9月も終わり、今年も100日を切るということで
なぜか焦燥感を感じています。どうもみなさん、笠希々です。
毎月最初の恒例記事です。
9月
振り返ってみると8月は14本のレビュー記事を投稿してました。
9月よりも多いという、なかなかハイスペースな反面で
ショートアニメや15分アニメ、映画なども含んでいるため
ややチート感はあります。
本当は9月末にもう1本投稿予定だったのですが、
9月の末に私がコロナに感染してしまって10月またいで
ダウンしてしまった結果、9月は14本という投稿数に落ち着きました。
15本ペースに徐々に近づきつつありますが、
アニメコラムを9月も書けていないのは心残りです。
やや余談ではありますが、9月は当サイトを少しリニューアルしまして、
各種メニューをスマホでも見やすくしたり、
カテゴリーページを新装したりと大改造してました。
その結果、サイト全体のPV数が2割ほど増加しています。
サイト全体の広告も減らして見やすいサイトに仕上げたのですが、
結果的にPV数は増え、収益も上がるという良い結果になりました。
もう少し細かい部分の改造はしていくつもりですが、
しばらくはこのデザインでやっていきます。
そんなわけで9月に見たアニメを
ランキング形式で振り返っていきましょう。
14位 0歳児スタートダッシュ物語
原作は小説家になろうで連載されていた本作品ですが、
アニメは1話3分ほどで全12話、いわゆるショートアニメ枠で
低予算で「なろうアニメ」をやる。そんな意志を感じる作品でした。
この試み自体は評価したい部分なのですが、
結果が伴っていない作品でした。
おそらく原作の出版を手掛ける「秋水社」としては
自社の作品が初アニメ化という肩書が欲しかったのでしょう。
そのためのショートアニメ枠でしかなく、
作画自体もモーションコミックレベルのアニメーションでした。
これはもはや「アニメ」といっていいのか、
そんな概念的なものから考えないといけない作品ではあるのですが、
作画面を除いてもストーリー構成がかなり謎な作品でした。
1話3分で12話、1クールで40分もありません。
普通のアニメなら2話くらいの尺でしかなく、
そんな短い尺でどうストーリーを見せるかというのが
ショートアニメの魅力なのですが、
この作品は意味不明なことをしています。
まず毎話のように「先週までのお話」が描かれます。
1話3分の作品で先週の話を振り返る意味もわからず、
ただの尺稼ぎにしかなっていません。
異世界に転生した主人公がゲーム感覚で
自らを鍛えてスタートダッシュを決める。
そういうことを描きたいのは分かるのですが、
1話1話が本当に薄く、1クールで描かれたのは
転生して魔力を鍛えてペットを手に入れてイケメンな王族に出会う。
これだけです。あまりにも薄い内容で
原作の魅力や内容をかけらも出せていないようなストーリー構成は
意味不明でしかありませんでした。
コミカライズはもっと先まで話が進んでおり、
原作のほんの少しのエピソードを薄めて1クールで描いている。
カルピスという名の原作を1000倍くらいに希釈したような
薄さな作品でショートアニメということを差し置いても、
様々な名作ショートアニメに失礼にすら感じるような
お座なりなアニメ化でした。
13位 魔王軍最強の魔術師は人間だった
この作品も原作は小説家になろうでした。
この作品はとにかくやる気が感じられませんでした。
作品全体の作画のクォリティの悪さはめまいがするほどで、
ストーリー自体も面白みが薄い作品です。
原作やコミカライズでは「転生して異世界にやってきた」という
設定があるのですが、アニメではオミットされており、
そのせいで作品全体に違和感を感じる部分があります。
「異世界転生」という要素をわざわざアニメで描かなかったのは
1クールで強引に物語を完結させるためでした。
魔族の幹部でありながら実は人間な主人公が、
人間であることを隠しつつも、優秀な幹部として戦いながら
様々な種族と手を取り、平和な世界を築き上げる。
そんなストーリーを1クールで描こうとしているのは分かるのですが、
最後はナレーションで強引に物語を完結してしまいます(笑)
主人公の正体もバレまくりで一切の緊張感はなく、
優秀で天才な主人公なのですが、凡人以下の知略で
物事がうまくいく過程はシンプルに盛り上がらず、
アニメーションも手抜きの極みで余計に盛り上がりませんでした。
唯一、1クールで完結させたというところは評価したいものの、
