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「立花館To Lieあんぐる」レビュー

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評価 ★☆☆☆☆(11点) 全12話

あらすじ 夏乃はなびは春からの高校進学を機に、東京の実家を離れて通学しやすい寮「橘館」に引っ越しをすることに。引用- Wikipedia

せっかくの百合エロラブコメなのに雑

原作はコミック百合姫で連載中の漫画作品。
監督はひらさわひさよし、制作はCreators in pack スタジオリングス
1話5分あたりのいわゆる短編アニメ。

見出して感じるのは唐突さだろう。
15歳の女の子が女子寮に引っ越してきて、いきなり裸の女の子と出会う。
いわゆるラッキースケベ的なシチュエーションであることは分かるのだが、
見せ方が雑だ。


引用元:©merryhachi・一迅社/立花館製作委員会

1話5分という尺のせいもあるのか異常なまでにテンポが良く、
どんなセクシーなシーンもサクッと済ませてしまっているため、
女性キャラ同士のラッキースケベ的シーンが描かれても、
そのシーンに至るまでの溜めも無ければ余韻もない。

ラッキースケベ的エロシーン自体、他のアニメでも唐突なことはあるが、
そのラッキースケベのあとのヒロインの恥じらいや心理描写があるからこそ、
「萌え」につながりキャラクターの可愛さにもなる。
だが、この作品の場合、まるでギャグシーンのように描いてしまうため、
萌えもエロも感じる前にシーンが切り替わってしまう。


引用元:©merryhachi・一迅社/立花館製作委員会

1話1話のストーリー構成も悪く、
1話5分の中で起承転結を作っているのではなく、
1話30分のアニメをぶつぎりにしているだけのような構成だ。
短編アニメにおいて1番重要な所ができていない。

女性キャラ同士の反応も違和感が残る。
とある女性キャラがお風呂に入っているところに、
ラッキースケベで入ってしまい、裸やいろいろな部分を見てしまう。
恥ずかしさのあまり見られてた女性キャラが殴って終わる。

「ToLoveる」で見たことのあるようなシチュエーションだが
男性の主人公と女性の主人公ならば「殴る」という行動も理解で居るのだが、
この作品に男性キャラは居ない、女性キャラ同士のラッキースケベで
殴るという行動の理由がいまいち消化しきれない。


引用元:©merryhachi・一迅社/立花館製作委員会

ラッキースケベに至るまでの溜めとその後の余韻まできちんと描けば、
この「違和感」も感じなかったかもしれないが、
サクサクとしすぎたテンポのせいで違和感が生まれてしまっている。
ラッキースケベもワンパターンであり、1話5分全12話なのに、
同じようなシーンがあるというのは引き出しの浅さを感じる。

女性キャラはほとんど「百合属性」があるのだが、
驚くほど唐突に恋愛感情が生まれている。
幼馴染キャラが昔からそういう感情があるのは分かるのだが、
早い段階で「三角関係」のようなものができており、
あまりにも唐突すぎてキャラクターの感情についていけない。


引用元:©merryhachi・一迅社/立花館製作委員会

いわゆる「百合」らしい女性同士だからこその恋愛要素や、
「百合」だからこそのセクシーシーンがほとんどない。
この作品の主人公が別に男性でも全く違和感がないほどに、
主人公が「女性キャラ」である必要を感じず、
まるで男性キャラのように扱っているため余計に違和感が強い。

Wikipediaやキャプ画などを見て「百合」を期待するとかなりの期待はずれだ。
キャラクター同士の描写も浅く、メインキャラは6人しか居ないのに、
その6人すらきっちり掘り下げられていない。
キャラ描写がきちんとしていないラブコメほど見ていて悲しいものはなく、
そこにエロを描かれても虚しいだけだ。


引用元:©merryhachi・一迅社/立花館製作委員会

総評

全体的に見て雑な作品だ。
コンセプト的には女性キャラ同士で「ラッキースケベ」な
日常萌えラブコメを描きたいのは分かる。
異性ラブコメであるようなことを百合ラブコメとして描きたいのだろう。
だが、そのコンセプト止まりで終わってしまっている。

異性ラブコメにはない同性ラブコメだからこその良さや、
百合ならではのキャラの魅力、そういったものがほとんどなく、
女性キャラを主人公なのに女性であることをまるで活用できていない。
女性キャラが女性キャラの胸を触るようなシーンでも、
まるで男性キャラが女性キャラの胸を触ったような反応をするため、
余計に「同性」である必要性を見いだせていない。

原作からそういった部分はあるのかもしれないが、
アニメでは1話5分という尺のせいで余計に欠点が目立ってしまっており、
きちんとした尺で丁寧に描けば印象は違ったかもしれないが、
正直1話5分の短編アニメにはそもそも向かなかった作品だった


引用元:©merryhachi・一迅社/立花館製作委員会

個人的な感想

個人的には演じている声優さんの一人がものすごく気になってしまった。
「誰」とは明言しないものの、業界歴12年とは思えないほど下手であり、
久しぶりのメインキャラのようだが、
正直、この12年何をしてきたんだろうと思うほどのレベルであり、
新人かと思うほどに下手だ。しかも、メインヒロインなだけに厄介だ。

せっかくの百合エロラブコメであり、私も大好きなジャンルなのだが、
雑に終わってしまって本当に残念な作品だった

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  1. ななし より:

    キャッチコピー 「ハーレム漫画の主人公が女の子だった!? 」
    結論      「主人公の性別を入れ替えたところで変わらなかった」
    って落ち?
    原作の方は女性らしいですが,身近に「同い年ないし年下の『男装の麗人』を本当の男の子の様に扱う女性」がいらっしゃったのでしょうかね?
    これも「ラッキー助平」と「百合」の描写で明確な差異があることの証左?
    描き洩らした表現が気になります!