評価 ★★☆☆☆(27点) 全12話
あらすじ 魔王が倒され世界が平和になって15年がたったころ、学校を卒業し魔術師になった風色琴音が新居を探すため王国所属のRPG不動産を尋ねるところから物語は始まる。引用- Wikipedia
丸投げ
原作は『まんがタイムきららキャラット』で連載中の漫画作品。
監督は越田知明、制作は動画工房。
世界観
この作品の世界観はやや面白い。
1話冒頭、ファンタジーないかにもな街並みの街に
主人公が引っ越してくるところから始まる。
彼女は「飛行船」にのってこの街にやってきており、
ファンタジーでありながらどこか発展した技術を感じさせる。
この作品の舞台は「魔王」が倒されて15年たった世界だ。
争いはなく、平和に人々は暮らしている。
そんな平和な時代だからこそ、暮らしている人たちものほほんとしており、
明るくコメディな雰囲気にあふれている。
ただ、キャラクターデザインはカナリ好みが分かれそうだ。
最近のアニメのキャラデザというよりは、
2010年代くらいの、いかにもな「萌え」を感じるような
どこかあざとさすら感じるキャラクターデザインだ。
何気ないシーンでも肌の露出が目立つキャラも多く、
おへそまるだし、谷間見せつけまくり、ノースリーブと、
私服の際のメインキャラはどこかしら常に肌を露出している。
当たり前のようにお風呂シーンも有る(笑)
そういったいわゆるキャラ萌えやセクシー要素は
好みが別れるところではあるものの、
のほほんとした空気感の中での良いスパイスになっている。
物件紹介
ストーリー的にはシンプルだ。
主人公が就職した「RPG不動産」はその名の通り不動産屋であり、
訪れた客の要望通りに家探しを手伝う。
毎話のように色々な客が訪れ、彼らが求める家を探すという感じだ。
そこに強いギャグ要素などはあまりなく、
あくまでも「きららアニメ」らしい日常の1コマだ。
淡々とゆるゆると描かれる日常ストーリーであり、
それ以上でもそれ以下でもない。
はっきいえばコレという面白さがつかめない。
キャラクターはたしかに可愛らしくセクシーな描写は多いものの、
キャラデザのせいも有るかもしれないが悶てしまうような萌を感じる描写が
あるわけでもない。
すごい面白いわけでもなければ、すごいつまらないわけでもない。
制作の「動画工房」らしい女の子の可愛いさへの追求を感じる描写や
構図があるわけでもなく、どちらかといえば
「胸」の描写に対してのこだわりは感じるものの、
それ以外は特にインパクトが有るものがない。
ファンタジーな世界だからこその色々な物件や、
色々な客は出てくるものの、ギャグ的な面白さは薄い。
例えば2話、テーマパークとかした魔王城の近くの色々な物件を見た後に、
主人公が住んでいるところと同じところに住んでいる「亜人」が
家を求めていて、彼女たちを魔王城近くの
部屋に紹介する。
これだけだ。
セクシー描写以外、キャラもストーリーもカナリ薄味だ。
ドラゴン
そんな淡々とし薄味な日常描写の中で不穏な空気が流れている。
どこからともなく現れるドラゴン、天変地異を巻き起こし、
迷惑極まりないドラゴンはどこから現れどこから消えるのか。
メインキャラの中には「ドラゴン」のしっぽのようなものを持つ亜人
「ファー」がおり、彼女は何故かいつも眠そうにしている。
仲間たちも徐々に彼女に疑念の目を向けだす。
膨大な魔力をもち、朝はいつも寝不足な彼女、そんな彼女に
「もしかしたらファーはドラゴンなんじゃないか?いや…まさかね」
と疑いまくる。
仲良く過ごしているはずの仲間のはずなのだが、
中盤くらいから疑心暗鬼な空気感が生まれる。この問題がなかなか解決しない。
メインのストーリー自体はRPG不動産としてののほほんとした
日常なのに、その裏でちょこちょことファーが例のドラゴンなんじゃ?と
ずーっと不穏な空気が流れており、
ほのぼの日常の雰囲気のノイズになってしまっている。
「ファー」自体も夜いなくなったり、
ドラゴンが現れた場所の近くで倒れていたりと、
怪しげな行動はたしかに多いものの、
この要素を序盤から終盤までずっと引き伸ばしてしまっており、
そのせいもあって素直に日常コメディを楽しみづらい。
魔王かもしれない!?