低予算でやる気を感じないStudioAcatらしい作品でした。
12位 異世界スーサイド・スクワッド
この作品は実写映画の「スーサイド・スクワッド」の
アニメ化作品として制作されていて、
文字通り、スーサイド・スクワッドのキャラたちが
異世界にきたらというifを描いている作品でした。
最近は異世界転生ブームもあいまってか、
島耕作、ひろゆきなど既存の作品や実在する人物を
異世界に転移、転生させるスピンオフ漫画なども増えていますが、
この作品も流れとしてはそれに近いものがあります。
最初こそハーレクインをはじめとするスーサイド・スクワッドの
面々が異世界でヴィランだからこそのヒャッハー!ぶりを
見せつけてくれたのですが、中盤からは一気にパワーダウン。
そもそも戦う相手が序盤は異世界の魔物だったりするのですが、
中盤は同じく元の世界から異世界にやってきたヴィランとの
戦いになったりしてるせいもあって、
異世界という舞台をあまりうまく活かしきれていない印象でした。
ストーリー自体も2期を匂わせるような
「クリフハンガー」で終わってしまっているのも厄介なところで、
これで2期があれば評価が変わる部分もあるかもしれませんが、
放送当時の話題性はあまりなく、2期の可能性もうすそうで、
色々と消化不良で終わってしまった作品でした
11位 「エルフさんは痩せられない。
2024年夏アニメは妙に15分アニメが多く、
この作品も、そんな15分アニメの1つでした。
異世界に転生したり転移するのは人間だけのブームじゃないようで、
この作品ではエルフを始め多種多様な種族が私達の世界にやってきて、
太ります(笑)
異世界にはない豊かな食文化、ハイカロリーな料理の数々に
魅了された彼女たちは整体師な主人公とともに己の脂肪と向き合うものの、
あっさりリバウンドする。
この作品、「ダンベル何キロ持てる?」みたいな
筋トレやダイエット知識を紹介する部分もあるのですが、
そこはメインではなく、あくまでもメインは
「太った女性」が好きな人に向けた描写の数々です。
にじみ出た脂肪、張り出したお腹、全身に余分についた駄肉の数々、
そんなムッチムチなヒロインが大量に出ます。
言葉は過激ですが、一言で言えば「デブ専」のためのアニメです(笑)
相当に特殊なアニメであり、長いアニメの歴史上でも
なかなかお目にかかれないレアな作品であることは間違いなく、
ここまで全キャラもれなくムチムチなのはこの作品くらいかもしれません。
あいにく私はそういった女性の魅力を感じるまでに至っておらず
この順位になってしまいましたが、人生の諸先輩方にとっては
もしかしたら至福の作品…かもしれません。
10位 時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん
「からかい上手の高木さん」のヒット以降、
そのプラットフォームを利用したようなラブコメも大量に生まれました。
あるときは、イジられ、あるときはメガネを忘れまくる。
主人公の隣に座るクラスメイトはいつも厄介な事情を抱えています。
この作品はタイトル通り、「ロシア語」を喋るクラスメイトがヒロインです。
普段ははツンツンとした日本語で主人公に接してきますが、
そんなツンツンな日本語がおわると「ボソッ」とロシア語で
デレデレなセリフを言っています。
しかし、普通の人にはロシア語などわからない。
それが主人公とヒロインのすれ違いを生む….というわけでもなく、
主人公は実はロシア語がわかります(笑)
しかし、それをヒロインであるアーリャさんに言えるはずもなく、
アーリャさんはロシア語がわかってないと思い込んでるからこそ
ロシア語でデレてきます。
この舞台、シチュエーションは本当に素晴らしく、
高木さん系という最近のラブコメらしさを感じながらも、
同時に15年くらい前のどこか懐かしいラノベラブコメ感も
強く感じるようなセクシー要素もしっかりとありました。
ですが、この作品は中盤から「生徒会総選挙」に向けた
ややシリアスな話がメインとなってしまいます。
そんなことどうでもいいから日常のイチャイチャを見せてくれと
嘆いても、アーリャさんは生徒会長になるために画策し、
主人公もそんな彼女を支えるために動きます。
終盤にも催眠術回など「これが見たかったんだ!」と
いい意味でバカバカしい日常回などもあるのですが、
そんな日常回よりも生徒会選挙の話がメインになりすぎており、
思ってたのと違った..となってしまう作品でした。
9位 よあそびぐらしっ!
