評価 ★★★☆☆(58点) 全12話
あらすじ れぞれの異世界にふと出現した「ボタン付きスイッチ」。これを様々な経緯で押してしまったことで、学校と思われるグラウンドへと飛ばされてしまう。引用- Wikipedia
仲良くなったからこそ、より面白い
本作品はTVアニメオリジナル作品。
監督は芦名みのる、製作はスタジオぷYUKAI。
本作品は2期となっており3期の制作も決定された。
盾の勇者の成り上がり
画像引用元:異世界かるてっと2 1話より
©異世界かるてっと2/KADOKAWA
2期は完全に1期の続きとなっており、1期の最終話でやってきた
転校生の正体が明らかになる。
「盾の勇者の成り上がり」の主人公である岩谷尚史だ。
彼は1組の転校生であり、2組には「ちょむすけ」だ。
もはやなにを言ってるかわからないと思うがこの作品はそういう作品だ(笑)。
異世界転生or転移いした作品のクロスオーバー作品であり、
『幼女戦記』『オーバーロード』
『この素晴らしい世界に祝福を!』『Re:ゼロから始める異世界生活』の
4作品のキャラクターたちが再度異世界に転移してしまい、
同じ学校に何故か通うことになるという作品だ。
そこに「盾の勇者の成り上がり」も参加する。
もはや「かるてっと」ではなく「クインテット」ではないか?という
ツッコミをしたくなるものの、ギャグ作品だからこそ許される。
シリアスでコメディ要素のない岩谷尚史がコメディの作品がやってくる。
彼がどんな「ギャグ」に巻き込まれるのかと言う期待感が生まれる。
「はっきり言って意味がわからない」と嘆きつつも、
彼もこの「異世界」で学園生活をすることになる。
ワチャワチャ
画像引用元:異世界かるてっと2 3話より
©異世界かるてっと2/KADOKAWA
1期の段階である程度、4つの作品のキャラ同士の交流が住んでおり、
互いの共通点から以外なキャラが仲良くなったりすることも多く、
1期の終盤では協力して騎馬戦までも行ってるくらい仲が良くなっている。
2期ではそんな仲良くなった段階からスタートしてることも有り、
1期にもあった「キャラクター」の使い方の良さがより顕著になっている。
カズマとアクアと幼女戦記の隊員たちが校長室に入って酒を盗もうとする。
ストーリーとしては凄くシンプルなのだが、そこに
「このすば」のお約束を入れることでしっかりとしたギャグになっており、
このすばの洗礼を他作品のキャラが味わっているシーンだけで
くすくすと笑えてしまう。
しっかりと1話の中で起承転結がつくエピソードで構成されており、
その中で5つの作品のキャラが絡み合うことによりワチャワチャ感と
きっちりとしたコメディになっている。
大量のキャラクタ-
画像引用元:異世界かるてっと2 7話より
©異世界かるてっと2/KADOKAWA
1期以上に細かく各作品からが出ており、
1期以上に4+1作品を見ていないとわからないネタも多い。
例えば2話で酒を盗んだ生徒たちは「生活指導室」に送り込まれる。
そこには「恐怖公」がおり、特別指導をしてくれる(笑)
オーバーロードを見てればご存知の「恐怖公」であり、
そんな彼の「特別指導」など想像するだけで恐ろしいのだが、
これはオーバーロードを見ていないと分かりづらいものがある。
1期の段階でも最低限「このすば」か、どれか1つの作品を見ていないと
ついていきづらい部分はあったものの、2期は1期以上に細かく
キャラが出てきて、そのキャラが出ることにより面白さが生まれてるシーンも
あるため、ある程度の「予習」が必要になっている。
1期も「4作品を見てること」が前提になってる部分は大きかったが、
2期はよりその傾向が強い。
なんの前触れもなくサラッと出てくるキャラや、
4作品を見ていても「このキャラ誰だっけ?」と
思い出すのに苦労するキャラもおり、よりファン向けの作品になっている。
しかし、その分「キャラクター」に対する制作側の愛情をしっかりと感じる。
特に5話の「バレンタインデー」回はわざわざ特殊EDにし、
それぞれのキャラのバレンタインデーを1枚絵で描き、
その1枚絵の中にも色々なキャラが存在している。
それぞれキャラの可愛らしさや魅力を1期以上にしっかりと感じることができる。
台詞もなく「後ろ姿」だけだが、一人でカラオケしてるあのキャラも出たりと、
本当に細かくキャラが出ている作品だ。
盾
画像引用元:異世界かるてっと2 6話より
©異世界かるてっと2/KADOKAWA
ただ、せっかく2期で追加された盾の勇者の成り上がりがほとんどでない。
1組に転向してきたと言う設定になっており、
話の中心が2組のキャラクターで描かれるから仕方ないかもしれないが、
せっかく作品語土化されたのに「ゲストキャラ」的な立ち位置になってるのは
