雨が降る日が増えてきて、梅雨の訪れを感じる今日このごろ。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
どうも、笠希々です。
6月に入ったのは良いのですが、ちょっとバタバタしてしまいましたが、
本日からまたアニメレビューやっていきます。
5月
さて、5月ですが見たアニメの数は11本でした。
自分的には結構見たなーという気持ちだったんですが、
月末にちょっとバタバタしてしまったことで、
あと、2,3本投稿する予定が崩れてしまったことで
11本という微妙な数になってしまいました。
5月冒頭にコナンの映画コラムなども投稿したり、
5月末にはなろう系アニメのコラムも投稿したりと、
結構「重い」記事を2本書いたのも原因かもしれません。
少なくとも月1くらいはレビュー以外の
アニメコラムも手掛けていきたいところです。
そんな5月ですが、作品数自体は少なかったかもしれませんが
内容としてはいい意味でも悪い意味でも重い作品が
多かった印象です。
そんなわけでランキング形式で振り返っていきましょう。
11位 最強タンクの迷宮攻略~体力9999のレアスキル持ちタンク、勇者パーティーを追放される~
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なろう原作のアニメでしたが、シンプルにひどい作品でした。
いわゆる「追放系」の作品で主人公が勇者パーティーから
「使えない」と言われて追放されてしまうという
テンプレート的な展開から始まります。
要素自体の斬新さはほとんどないものの、
テンプレをテンプレとして、王道を王道として見せてくれない、
そんなもどかしさが常に付きまとう作品です。
例えば、この手の追放系の作品は追放した側が
ひどい目にああって「ざまぁ」みたいな展開になるのも
お約束で、そのあたりがこの系統の作品の面白さだと思うんですが、
この作品の場合、勇者があっさり改心してます。
主人公自身も奴隷ヒロインと出会ったことで、
自分の力の本当の能力を知るのはいいのですが、
その後、それをタイトルにもなってる迷宮でろくにいかしません。
極めつけは妹の病気問題。
彼女の病気を治すために何でも願いが叶う秘宝を求めて
主人公は迷宮に潜っていたはずなのですが、
それを手に入れて使うと、妹の病気が治る…かと思いきや
完全には治らない。ちょっと意味不明すぎました。
作画も悪く、演出も一辺倒で、
アニメ化した意味を感じない作品でも在りました。
10位 ぶっちぎり?!
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TVアニメオリジナル作品として作られた本作品ですが、
最近のTVアニメオリジナル作品が陥りがちな沼に
この作品もハマってしまっています。
この作品はどこか懐かしいヤンキー漫画のテイストがあります。
時代感としては現代だと思うのですが、
まるで昭和のヤンキー高校のような場所で、
複数のヤンキーチームがあって争っています。
そんな中で過去に本気を出せずに逃げた主人公と、
そんな主人公に本気を出してもらいたい幼馴染のぶつかりあいを
描きたいのはわかるのですが、
そこになぜかアラビアンテイストな「幽霊」的な存在がでてきます。
そんな幽霊と合体するととんでもない力を出せる、
シャーマンキングみたいな設定があるのですが、
それを作中でうまく利用することができず、
前半はどうでもいいヤンキーの抗争、後半は幽霊の過去と
主人事幼馴染の問題を絡めたストーリーが展開してしまい、
なにがやりたいのかよくわからない作品になってしまいました。
作画自体はMAPPA制作と合って素晴らしいクォリティなのですが、
ストーリーがバラバラで主軸が定まっていないように感じた作品でした
9位 劇場版 Collar×Malice -deep cover-
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乙女ゲームを原作としたアニメ映画作品で、
前後編に分けて上映されました。
この作品、内容云々の前にやり方が気になって仕方ない作品でした。
TVアニメを放送した後にアニメ映画になる作品は多くありますが、