毎クール最速で最終話を迎える「僧侶枠」さんの新作ですが、
この作品はキャッチコピーの段階でぶっ飛んでいます。
「俺の家は週3日ラ◯ホになる…」
私も30年以上の人生を歩んで生きておりますが、
今まで自分の家が週3日ラブホになった経験はなく、
こんなセリフを吐いたこともありません(笑)
いい意味で僧侶枠らしい作品であり、
モデルな幼馴染が唐突に主人公の家にやってきて、
バイトで夜勤してる間に男を連れ込んでる疑惑が
巻き起こるところから物語が始まります。
僧侶枠らしいセクシーなシーンはありつつ、
終盤は割と真面目な話になり、主人公が再び夢を
叶えるためにカメラマンを目指す!という展開自体はきれいなのですが、
そのラストに至る前に落ち込んだ主人公を
ヒロインの姉が「すっきり」させてくれます(笑)
これぞ僧侶枠というバカバカしさ、
僧侶枠でしか味わえない面白さを今クールも味あわせていただきました。
感謝。
8位 転生貴族、鑑定スキルで成り上がる シーズン1
分割2クールでシーズン2は2024年秋から放送開始予定な本作品。
この作品の導入自体は異世界転生ななろうものではありがちです。
しかし、面白いのは主人公自身の能力がチートではないというところです。
彼が持ってるのはあくまで「鑑定スキル」のみ。
他のなろう系なら異世界転生のオマケみたいについてくる
能力ですが、この作品の主人公は鑑定スキルしか持ってません。
貴族の息子として生まれた彼はいつか領主になり、
いつ戦争が起こるかわからない世の中だからこそ人材を探し求めます。
主人公自身の戦闘能力のようなものはありません。
交渉能力が優秀というわけでもありません。
あくまで、その人すら知らないような才能を見抜くことができるのみ。
そんな鑑定スキルで目をつけた人と仲良くなり、
その人が抱えてる問題を解決することで信頼を得て仲間を増やしていきます。
作中でもある意味で明言されていますが、
やっていることは「歴史SLG」、信長の野望のようなことであり、
どこかゲーム感覚的ではありますが、
中盤で主人公の「父」が死ぬことで主人公も、多くのメインキャラも
そんな死を受け止めて成長する展開は大河ドラマでも見ているような気分でした。
シーズン1はあくまで序章、シーズン2から
どのようの物語が展開していくか、
シンプルに気になる作品でした。
7位 Garden of Remembrance
この作品は山田尚子監督による短編作品として
各種配信サイトなどで現在は見ることができる作品です。
尺としてはわずか17分ほど、しかもセリフと呼べるものはありません。
だからこそ山田尚子監督の「映像表現」と
制作のサイエンスSARUによる自由な作画が活きてきます。
雑多な部屋で一人暮らしをしている女性、
同じような日々を繰り返し、同じように朝を迎える。
その何処かで見える男性の影、
かつてこの部屋で一緒に暮らしていた「ぼく」はもうおらず、
彼女はいつか変化していく。
スマホをかい直したり、朝ご飯をパンではなくご飯にしたり。
小さな変化はやがて大きな変化になり、彼女は引っ越していく。
大好き、さよなら。
このポエミーともいえる世界観をセリフなく
アニメーションという表現で描いているのはさすがとしか言いようがなく、
水沢悦子さんのキャラデザがのっかることで、
更に独特な世界観が強まって伝わるような印象を受ける作品でした。
見る人によっていろいろな解釈ができる作品であり、
何回も見直したくなる、まるでスルメのような作品でした
6位 しかのこのこのここしたんたん
2024年の夏アニメで放送前からバズっていた本作品。
OPの曲とダンスがショート動画で様々な人が歌い踊り、
放送開始前から話題になっていました。
しかし、いざ放送が始まると「あれ?」という感覚になった方も
多かったかもしれません(苦笑)
この作品、相当の人を選びます。
同じくOPがバズったマッシュルなどはジャンプ漫画原作らしい
シンプルなストーリーとギャグが幅広い層にうけて、
主にキッズに人気になったというのはバズった意味があったと
感じる作品でしたが、この作品はバズったのが良かったのか悪かったのか。