終盤になると「ファー」が倒されたはずの魔王が復活したか、
魔王に操られているのかもしれないという説が出てくる。
そんな説が出てくると、同じRPG不動産でファーと
仲良くしていたキャラがこんな事を言う。
「すぐにファーを見つけ出して王国軍に引き渡しましょう!」
友情はどこへ行ったかと思うほどの冷たさだ。
この台詞をファーと無関係か、あまり関係のないキャラクターが
言うならばまだ納得できるが、10話まで仲良く一緒に
仕事をしていたメインキャラが言い放つ。
ファーを引き取ってきたおえらいさんである
「サトナ」という人物もずーっと街におらず、
ファーの詳細も聞けない。ずーっとファーの問題を続けてる。
シリアスな空気感が一気に前に出てきており、
それが1話か3話くらいで解決するならいいが、まるで解決しない。
ファーがドラゴンかそうじゃないか、魔王かそうじゃないか。
もう早くどっちでもいいから解決してくれと思うほど解決しない。
この1つだけの要素をいつまでもいつまでもいつまでも引き伸ばす。
そんなシリアスな要素が出てきてもギャグ要素も同時に出てくるため厄介だ。
はいはい…
終盤でファーが街を襲っているドラゴンではないことが明らかになる。
見ている側には街を襲うドラゴンを操っているような
人物がいるのは明らかだ。
そんな中でファーも実はドラゴンであることが明らかになる。
終盤の話のごちゃごちゃ感は凄まじく、キャラの手のひら返しも凄まじい。
2匹のドラゴンが戦い、黒幕も謎の魔法でドラゴンを操る中で
主人公が「ファー」に殴りつけられて死ぬ。
もう意味がわからない(苦笑)
不動産屋さん要素はどこへいった?と思うほどシリアス要素と
この作品のメインのストーリーであるはずの不動産日常コメディが
噛み合っておらず、謎シリアスに戸惑うしか無い。
雑な展開と雑なキャラ描写、
このシリアス展開に至るまでに中途半端にシリアス要素を
引き伸ばしたせいもあり、更には同じ不動産屋さんで働く
4人の絆のようなものも感じないせいでキャラにも愛着を持てないせいで
シリアスなストーリー展開がシンプルにつまらない。
主人公死す
主人公が死んだことでようやくファーが正気に戻る。
散々伏線が張ってあった主人公の謎の歌で正気に戻る展開で
よかったのでは?と思うほど、よくわからない展開だ。
これだけシリアスな展開をされると、
キャラクターたちの無駄に肌の露出の有る格好や、
10話までのギャグ要素とのちぐはぐ感が凄まじく、
シリアスな展開自体の好み云々の前に、
シンプルにストーリーや要素の見せ方が下手だ。
ご都合主義も凄まじい。死んだはずの主人公は生き返る。
主人公なのだから生き返るのは当たり前かもしれないが、
操られた友達に殺されるというとてつもないシリアスな展開をやっておきながら、
「魂が人形に宿ってたから生き返れました!」という展開をされても、
なんの感動も生まれない。
これだけシリアスな展開をやっておきながら、
平和なラストで終わっており、肝心のドラゴンを操っていた
黒幕の目的や正体も謎だ。
投げっぱなしで拍子抜けするような展開に深い溜め息が出てしまう作品だった。
総評:丸投げ
全体的にみて色々な要素がかみ合っていない感じの作品だ。
ファンタジーの世界での不動産屋さんという舞台に
きららしい日常コメディでキャラの可愛さとセクシーさを描写している。
それと同時に「ファー」の悪いドラゴン疑惑がずーっと序盤からつきまとい、
そんなキャラの日常コメディを素直に楽しみきれない。
さんざんと、その疑惑を引き伸ばしまくり、
いい加減早く解決しろと思っている中でようやく終盤で
シリアスな展開が一気に進むものの、雑な展開と
主人公のご都合主義全開の展開にどうにも消化しきれない何かが残ってしまう。
結局、伏線が投げっぱなしになってしまっており、
続きは原作か2期で!ということなのかもしれないが、
続きが見たいという気持ちにはなれない作品だった。
個人的な感想:原作
原作は現在、4巻まで出ているが、
原作のAmazonページを見ると3巻まで使っているようだ。
あくまで個人的な意見でしか無いが、この1クールのラストまでの
展開をもう少し早く、6話くらいまで描いて、
更にこの先に明かされるであろう真実や伏線回収まであれば印象は違ったかもしれない。
制作側も原作ストックがあまりない状態で区切りが良いところまでを
アニメ化するにあたってこうするしかなかったのかもしれないが、
もう少し原作ストックが溜まっていれば…と思うような作品だった。
この作品をどう思いましたか?あなたのご感想をお聞かせください
やはり動画工房は日常作品を手がけた方がいいですね。(動画工房つながりで)恋する小惑星の時もそうだけど アニメ化はもうちょっと早かったなと思いました。 ていうかRPG不動産の11話に驚いたのは私だけ?