この作品はいきなりアニメ映画を制作し上映しています。
しかも前後編、これで前編も後編も1時間半以上あって
トータルで3時間あるならまだしも、前編も後編も60分ほど、
つまり通常のアニメ映画1本分くらいの尺しかありません。
しかも、前編も後編も通常料金です(苦笑)
特典もかなりモリモリだったようで、ファンから搾取しようとしている
感じが個人的にかなり気に食わない作品でした。
これでファンさえ満足できるようなクォリティならともかく、作画も悪い。
映画オリジナルストーリーになっているからこそ、
原作ゲームをプレイしていなくとも楽しめる部分はあるのですが、
プレイしていないとよくわからない部分もあり、
あくまでファン向けのストーリーです。
世界観や設定自体は気になる部分もあり、
キャラクターももっと丁寧に掘り下げられたらと思う部分もあります。
いつかきちんとTVアニメ化することを期待したい作品です。
ちなみに動画のほうは消されました(苦笑)
8位 結婚指輪物語
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この作品、色々と微妙な作品でした。
主人公が想いを寄せている幼馴染が実は異世界人の姫で、
異世界は魔物に襲われており、そんな魔物に対抗するためには
特別な指輪の力が必要で、5人の姫と結婚しなけばならない。
この基本設定自体は悪くなかったんですが、
作画の悪さと主人公のヘタレ加減がとにかく鼻についた作品です。
主人公と幼馴染は相思相愛の仲で、いくらでもセクシーなことをする
チャンスはあるんですが、寸止めで終わります。
主人公の言い訳という名の理由もひどく、
元の世界に戻ってから!と言い訳したかとおもえば、
話が進むと手を出そうとしたりしたり、
ヒロインも主人公に手を出そうとしてもらおうと行動したかとおもえば
やっぱりだめと言い放つ。
この男女の攻防が非常に面倒くさく、
他にも多くのヒロインが居るのに、主人公が手を出すことはありません。
戦闘シーンの作画のクォリティも悪く、
セクシーシーンは頑張ってはいたのですが、
同クールの他のセクシーアニメと比べると物足りない作品でした。
一応、2期も決定しているんですが、
どうなることやら…
7位 SYNDUALITY Noir 第2クール
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SYNDUALITY Noirの2クール目として放送された作品でした。
配信が1クール目と同様にディズニー+限定だったこともあって
放送中はほとんど話題にもなりませんでした。
この世界は人類の9割が青い雨によって死滅しており、
人類の文明も失われ、謎の機械生命体も生まれている世界です。
そんな世界で主人公は両親が求めた幻の都市を目指している。
そんなストーリーが1クール目では描かれました。
2クール目では主人公にとって都合の良い展開が起こりまくります。
たまたま出会ったアンドロイドが実は幻の都市のことをしっていて、
幻の都市にいくためのロケットは知り合いが作ってくれて、
ヒロインがピンチになって新しいアンドロイドの体が必要になれば、
別のヒロインが都合の良いタイミングで犠牲になって利用します。
主人公が基本的に物語の核の部分におらず、
敵勢力のいざこざなども、主人公は蚊帳の外なことが多く、
主人公の兄貴分のほうがよっぽど主人公としての立ち位置として
行動していました。
幻の都市に関しても、彼の両親が探し求めてたからこそ、
その情報が残っていたり、彼の両親が居たからこそ、
主人公が幻の都市にたどり着けた!というような展開になれば
違ったかもしれませんが、そういう展開にすらならず。
キャラクター数は多いものの発売される予定のゲームとの兼ね合いか、
居ても居なくてもどうでもいいキャラが多すぎました。
一応ヒロイン枠だった幼馴染など、2クール目では
完全にどうでもいいキャラに成り下がっており、
1クール目では大活躍だった謎の機械生命体ですら
2クール目では出てきません。
ぶっちぎり?!もそうでしたが、
オリジナルアニメに陥りがちな沼にこの作品も陥ってしまった印象です。