いわゆるシュールなギャグアニメであり、
鹿と人間のハーフの女の子と元ヤンキーで高校デビューで
清楚な生徒会長になった女の子が出会うことによる日常ギャグアニメ、
しかもただのギャグではなくシュールというのがポイントです。
そもそも鹿と人間のハーフだけでも意味がわからないのに、
最終話に至っては「せんとくん」と殴り合いの喧嘩をしています。
この滅茶苦茶やっている、何でもありな感じは
「ポプテピピック」などを彷彿とさせますが、
やはり人を選ぶ部分でもあります。
下ネタや流血表現など好みの分かれる要素が非常に多く、
刺さる人は刺さるが、刺さらない人は一切刺さらない。
そういったある種、マニアックな作品なだけに
1話は見たけど2話以降は見てないという人も多いことでしょう。
個人的には割と楽しめた部分もあり、
特に最終話は予想外の角度から責められて思わず笑ってしまう作品でした。
もし1話で見たのを辞めたという人がいるならば、
今から最終話だけでもチェックしてみると楽しめるかもしれません。
5位 IS<インフィニット・ストラトス>
平成の覇権アニメの1つである「IS」、そんなISの放送から約13年。
原作者が最終巻を執筆しない!とツイートしたことにより、
まさかのトレンド入りで話題が溢れかえっていました。
もう、ISがここまで話題になることはない。
そう感じた私は、この波に乗り再レビューすることにしました(笑)
インフィニット・ストラトスは当時、3万枚以上の円盤を
売り上げるなど凄まじい記録が残っており、
多くの人がこの作品に魅了されました。
その最大の要因はやはり「キャラクター」の魅力でしょう。
ISという女性にしか動かせないパワードスーツのようなものが
開発されて、女尊男卑になりつつある世界で主人公は
男性でありながら何故か唯一ISを動かすことができます。
そんな彼が女性だらけのIS学園に入る。
つまりハーレムです(笑)
99%女性だらけの学校に通うという男の夢のような展開から、
主人公に好意をもつ女性キャラが次々と現れ、
最初は好意を持っていなかったキャラでさえあっさりと落ちていく。
そんな女性ヒロインたちは当時から人気の女性声優さんが演じられており、
円盤では「乳首券」まで発行されたことで話題になりました。
いい意味でこの年代のセクシーハーレムラブコメ感があり、
しっかりとした作画で描かれるセクシーシーンや、
キャラのお手軽さも含めて多くの人を魅了した作品でした。
今見返すと懐かしさも感じつつ、当時と同じように
ヒロインたちの魅力を感じられる作品であり、
原作者が色々と問題を起こさなければ3期、4期と
続いていたんだろうなともったいなさを感じてしまう作品でした。
4位 小市民シリーズ
この作品は「氷菓」でおなじみの米澤穂信の推理小説のシリーズを
原作とするアニメ作品でした。
基本的に会話劇なため画作りには相当工夫されたのでしょう。
シネマスコープで制作されており、まるで映画を見ているような
画面構成、ライティングを意識した演出は独特でした。
原作が小説のため、その小説にある「行間」を
感じさせるようなカットを挟んだり、相当に癖のあるアニメであり、
内容も1話の段階では掴みどころはありませんでした。
推理が大好きだけど推理をしなくなった少年と、
復讐が好きだけど復讐をしなくなった少女。
そんな思春期の二人が「自分らしさ」に蓋をし、
小市民であろうとする物語。
しかし、自分らしさにいつまでも蓋をしておけない。
全10話というやや短い尺をうまく活かしたストーリー構成で、
話が進めば進むほど最終話に向かっていけば行くほどに、
「小市民の仮面」が剥がれ落ちていく過程は本当に見事でした。
主人公でさえも利用してしまうヒロインの復讐心。
そんな彼女の本性が見えれば見えるほど面白くなっていき、
ラストはまるでバッドエンドのように二人が袂を分かつ。
2期の制作も決まっており、ここから二人がどうなるのか。
シンプルに先が気になる作品でした。
3位 映画ドラえもん のび太の地球交響楽
ここ最近のドラえもん映画はノリにのっていて、
去年はエヴァみたいなセカイ系をやったかとおもえば
一昨年はスネ夫にフィーチャーするような作品をやったりと
