評価 ★★★★☆(67点) 全12話
あらすじ 郊外に不死身と恐れられる吸血鬼が棲むという城があった。その城へ行って帰ってこない子どもを助けるために雇われた吸血鬼退治人ロナルドは城へと向かった引用- Wikipedia
最強にして最弱
原作は週刊少年チャンピオンで連載中の漫画作品
監督は神志那弘志、制作はマッドハウス
最弱
この世界には「吸血鬼」、いわゆるドラキュラが存在する世界だ。
不死身の体で永劫の時を生きる彼らは人の血をすすり、
その肉体を維持し、夜の世界に潜む人間の脅威である。
そんなイメージが有る。
だが、実際は「ドア」の角がぶつかるだけで死ぬ(笑)
確かに彼らは不死身だ、死んでもすぐ蘇るものの、
吸血鬼である「ドラルク」はすぐ死ぬ。
精神的にも弱く、吸血鬼ハンターなロナルドが銃を構えるだけで死ぬ。
雑魚である(笑)
1話冒頭からサクッとそんなコミカルな世界を見せつけ、
カット割りを頻繁に行うことで、そのギャグのテンポを生んでおり、
サクサクとしたテンポで繰り広げられる会話劇が心地よい。
子供に悪口を言われるだけで灰になってしまう最弱っぷりと、
どこか「毒」のある言葉選びがギャグとしての面白さより極めている。
本来は「死」というのはギャグにしづらいものだ。
ギャグアニメやギャグ漫画でも、本来は死ぬような怪我をおうような
ツッコミや出来事がおこることはあるものの、
「死ぬ」という行為そのものをギャグに仕上げるのは難しいことだ。
ギャグという笑いとは真逆にある「死」という要素、
そんな要素を不死身の体である「吸血鬼」を利用することでギャグにしている。
傷突きやすく、おっちょこいでナイーブな「ドラルク」だからこそ、
彼の死そのものがギャグになっている。
子供に灰を泥団子にされてしまうような最弱さに愛おしさすら感じる
吸血鬼と吸血鬼ハンター、本来は殺し合う宿命を背負った二人が
遊びに来た子供相手に振り回されているだけで面白い。
ボケであるドラルク、ツッコミであるロナルドという立ち位置を
1話から成立させ、キャラクターを見せつつ、印象をつけつつ、
息もつかせぬほどボケまくりツッコミまくりなテンポで見せている。
世間的には最強のイメージがある吸血鬼のドラルク、
世間体を気にする吸血鬼ハンターのロナルド。
この二人の掛け合いがたまらない。
吸血鬼の害があるが、吸血鬼にもし噛まれても注射一本打てば治る世界、
そんな世界で二人がとある出来事から同棲を始めるところから物語が動き出す。
やや見ているこちらが疲れるほどのハイテンションなギャグアニメであり、
息もつかせぬほどのテンポは人によっては好みが分かれるところだ。
ギャグアニメはもともと本当に人によって好みが分かれる。
アニメの出来以前に、「ギャグ」そのものが笑える笑えないが
人によって大きく違う。
にぎやか
2話以降になるとキャラクターもどんどん増えてくる。
ドラルクとロナルド、その二人の掛け合いを中心に
そこに新しいキャラクターが出てくることでストーリーが生まれ、
よりにぎやかになってくる。
このあたりはギャグアニメではありがちな話の作り方ではあるものの、
出てくる「吸血鬼」のインパクトが凄まじい。
2話で現れるのはただの変態だ(笑)
どこか「こち亀」の海パン刑事を思い返すような下半身お花畑吸血鬼は
そのルックスのインパクトと演じている「大塚明夫」さんの演技の渋さもあいまり、1度見たら忘れられないうえに大爆笑だ。
1話からどこか毒気のある台詞は多かったが、
そこに更に「シモネタ」も追加されることでより強い笑いを生んでいる。
マスコットであるアルマジロの「ジョン」も非常に可愛らしく、
そんなジョンが「お腹にすりおろしたにんにく」をぬられたり、
ときに可愛らしい女性キャラクターが吸血鬼の素行を確認しにきたり。
毎日のように、いや毎秒のように死ぬドラルクというボケと
ときおり現れる変態な吸血鬼たち、
そんな彼らに振り回されながらツッコミつ続けるロナルドと、
序盤からこの作品は完成された構図で作られている。
下ネタ含めギャグに関しては好みがわかれるところではあるものの、
1話の時点で面白いと感じたならば話が進めば進むほど