6位 Yasuke -ヤスケ-
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SNSで戦国時代の「黒人侍」である弥助が妙に話題になっていたので
Netflixオリジナルアニメで弥助をテーマにした作品があったことを
思い出して見た作品でした。
私、この作品の情報を一切仕入れずになんとなく見始めたんですが、
度肝を抜かれました。
物語の舞台は戦国時代なのですが、ロボットが出てきます(笑)
それだけならともかく、魔法に獣人にミュータントにと
もうハチャメチャな世界観が構築されており、
1話のインパクトはかなりとんでもないことになっています。
そんな中でかつて織田信長に使えた黒人の侍が
闇の大名に挑むというストーリーなのですが、
話が進むと弥助自体の地味さや、
トンデモ設定だからこそのぶっ飛んだストーリーにややついていけず、
全6話という短さでこの設定をうまく消化できなかった印象があります。
それでも、このぶっ飛び具合は思わず笑ってしまうほど
面白いので、1話だけでもNetflixでご覧いただきたいと思える作品です。
5位 マッシュル MASHLE 神覚者候補選抜試験編
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最近は何かとSNSで話題になる作品も多く、
アニメ制作側もそういった話題性を狙っているような展開や
台詞回しが目立つようになりました。
そんな中で、この作品はバズりという意味では
2024年冬アニメの中でももっともバズった作品です。
しかし、バズったといっても内容ではなく主題歌。
鬼滅の刃のようなバズり方ではなく、主題歌だけがTiktokや
YouTubeショートで流行りまくったおかげで、
アニメ自体の視聴率も伸びるという意味不明な作品でした。
内容自体は1期と変わらない2期でそれ以上でもそれ以下でもなく、
魔法が絶対の世界、ハリー・ポッターのような世界をパロディしつつ、
そこに魔法が使えない主人公が筋力のみで殴り込む。
かなりシンプルな作品です。
どちらかといえば大人向けな子供向けな作品でありながら、
深夜アニメという都合上、1期の段階では
子どもにまで作品が届いていなかった印象でしたが、
2期では主題歌がバズったことで子供の目にも止まり、
子どもの人気がかなりのものになっているようです。
大人が見ると色々と厳しい部分もあるのですが、
いい意味で懐かしいジャンプアニメといえるのかもしれません。
4位 魔法少女にあこがれて
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魔法少女が大好きで、魔法少女に憧れる普通の女の子。
そんな女の子が本作の主人公なわけですが、
彼女はそんな憧れの存在とは対象的な
「悪の組織」に勧誘されてしまいます。
この作品は一言で言えば「紳士アニメ」な作品です(笑)
魔法少女が大好きなのに、彼女たちのようになりたいはずなのに、
主人公は悪の組織に勧誘され、その力を手にし、
魔法少女と敵対することになってしまいます。
最初は怪しげなマスコットに言われるがままだった彼女が、
徐々に「目覚めていく」過程が丁寧に描かれています。
セクシーシーンのクォリティも素晴らしいのですが、
意外とストーリー自体は魔法少女モノとしてベタな展開もある一方で、
マスコットキャラの企みなどが明かされてない部分もあり、
2期があれば思わずみたいと思ってしまう作品でした。
3位 勇気爆発バーンブレイバーン
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2024年冬アニメで最も話題になった作品といえば
本作品をおいて他にはないでしょう。
それほどインパクトが凄まじい作品でした。
1話冒頭から描かれるリアルロボットな世界、
そんな世界をあっさりとぶち壊す「ブレイバーン」という
ロボットの存在が凄まじく、そんなブレイバーンに
振り回される主人公と謎が謎を呼ぶ展開は
毎話気になって仕方ありませんでした。
中盤は勢いがやや落ちた印象ですが、
終盤は序盤以上に勢いで物語が展開していき、
瞬きしている間に物語があっという間に終わってしまったようなん価格です。