過去のリメイクに頼らず新しい作品に次々と挑戦しています。
この作品もドラえもん映画としてはやや異質でした。
ドラえもん映画といえば冒険、過去に未来に、パラレルワールドに、
ときには宇宙旅行だってしてしまう。
それがドラえもん映画らしさでした。
しかし、この作品は地球ののび太の家付近と
地球のそばにある宇宙船のみで、冒険譚とは言えません。
そんなスケール感としてはやや小さいながらも
「音楽」という題材を哲学的に掘り下げた作品でした
序盤から中盤はややテンポが悪く、伏線をばらまきまくっており、
そのあたりはきになるところなのですが、
終盤からの怒涛の展開、序盤から中盤まで鳴り響いていた
音楽が一瞬鳴り止み静寂になる瞬間からのどんでん返しは
本当に素晴らしく思わず拍手してしまいそうになるほどでした。
音楽とはなんなのか。ドラえもんという題材で
哲学的に掘り下げた名作でした。
2位 かつて魔法少女と悪は敵対していた。
原作は妖狐×僕SSでおなじみの藤原ここあさんによる漫画で、
藤原ここあさんが亡くなったことで未完となってしまった作品でした。
それから10年の時を経てあえてアニメ化する、
そこに意味のある作品でした。
この作品、ベタな魔法少女と悪の組織が戦っているという状況なのですが、
そんな悪の組織の参謀が魔法少女に一目惚れしてしまいます。
戦ってる場合じゃない、むしろ戦えない。
惚れてしまったうえに魔法少女の可愛そうな現場を知ってしまった
悪の参謀は彼女に甘いものや和牛を貢ぎ続けます(笑)
1話15分ほどでそんなラブコメが描かれていて、
毎話毎話ニコニコとした気分で見られるような幸せな作品です。
しかし、いつかは戦わないといけない運命が二人にはあります。
正義と悪、敵対する運命にある二人は互いに惹かれていきつつも、
告白や付き合うという流れにはなりません。
もし、付き合うことになれば、告白してしまえば
正義の魔法少女と悪の組織の参謀という自分たちの立場に
物語自体も向き合わなければならなくなります。
しかし、この作品は未完です。
そこに至ることもなく、幸せな二人の時間は永遠に進むこともなく、
今後も続いていく、そんな幸せな余韻を1話15分1クールで
スッキリと描かれている作品でした。
1位 きみの色
私の頭の中では一ヶ月たった今でも
「水金地火木土天アーメン」が流れ続けています(笑)
この作品は山田尚子監督によるオリジナル映画として公開されました。
非常に好みが分かれる作品ではあります。
淡々と粛々と、映画としては「地味」なストーリーであり、
終盤に向かって盛り上がりが生まれるものの、
序盤から中盤は特に地味です。
いわゆる起伏が薄く、エンタメとしては物足りない部分があります。
この作品は山田尚子監督の「作家性」が大爆発してる作品でした。
作品全体の色合い、光の演出、キャラクターの動き、
どれもこれも繊細な山田尚子監督らしい表現が詰まりに詰まっており、
その「世界観」に浸ることができる作品でした。
そしてストーリーも山田尚子監督らしい「悪意のない」話でした。
ちょっと変わった子、中退した子、自分のやりたいことを言えない子、
不器用に活きている3人の高校生に、大人や周囲は悪意を向けず、
優しく3人を見つめてくれます。
キレイすぎるほど、まぶしすぎるほどの性善説で成り立っている
この作品の世界は美しく色鮮やかでした。
ラストのライブに至るまでの流れ、そしてライブで演奏する
3人の高校生の姿がいつまでも記憶に残り続ける。
どこかベタなラストが山田尚子監督らしさを感じつつ、
私はニヤニヤしてしまう作品でした。
短編アニメ
9月は短編アニメを多く見ている月でした。
だからこその14作品ともいえるのですが、
わりかしいいペースで投稿できたのは個人的には満足してるんですが、
9月末にコロナになってしまって10月またいで長引いてしまって、
1週間ほど何もできませんでした。
2024年夏アニメもほぼ全て放送が終わっているので
10月はどんどん夏アニメを見ていきたいと思います。
そんなわけで10月もよろしくお願いいたします。
この作品をどう思いましたか?あなたのご感想をお聞かせください