あらすじ 地下鉄で事故に遭った加藤勝。次の瞬間、加藤はマンションの一室にいた。
そこで玄野というリーダーを亡くし失意の東京チームと出会う。
更にGANTZ部屋から彼らと共に転送された先は、怪現象で火の手があがる大阪の街だった。引用 – Wikipedia
ストーリーの改変はこうあるべき
原作のGANZのいわゆる「大阪編」を中心とした作品となっている。
監督はさとうけいいち,、制作はデジタル・フロンティア
見出して感じるのはリアルすぎるCGだろう。
売りの1つでもあるCGだが実写と見間違うほどの
生々しいクォリティで描かれており、
無機物、いわゆる車や建物などは一瞬ではCGと判断できないほどだ。
だがキャラクターに関しては原作のデザインを尊重しているため、
リアルというよりはゲームのキャラクター、
「ファイナルファンタジー」っぽい美男美女であり、
これだけリアルな描写なら、もう少し顔の描写もこだわってほしかった。
その他にもFPSのような視線描写や、ぐるぅーっとキャラの周りを舐め回すような
カメラワーク、わざとらしいズームなどの余計な演出のせいで、
素直にシーンを楽しめない部分がある。
無駄に「おっぱい」が揺れる描写はある意味サービスシーンなのだろうが、
正直揺れ過ぎだろう、これは別に余計な演出ではないが(笑)
戦闘シーンも無駄にスローを入れるシーンが多い。
スローを入れることでアクションシーンを魅せたいのは分かるが、
せっかくの質の高いCGの戦闘シーンをガッツリと見たいのに、
スローを入れられるたびに膝カックンを食らうような感覚だ。
CGだからこそできる360度舐め回すようなカメラワークやスローなど、
質の高いCGをじっくり見せたいのは制作側の気持ちは分かるのだが、
こっちはアニメーションを見たいのであって静止画を見たいのではない。
せっかく迫力のあるCGなのに、いまいちテンポが悪いせいで、
前半の戦闘シーンがあまり盛り上がりきれないのは残念だ。
ただ後半あたりからロボットVS妖怪の戦いなどが描かれ、
パシフフィックリムを彷彿とさせるロボットの描写はCGだからこそ生きており、
武器を持った人間の戦いにはない重厚さと素早さが、
スクリーンで見る価値のあるフルCGアニメのシーンになっている。
もういっそ全員がロボットに乗ってくれないかなと思ってしまうほどだ。
ストーリーは結構、改変されている。
原作を見た人なら改変されている部分がわかるだろうが、
「加藤」が通り魔に殺されてガンツの部屋に初めて導かれる展開になっており、
GANTZの知識がない状態で始まる。
GANTZという作品を知らない人にとっては加藤を通じて、
GNATZの世界観やルール、設定などを知っていくことになる。
原作を読んでいない人を無視しない作りになっているのは好感が持てる。
あくまでも「GANTZ:0」という作品単体で成り立つように仕上げている
加藤の熱血漢溢れる男を中心にGANTZという作品を大阪編だけとはいえ、
90分で起承転結の有るストーリーに仕上げているのは見事だ。
原作を知らない人でも楽しめるが、逆に原作のファンからすると、
大阪編だけではなく最初からやってくれとも思うかもしれない。
ラストもガンツのシステムをうまく活かしており、
原作ファンも「あ~なるほど」と納得できる展開で終わる。
本当にストーリーの改変がうまく、
続編を作ることも最初から作ることもできるようになっている。
改変はしているが、うまく原作のストーリーに繋げられるのはびっくりだ。
全体的に見てスローやカメラワークなど気になる部分はあるものの、
質の高いフル3DCGアニメとして技術の高さをしっかりと感じられる部分があり、s
ストーリー自体も起承転結のすっきりした構成にしたからこそ、
見終わった後に満足感の得られる作品になっている。
CGも無機物の描写は特に見事で大阪という背景の描写や、
武器の数々やロボット、更に敵である「妖怪」の数々の迫力のある描写は
日本のCG技術のレベルが上っていることを時間できる描写だ。
あとは人物のゲームっぽいファイナルファンタジーみたいな感じの描写させ
クリアできれば、もう少し素直に見れるだけに今後に期待したい所だ。
個人的には演出面で気になるところが非常に多かったが、
中盤のロボット戦と、ストーリーもうまい改変の仕方で
帳消しになった感じの作品だ。
GANTZは原作も読んだが「山咲 杏」があんなにかわいく見えたのは、
演じていたのがMAOさんだったからか、それとも胸の描写のせいか・・・
自分でも謎である。
このクォリティならばGANTZという作品をもっと見てみたい。
あの漫画のオチもこの映画の脚本家なら
うまいこと改変してくれるに違いない(笑)
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