原作未読の人は驚い-きらら系初の主人公死すケース
原作既読の人は大丈夫、きっと大丈夫、琴音次回は復活する
仮面ライダーリバイスの脚本とPが言いたかった事って
要するに
「どんなに子供に酷い仕打ちした毒親でもそこに愛があったら子供側が許さないのは間違い」
とかいう毒親完全肯定だからな
そんなもんニチアサで流すな
子供向け番組で
子供を虐待する親を肯定してどうする
何考えてんだ
本当に
途中から見始める、最終全話補完
日常回全は面白い、ラスト3話ははかなり重い、でも原作をベースにしているので変えようがありません
中村能子のシナリオアレンジは良い、OPとEDテーマはいい(特にはED)、最終話地上波版最後の芳文社CM、単行本を購入するように案内できます
シンプルに見なきゃ良かった
求めていたものと全然違うし、意味分かんないところで雑にギャグを入れるし、マジどうしてこうなった…
正直、「きらら作品」の中でもかなりできの悪いほうだと思いますよ。
原因は、主人公に対する作者の肩入れが露骨すぎるから。物語の展開も設定も、すべて琴音に都合よく作られていて、何もかも琴音が思った通りに展開し、何か事件が起きるたびに琴音が中心になって解決し、すべての功績が琴音に帰します。
おかげで「RPG」と銘打って、さまざまな職業があるように描いていますが、琴音以外のキャラは、琴音の引き立て役以上の役割は与えられず、戦士だの僧侶だのといっても物語の重要な場面でその能力が振るわれることはありません。
彼女たちの役割は、ゴールに向かって先頭を突っ走る琴音の露払いをするだけ。
もっとも割を食っているのが、琴音と対極的な設定をもつルフリアで、「努力家で秀才」の彼女は、不動産業者としては新人の琴音より無能で、ファーのドラゴン疑惑でも、最初に疑念を抱いたのは琴音のはずなのに、いつのまにか「ファーを信じる琴音VS信じないルフリア」という汚れ役を割り振られていました。
さらに、アニメより先の展開では「琴音たちを見捨てて逃げた挙げ句、敵の親玉に騙されて世界破滅の片棒を担ぐ」という惨めすぎる役回りを与えられます。
加えて、これも作者の性格が影響しているのかわかりませんが、琴音が性格悪いんですよね。「無邪気・天然なので、思ったことをすぐ口にする」という言い訳で、ナチュラルに他人をディスるので非常に不快感があります。
一見、ほのぼのとした世界でありながら、作者のバリアに守られた主人公が、自分用に用意された木偶人形どもにマウント取っていく構図はじつに異様であり、ご指摘の「ちぐはぐ感」がここにも現れていると思います。
キャラデザが悪いし
あれで可愛いとはとても思えない
不動産要素も薄くとってつけたような
シリアス展開もクソつまらなかった
キャラデザ悪い(目が離れててキモい)
シリアス展開も中途半端で微妙
聞いた話だと原作だとあの後ルフリアが
相当なクズキャラになるらしいから
そこまでアニメでやったら
さらに評価落ちていただろうねw