評価 ★★★★☆(70点)
あらすじ 糸巻商事入社2年目、早く一人前になりたい五十嵐双葉。 ちょっとガサツだけど面倒見のいい先輩・武田晴海引用- Wikipedia
悶えるような萌え
原作は漫画な本作品。
監督は伊藤良太、制作は動画工房
なお、本レビューは「1話」のみを見たレビューとなります。
目覚め
冒頭、思わずにやついてしまう。
日常アニメの始まりを告げるかのような
「主人公」の目覚めから朝の模様からこの作品は始まる。
顔を洗って、卵焼きを焼いて、朝ごはんを
美味しそうに一人で食べ、着替えて、髪を結い、出社する。
成人した大人でありながら体の小ささを感じさせる描写、
小さいながらにちょこまかと元気に出社するそんな様子。
それが可愛い。
制作の動画工房といえば、かつては
「女の子の可愛さ」を描くのが得意な制作会社だった。
だが、一部のスタッフの引き抜きに伴い、
一時的に明らかにクォリティが低下していた。
「池袋ウエストゲートパーク」のようならしくない作品や、
「幼馴染が絶対に負けないラブコメ」では作画崩壊を起こしており、
ココ最近の動画工房はかつての良さをまるで感じない
制作会社になってしまっていた。
だが、今作の1話は違う。
1話冒頭からしっかりと、
この作品の主人公の「可愛さ」を全開に表現しており、
何気ない日常の中で主人公の可愛さが際立っている。
おかえり動画工房、思わずそう言いたくなる描写だ。
、
先輩
そんなちっちゃい社会人な主人公を中心に
癖のある同僚たちが描かれる。
巨乳な同期、けだるげな先輩、そして、
ばかでかくてうざい先輩。
このばかでかくてうざい先輩と主人公の対比と
関係性を楽しむのが子の作品の魅力でもある。
50cm以上は慎重さがありそうな二人、
男と女、先輩と後輩、そんな二人の関係性。
うざくはあるものの、さりげなく主人公を気遣う先輩と
そんな先輩をうざいとは思いつつも好意を寄せつつある主人公の姿が
非常に可愛らしい。
特に先輩は非常に良いキャラクターだ。
主人公はまだ社会人として力不足な部分がある、
だが、そんな彼女が戸惑えばさりげなく支え、
ミスをしても決して怒らず、彼女のサポートをしてくれる。
優しい先輩の魅力が主人公を通してしっかりと伝わる。
好きになる理由、きっかけ、気持ち。
丁寧なキャラクター描写があるからこそ、
彼女の「恋心」に共感できてしまう。
思わずニヤッとしてしまう。
日常系
さりげない社会人の日常、強いギャグシーンがあるわけではない。
1話の段階では恋愛要素はほのかに匂わせつつも、
それが全面に押し出されているわけではない。
あくまで日常系。
そんな日常系というジャンルだからこそ、
「キャラクターの魅力」と「可愛らしさ」を
全開に引き出すためのアニメーションとしての描写を
制作会社である動画工房が本気でやっている。
さりげない動き、コロコロと変わる表情の変化から
見えるキャラクターの心理描写がたまらない。
ずっと彼女達の日常を見ていたいと思わせる
動画工房らしい「キャラクター」の魅せ方を
1話でしっかりと感じることのできる作品だ。
特に1話のラストの告白ともいえるシーンは
もう思わずニヤついてしまう。
子供のように主人公を扱う先輩と、
そんな扱いに対して思わず本音がでてしまう主人公の
可愛さには久しぶりに「悶える」ような「萌え」を
味わってしまえる作品だった。
総評:おかえり、動画工房
全体的に見て1話の冒頭の段階から
しっかりと動画工房らしさを感じる作品だ。
半人前の体の小さな社会人、そんな主人公を中心に
頼りになるちょっとうざい大きな先輩との関係性の
描写がたまらず、そんな関係性を後押しするように
動画工房らしいキャラクター描写がキャラの魅力を感じさせてくれる。
恋愛要素も匂わせつつ、
日常系らしい日常の細かい描写が素晴らしく、
美味しそうな朝ごはんや料理の描写は
動画工房がこの作品にしっかりと気合を入れている証拠だ。
同僚たちの関係性も1話でやや匂わせており、
主人公と先輩の恋の行方、同僚たちの恋もあわせて
「あー2話が見たい」と感じてしまう。
主人公と先輩の関係性とキャラクターの魅力を
しっかりと1話で描いたからこそ、
1話のラストの告白にも似たシーンの破壊力が際立ち、
2話へのすばらしい引きになっている。
このクォリティが1クール維持されれば、
素晴らしい作品に鳴るに違いない。
そう感じさせる1話だった。
個人的な感想:萌え
本当に久しぶりにレビュー内で「萌え」という言葉を使った気がする。
それだけ主人公に「萌える」可愛さを感じる作品であり、
そんな主人公に負けない先輩のどっしりとした魅力が素晴らしく、
1話だけのつもりが思わず2話も見てしまいたいくなる作品だった。
最近の動画工房にはちょっと不安があったものの、
この作品で改めて動画工房の魅力を感じられる作品に
なるかもしれない。
強く期待したい作品だ。
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この原作漫画がpixivで初投稿された時からのファンです。
pixivという性質上、1話が1~3ページで終わるオムニバス形式なためアニメには不向きと思って視聴を躊躇してました。
アニメだと1話が20分弱。その尺で一連のストーリーを形作るのは難しそうだし、アニメの最終話に出来そうなイベントの少ない日常形漫画だし………
(同じpixiv発アニメの徒然チルドレンは『告白』というゴールがある恋愛物で、複数の主人公が存在する群像劇の側面があったからアニメ化に安心できた)
ですがレビューが好評なようなので自分も視聴してみようと思います。ありがとうございます。