ロボットアニメのお約束を時に王道に、時にギャグとして描き、
最後の最後まで視聴者の予想を裏切る展開の数々を見せてくれた、
まさに令和のロボットアニメの代表作品の1つになった作品でした。
2位 トラぺジウム
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元アイドルが手掛けるアイドル小説が原作の映画作品でした。
VTuberが主題歌を手掛けて、なおかつ元アイドルが手掛ける原作、
アニメオタクとしては一歩引いてしまう要素が多いのですが、
そこを踏み込んでみると「狂気の世界」が広がっていました。
この作品は流れに逆らおうとする主人公と、
そんな主人公の流れに流されてしまった3人の少女の話でした。
主人公はとにかくアイドルになりたい、どんな方法を使っても、
たとえ他人を巻き込もうともアイドルになろうとしています。
それが自分にとっても他人とっても「幸せなこと」だと信じて疑いません。
確かにアイドルは夢のある職業です、多くの人の憧れになり、
多くの人を笑顔にできる存在です。
しかし、その一方でアイドルになるためには覚悟が必要です。
年頃の女の子のように恋愛をしたり、学校に行ったり、
自分の趣味に時間を費やしたり。
そんなことはアイドルになればできなくなってしまいます。
それを主人公以外の3人は理解せずにアイドルになってしまいます。
序盤は主人公の強引さにみている側も振り回されるのですが、
後半からはまるで岡田麿里さんが描くようなドロドロとした
青春撃が全開に繰り広げられており、
病んでいく女の子、壊れていく女の子たちの狂気を見ることができます。
ラストは若干ご都合主義を感じる部分はあり、
好みが分かれる作品ではありますが、
個人的には見てよかったと思う作品でした
1位 劇場版ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉
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5月に見た中で1番の衝撃だったのが本作品でした。
ウマ娘は1期、2期、Webアニメと素晴らしいアニメを制作しており、
ソーシャルゲームの人気も後押ししたアニメばかりでした。
しかしながら3期では色々と問題点も多く、
ソシャゲ自体の人気にもかつてほどの勢いはなくなってしまいました。
そんな中でのウマ娘、初の劇場版。期待と不安半分で
劇場に訪れると、開始5分で不安がぶっ飛ぶような
レース!レース!レース!の嵐でした。
本作品の主人公はジャングルポケットなんですが、
私個人としては「アグネスタキオン」の物語にしか見えませんでした。
ウマ娘という存在、種族が持つ可能性を求めている彼女は、
いわゆる博士タイプな知識欲に狩られたウマ娘です。
自分が最速でなくても良い、ウマ娘の可能性を見せてくれるならそれでいい。
そう思っていたはずの彼女が自身の足を犠牲に狂気の残光を見せつけ、
ジャングルポケットをはじめ、多くのウマ娘の脳裏に焼き付く
走りを見せつけます。
狂気の残光に追いつこうとする同世代のウマ娘たち。
そんな姿を見て「アグネスタキオン」のウマ娘としての本能がくすぐられます。
思わずこぼれ出る「待ってくれ」という言葉、思わず走り出してしまう本能、
彼女の物語がまっすぐに描かれてしました。
アニメーションのクォリティも本当に素晴らしく、
TRIGERの作画やWIT STUDIOのようなカメラワークを
再現しようと試みている部分が非常に多く、
ストーリーはもちろん、アニメーションのみごたえが
最初から最後まで本当に素晴らしい作品でした。
狂気に満ちたアニメ達
5月に見たアニメはいろいろな意味でぶっ飛んでる作品ばかりでした。
最狂のウマ娘、ぶっ飛びまくったブレイバーン、
狂気すら感じたトラペジウム、BPOに挑戦状を叩きつける魔法少女にあこがれて、
ピーキーともいえるような味気のアニメを非常に多く味わい、
満足感のあるアニメ体験ができたように感じます。
6月には2024年春アニメも最終話を迎える作品も多く、
色々とレビューしていきたいところですね。
そんなわけで6月もよろしくお願いいたします。