残念でならない。
1期から「Re:ゼロから始める異世界生活」も存在感が薄かったが、
どちらかといえば「ロズワール」や「ペテルギウス」などのキャラのほうが
存在感が強烈であり、メインキャラたちの存在感はやや薄いものの、
1期よりもやや改善しているのを感じる。
ただ、やはり2期でも「このすば」のキャラクターが回している感じが強く、
彼らの行動があるからこそ「ギャグ」につながってるシーンも多い。
唐揚げ
画像引用元:異世界かるてっと2 6話より
©異世界かるてっと2/KADOKAWA
1話1話の内容も2期以上にしっかりしたものになっている。
それぞれのキャラ同士が「どんなキャラか」というのを互いに理解したからこそ、
物語にも厚みが生まれている。特に6話の「唐揚げ回」。
「唐揚げ」になにをつけるか?という大学生飲み会での会話のネタのような
ネタをクロスオーバー作品に持ってることで、
多くの「オーバーロード」のキャラが「ケチャップ」の中、
コキュートスだけ「しお」だったりと
それぞれのキャラの味の好みが分かるだけで面白い。
唐揚げになにをかけるのか?という論争からドッジボールへと
自然とつなげて、派手な技の応酬の生まれる戦いが描かれる。
たった1話、15分の中で唐揚げ論争から、それぞれのキャラが
技を駆使して大活躍するドッヂボールにつなげる自然さが素晴らしく、
1話1話がしっかりと面白い。
伏線
画像引用元:異世界かるてっと2 12話より
©異世界かるてっと2/KADOKAWA
彼らが何者かに異世界に召喚されてしまっている。
1期でも何やら怪しい雰囲気は合ったが、
2期では更に確信に迫るような伏線をさり気なくキャラクターが言っている。
どうして彼らが異世界に再度召喚されたのが、なぜ集められたのか、
なぜ彼らは学園生活を送っているのか。
「匂わせる」レベルに留まってはいるものの、1期よりも核心に迫りつつあり、
彼らはイベントをこなし、成功させなければならない。
それを成功させなければならないことは先生たちは自覚しており、
デストロイヤーが再び襲いかかる中でも彼らは文化祭をやらないといけない。
なぜ成功させなければならないのか、なんのためにやっているのか。
続編が決まっているからこそ、この伏線の回収を続編で期待してしまう。
ギャグである本作品でギャグで終わるのか、
それとも真面目なストーリー展開があるのか。
色々と続編に期待したいところだ。
総評:安定の2期
画像引用元:異世界かるてっと2 5話より
©異世界かるてっと2/KADOKAWA
全体的に見て安定の2期だ。
異世界転生or転移の作品のクロスオーバー作品であり、
1期よりもキャラ同士の関係性がしっかりと深まったことで、
キャラ同士の相互理解が生まれ、よりクロスオーバーとしての面白さが
しっかりと現れている。
共通点のあるキャラ同士が仲良くなってたり、
意外なキャラ同士が仲良くなってたり、本編では絶対に見れないような
キャラの1面もしっかりと描かれることでよりキャラクターに対する愛着がわき、
1話1話しっかりとキャラクターが生き生きと動いているからこそ面白い。
欠点を言ってしまえば1期以上に2期は細かく色々なキャラが多く出ることも有り、
4作品+1作品の予習が必要だ。
「あのキャラが出た!」というのもこの作品の面白さの1つであり、
だからこそ5つの作品を見ていないと楽しみづらい部分もある。
ただ、盾の勇者の成り上がりはせっかく追加されたのに出番が少なく、
1期では影の薄かった「リゼロ」のキャラはやや改善してる部分はあるものの、
3期でこれ以上キャラクターが増えたらどうなるんだろうか?という
不安を感じる部分でもある。
しかし、この作品はきちんと作品とキャラクターへの愛がある作品だ。
何気ないシーンでも、たとえ喋っていなくてもその場にいそうなキャラを描き、
それぞれの作品のキャラが学園生活を謳歌しているのが可愛らしく面白い。
1期を楽しめた方なら間違いなく2期も楽しめる作品になっている。
個人的な感想:慎重に…
画像引用元:異世界かるてっと2 11話より
©異世界かるてっと2/KADOKAWA
個人的には11話で彼らが出たときはニヤニヤしてしまった。
サプライズゲスト的でな出方であり、他のキャラとのからみは
「慎重」な彼だからこそ無かったものの、慎重に慎重を重ねて
3期では他のキャラと絡む彼の姿が是非見たいと感じてしまった。
これ以上出る作品が増えることはあるのだろうか?
KADOKAWAの異世界系という縛りはある作品だが、
知名度の割には明らかにハブられている「賢者の孫」当たりの参戦を
個人的にはちょっと期待している(笑)
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