られていたが、4期以降の音沙汰がなくなってしまっている。
2022年春からのはずが放送すらされていない。
一応全24話予定とのことだが果たして…
戦闘シーン
この作品の1期の戦闘シーンは
「一体何が起こってるんだ…?」と思うほど分かりづらかった。
キャラクターの掛け声や叫び声と謎の効果音だけで
戦闘シーンが進んでしまい、
何が起こってるのかを想像することしかできなかった。
しかし、3期ではこのあたりもかなり進化している。
2期のラストで対峙した「イフリート」との戦いから
物語が始まっているが、この戦闘シーンの内容が
わかるようになっている。
相変わらずRPGツクールで作ったような画面構成なのは
変わりがないものの、例えばイフリートに対して
弓矢を撃つものの、イフリートの高温の体のせいで
矢が溶けてしまうというのを、
きちんとキャラクターに「語らせる」ことで
戦闘シーンがわかりやすくなっている(笑)
今はこういうことをしています、こういう理由で
敵に効果的でしたと1~100まで説明してくれる。
アニメなのだからアニメーションで見せろなどと
この作品に言うのは野暮である。
1期に比べれば戦闘シーンがわかりやすくなっているのは
かなりの改善点だ。
きちんと「カット割り」も意識しており、
1期や2期では喋るキャラクターを
画面の中にフェードインさせて登場させるような
演出でカットがかなり少なかった印象だが、
3期では頻繁にカットをして場面を切り替え
喋るキャラクターをぱっと映し出している。
キャラクターの動きも差分が増えたことで表情も豊かになり、
2期ではキャラの顔の角度の自由さが上がっていたが、
3期では「手」の動きも自由になっており、
まるでマネキンのようにぐいっと動く手の動きには
思わず目が言ってしまう。
1期の「もわー」っとキャラクターが
ゆっくり登場する演出が懐かしくなるほど、
3期のクォリティは確実にあがっている。
もっとも「当社比」のクォリティだが(笑)
声優
この作品はどこからか集めてきた素人に声優をやらせている。
おおよそプロと呼べるものは存在せず、
1期はかなりひどい声優が多かった。
2期ではそんなひどい声優たちのうち13人ものキャストが
変更されるという衝撃の展開が起こった。
3期ではそんな変更されたキャストがまた変更されている(笑)
もともと1期の声も2期の声もおぼえていないような
印象の薄いキャラが多いおかげもあり、3期で
声優がまた変更されても問題こそないにしろ、
8人ものキャストが変わっている。
1期から21人ものキャストが変わるアニメなど
この作品くらいだろう。
10年や20年以上たったリメイク作品ならともかく、
分割3クールのアニメ作品で、
ここまで声優が変わる作品はアニメ史上初だ。
フリーBGMやめろ
1期や2期ではそこまで気にならなかったが、
3期では明らかに「フリーBGM」が多用されている。
YouTubeなどを普段から見ている方なら
聞いたことのある曲の数々が一応は地上波で放送される
アニメで流れるのはシュールな雰囲気を生んでいる。
効果音なども「あーあのフリー音源サイトのSEね」と
あっさりと特定できてしまうほど、
多くの人に使われまくっているSEが使われており、
そういう曲やSEが流れるたびに思わず笑ってしまう。
この作品が低予算で作られていることは明らかではあるものの、
こういったフリー音源の数々を採用しなければ
制作すらままならないのだろう。
キャラクター多すぎ問題
そんな低予算なこの作品だが、
低予算なのにこの作品のストーリーはかなり壮大であり、
それに伴うキャラクターがあまりにも多い。
ストーリーを忘れている方もかなり多いと思われるので
軽く説明すると、異世界の門という異世界へのゲートが存在し、
主人公はそんな異世界の門を守るゲートキーパーの家系に
生まれており、両親は行方不明だ、。
そんな両親を探すために平行世界という名の異世界に
旅たち、多くのものと出会いながら、
ついに両親との再会を果たすものの
両親はなぜか魔王軍に操られてしまっている。
主人公はなぜか魔王軍に狙われており、
同時に皇国などにも狙われている。
なぜか魔王に助けられたりしながらも、
強くなるために精霊と契約するたびに出かけるというのが
2期までの内容だ。
話が進んでいるようで進んでいないものの、
まだ8話である(苦笑)
3期の段階で1クールのアニメと同じ12話になるものの、
そんな1クールのアニメの中でこの作品は
「40名」以上のキャラクターが出ている。
1回出るとしばらく出ないキャラクターや
2度と出てこないキャラクターもいるものの、
あまりにも多すぎるキャラクターを覚えきれず、
3期で初登場のキャラも多く、もはや記憶力の限界だ
魔王軍、皇国、レジスタンス組織、亜人、冒険者と
立場や立ち位置の違うキャラクターが非常に多く、
場面が切り替わると「これはいったいどこの誰で
なにをされてるかたなんだろう」と
一旦、頭の中で状況を整理しないと話についていけない。
同時進行で色々な場所のキャラの動向を描くため、
余計に混乱しやすく、主人公の視点で描かれることが少ないため、
ストーリーの進行がかなり遅い。
世界に起こる謎の異変や災害、各地を襲う魔王軍、
精霊を探す主人公たち、冒険者たちなど
いろいろな場所で色々なことをしている。
どうでもいい会話やギャグも多く、メインストーリーがなかなか進まない
3期の4話だけでは「新しい精霊と契約しました」くらいで
終わってしまっており、まだまだ彼女たちの戦いはこれからだ。
総評:クォリティが上がってる(当社比)
全体的にこのアニメに限ってではあるものの、
1期よりもクォリティが上がっており、
1期、2期、3期と技術の進歩を感じられるのは
この作品の面白いところなのかもしれない。
ただ、その一方で毎回変わる声優の多さや、
キャラクターの多さはかなり欠点であり、
場面転換もおおいせいで、キャラの印象がつかず、
今、映っているキャラクターはどこの誰なのだろうか?と
思うことは少なくない。
ストーリー的にもまるで進んでおらず、
3期までのストーリーで「あれはなんだったんだ?」という
要素も多く、4期以降のストーリーが気になるようで気にならない。
ただ、公式TwtterやYouTubeも止まってしまっており、
4期は絶望的かもしれない…
いろいろな意味でこのまま終わったほうが
伝説のアニメになる可能性もあるが、
3期までやったのだから、6期までできれば
頑張って制作してほしいところだ。
個人的な感想:4期…
YouTubeは1年ほど止まっており、公式のTwitterも
2022年8月から動きがない。
2022年春から放送予定だったシーズン4も放送されておらず、
事実上制作が止まっている。
もしかしたら予算が付きたかもしれない。
もし、私のレビューで「異世界の門」に興味を持った方がいられたら、
公式YouTubeチャンネルで全話配信してるので
ぜひ再生数に貢献してほしい。
私は異世界の門が再び開かれるのを待っている。
なぜか(笑)
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