増えていくキャラクターたちとあいまり、面白さが深まっていく
1話複数の2~3エピソードで構成されているからこそ、
ギャグアニメにありがちな話による当たり外れがあまり気にならず、
作品全体が安定した面白さを維持している。
Y談吸血鬼
出てくる出てくる吸血鬼、全て面白いのは卑怯だ(笑)
股間が花畑な吸血鬼や、エロいことを考えると変身しちゃう吸血鬼、
猫な吸血鬼、人間の支配を目論む吸血鬼マイクロビキニ、
特にY談吸血鬼は恐ろしい能力を合わせて
久しぶりに声を上げて笑ってしまった。
彼の能力にかかってしまうと自らの「性癖」ともいえるものを暴露してしまう。
たったそれだけなのだが、性癖しか喋れなくなるキャラたちというだけで
面白く、阿鼻叫喚な図になる。
声優陣も非常に豪華であり、 二人の主人公を演じるのは福山潤、古川慎とい
う
安定の二人であり、ペットであるジョンを演じるのは田村睦心という意外性を出しつつ、
若本規夫、 中田譲治、井上喜久子、大塚明夫、 小野大輔、松岡禎丞、 中尾隆聖、
稲田徹、井上和彦、 千葉繁、安元洋貴、関俊彦、花澤香菜、子安武人etc…
本当に豪華な声優たちがゲストキャラクターやサブキャラを
演じるからこそ、出番が少なくとも圧倒的なまでの存在感を出しており、
特に変態ばかりな吸血鬼を演じるベテラン声優の演技力は
流石である(笑)
総評:これがギャグアニメだ!
全体的に見て気持ちのいい真っ直ぐなギャグアニメだ。
吸血鬼という不死の種族、不死であるがゆえに死をかんたんに扱えるからこその
ドラルクの安易な死、子供に悪口を言われてしまうだけで死んでしまう彼と
そんな彼を倒すはずの吸血鬼ハンターであるロナルドのコンビが
際立っており、ギャグアニメとして完成された構図で描かれている。
ゲストキャラやサブキャラに豪華な声優を起用しつつ、
毎話のように出てくる「変態な吸血鬼」たちが巻き起こす事件で
ストーリーを生んでおり、そんな変態な吸血鬼のインパクトが凄まじい。
股間がお花畑、Y談おじさん、野球拳おじさんetc…
くだらないともいえるのだが、そのくだらなさがたまらない。
ゲストキャラ的な吸血鬼は多いものの、
決してゲストキャラで終わらせず再登場させることで
キャラクターを使い捨てにしておらず、1話3エピソード構成だからこその
テンポの良さと相まって1話1話クスクスと笑ってしまう。
ギャグアニメであるがゆえに好みは分かれる。
1話、2話の時点でつまらないと感じてしまった人は
その後の話を見ても面白いとは感じられないだろう。
だが序盤で思わずすぐ死んでしまう吸血鬼の日常にクスッとしてしまえば
最後まで楽しめる作品だ。
2期もすでに決定しており、よっぽどのことがなければ
安定した2期になるはずだ。
各クールにこういう何も考えずに笑えるアニメが1作はあってほしい。
そう思ってしまうほど、良いギャグアニメだった。
個人的な感想:変態吸血鬼たち
1話からやられた作品だった。特にこの作品に出てくるこどもたちの
台詞や行動にいちいち笑ってしまっていた。
吸血鬼の家に遊びに来る子供、吸血鬼の灰を泥団子にしてしまう子供、
本当に久しぶりに声を上げて笑ってしまえるギャグアニメだった。
テンポよく進む物語だからこそ話による当たり外れも気にならず、
個人的にはほとんど「この回は外れだな」と感じる話はなかった。
2期ではどんな変態吸血鬼がでてくるのか、
今から楽しみで仕方ない
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個人的には2021年の中では一番面白かった作品でした。
作画も声優も皆で絶対に面白くしてやろうという気持ちが伝わってきた気がします。
ギャグアニメって触れたことなかったけどコレはすんなり楽しめました
声優さんも豪華で、アニメを見てから、すぐにはまりました!
漫画版(原作)も面白く、小学生の弟でも大爆笑です(笑)
変態でやばいキャラもいますが、かわいいキャラもたくさんいて、
時には癒され、時には感動させられ、時には腹が壊れるほど笑わせられました。
予告と全く違い、爆笑間違いなしです(笑)