あらすじ 貧乏な青年楊敬華は交通事故にあった。再び目覚めた彼は、10歳も若くに見え、みずみずしい少年となった引用 – Wikipedia
アニメづくりにおけるセンスが180度ズレている作品
最近増えてきた中国原作の中国アニメだ。
監督は李豪凌、制作は韓国絵夢、
中国では女性に人気の作品らしい。
見出して感じるのは「中国アニメ」と隠す気がなくなったOPだろう。
なにせ中国語で歌っているため何言ってるか全然わからない。
更に本編が始まると滅茶苦茶、登場人物が早口で
1.5倍再生くらいの何とも言えない速さであり、
展開についていくのが大変だ。
世界観やキャラクターの過去などが早口で解説されるが、
いわゆる中国だからこその独特の言葉もあり、
早口+理解しにくい言葉というあわせ技で、
ずっと「養命酒」と言ってるのかと思ったら「陽冥司」だったりと、
話についていくのがすごい大変だ。
これは中国と日本での言葉の文字数の違いも有るのだろう。
韓国で作られたアニメーションの口の動きに、
日本人の声優が頑張って合わせた結果、
早口にならざる得なかった部分もあるのだろう。
ただ、他の中国アニメはここまで早口ではないため、
この作品のテンポが可笑しいだけかもしれない。
普通のアニメ監督のセンスならギャグアニメでもない限り、
こんなに早口には絶対にしないだろう。
戦闘シーンも有るのだが、いきなり始まって、いきなり終わる。
作画が悪すぎて動きが固く、瞬間移動のような動きも多い。
もはや何が起こったのか理解する前に戦闘が終わっているため、
戦闘シーンの結果は分かるのだが、過程の描写が酷く雑すぎる。
序盤は話についていくのが物凄く大変だ
文章で書くだけで展開の速さが伝わると思うので、
1話の本編が始まって5分で起きた事を簡単に説明すると
占い師な主人公が占いの仕事をする
↓
占いの仕事から帰ってパソコンの修理のためにゴミ捨て場に行く
↓
そこで謎の男が謎の女と戦っている所に出くわす
↓
車に轢かれる
↓
病院で目が覚めると死んでいて霊体として若返って目覚める。
この展開がわずか5分くらいで描かれる、超絶早い(苦笑)
ギャグアニメや1話5分位の短編アニメなら理解できるが、
流石に早すぎる。
コメディ的な部分もあるのだが、内容よりも早口で笑ってしまう。
物語の途中で唐突な挿入歌が入ることもある。
これがもう笑えと言わんばかりの挿入歌で、
本編の内容とは関係のないところで何度も爆笑してしまう。
本編自体にもギャグシーンは多く有るのだが、それは別に笑えない。
意図してないシーンでの笑いの破壊力が強烈すぎるのだ、
例えばAというキャラが喋っているとする、
そのAというキャラが喋り終わる前に別のキャラが喋りだす(笑)
そうしないと日本語でのセリフが間に合わないのは分かるが、
そんな事されてしまうと笑ってしまう。
ストーリー的にははっきりいって日本のアニメで見たことの有る内容だ。
中盤以降からは濃い「BL」チックな要素があり、
ショタ的お気楽少年とクール系のお兄さんが主従関係を結んで、
幽霊退治とかお家騒動に明け暮れるという感じだ。
他にも細かい設定や内容があるのだが、
展開が非常に早く雑なストーリー構成のせいで
「なんとなく」しか話についていけず、
早口な感じになれてしまうと笑い所も薄くなり、
特に面白みのないストーリーが目立ってしまう。
BL的要素が見どころの1つなのかもしれないが、
男性キャラと男性キャラの距離感が無駄に近く、
無理矢理BL的シーンを作っている部分も多く、正直わざとらしい。
話が進んでいくと露骨にBL要素が強くなっていくため、
逆にそういう要素が好きな方は中盤くらいまで我慢すれば楽しめるかもしれない。
ただ、「BL」という要素に対する見る人の好みの問題ではなく、
シーンづくりのわざとらしさに対する嫌悪感のほうが勝ってしまう場合が多く、
何の脈絡もなくキスしたり、ありがちな体勢になったり、
結果だけのBL要素ばかりで過程が本当に雑だ。
全体的に出来栄えが酷すぎて、センスが的はずれすぎて、
何とも言えない笑いを生んでしまっている作品だ。
はっきりいって内容を真面目に見ることは不可能だ。
早口すぎるセリフ、唐突すぎる展開、意味不明な挿入歌、強引なBL要素、
全てが作品に対してマイナスに働いており、
わざとやってるんじゃないかと思うズレ具合を笑うくらしか楽しみはない。
本当のギャグシーンでは全く笑えない。
日本の作品のパロディネタや、主人公のお気楽な性格ゆえのセリフや行動などで、
本来はギャグシーンにしているのだが、
やはり「中国」と「日本」という国の違いによるセンスの違いは大きい。
「韓流スターみたいだな」というのは褒めているのか貶しているのか
よく分からなかったり、中国だからこそのMMOネタや、
主人公が女性経験をないことを突っ込まれると
「処男」という矢印が突き刺さったり、
「なんとな日記ってアプリみたい」などのピンとこないネタなども多く、
中国と日本の文化や言葉の違いが大きく出てしまっている。
そもそもの内容も古い。
日本で言えば2000年代前半の夕方アニメのようなテイストが有り、
そういう空気感にやや懐かしさを感じる部分はあり、
序盤こそ早口などの笑いところで飽きずに見れたのだが、
中盤からはすっかりと飽きてしまう。
全10話というストーリー構成が後から決まったのだろうか?
だからこそ1~3話のあの過剰な早口で詰め込んだのかもしれない。
非常に雑なやり方だ。
個人的には一瞬、再生速度がおかしくなってるのかと思ったくらいだ。
1話のあの早口感は妙に癖になる感じがあったが、
中盤からはややその早口感がややましになってしまったのが本当に残念だ。
もちろん普通のアニメに比べればやや早口では有るのだが(笑)
本当にびっくりするくらいセンスのない作品だった。
センスが無いからこそ楽しめてしまう部分が生まれてしまう皮肉があるが、
そのセンスの無さを笑えたのは序盤だけだったのが残念だ。
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