安定のズボンと戦闘とキャラ描写「ストライクウィッチーズ operation victory arrow」レビュー

本作品はストライクウィッチーズのOVA作品。
劇場でも三部に分けて先行公開された。
時系列的にはTVアニメの２期最終話と劇場版の間となっており、
各地へ帰還した第501統合戦闘航空団のメンバーの様子を描いている。
監督は高村和宏、制作はSILVER LINK.

見出して感じるのは若干の懐かしさだろう。
劇場版から約３年、TVアニメから約５年。
久しぶりの「ストライクウィッチーズ」の世界観は、
製作会社が変わっても安定したストライクウィッチーズらしい雰囲気が出ている。

ストライクウィッチーズは１期の製作会社はONZOであり、
GONZOらしい堅実さがいい意味でハマった作品だったがGONZOが死に、
２期でAICになりお色気要素が強まり作画もとんでもないことに成ったたかと思えば、
今度はSILVER LINKに変更だ（笑）

しかし、監督だけは「高村和宏氏」が変わらずにやっているからこそ、
アニメのストライクウィッチーズの世界観や雰囲気が崩れない。
高村和宏監督はストライクウィッチーズ意外にあまり監督をされておらず、
近年ではあの「ビビットオペレーション」をやったりもしたが、
いい意味で癖のない監督であり、堅実に作るからこそ、
製作会社が変わってもストライクウィッチーズの雰囲気が
大きくは変わらないのだろう。

更に今回は１話３０分完結で各地のウィッチーズを描いている。
だからこそ、久しぶりにTVアニメシリーズのストライクウィッチーズの
１話を味わったような感覚になる。
「ストライクウィッチーズ」のキャラクターの魅力、可愛らしさを
しっかりと味わいつつ、きっちりと戦闘シーンも描いている。

１話完結の日常作品だからこその「衣装」や「装備」で戦ったり、
恒例の「ズボン」の描写もきっちりと描いていたり、
「空」での飛びながらの戦闘シーンの面白さという
ストライクウィッチーズの魅力を１話３０分のOVAでも妥協せずに
きっちりと描いており、劇場先行公開というスクリーンを意識した
迫力ある画面作りになっており見ごたえがある。

特にカメラワークに関しては流石だ。
最近、空中戦のあるラノベ原作のアニメも多く作られ、
そういった作品の戦闘シーンを見るたびに
私個人は「そうじゃないんだよなー・・・」という漠然とした不満があった。
その漠然とした不満がこの作品を見ることで見事に解消された気分だ。

「空中戦」だからこその舐め回すようなカメラアングルから
「ズボン」をさり気なく写すカメラワーク、
早く動かすだけではないきっちりとキャラクターを「魅せる」シーン描写と
カメラワークと演出から生まれる浮遊感が
空中戦の面白さをたっぷりを味わせてくれる。

更にセクシー要素。
これは特に２話に注目してほしいのだが、もう色々と凄い（笑）
ストライクウィッチーズの２期もかなり思い切ったセクシー描写だったが、
この作品のセクシー描写は「OVA」だからこその
こだわりまくったある部分の描写をしており、
正直最初に描写されたときに笑ってしまうほどのこだわりかただ（笑）


全体的に見てストライクウィッチーズを
見たことがある人向けであることは否めないが、
ストライクウィッチーズを見たことがある人ならば確実に楽しめる、
確実に面白いと言える作品に仕上がっている。

劇場公開されることを意識した画面の端から端まで縦横無尽に使う
シ～ン描写で迫力ある戦闘シーンを描いており、
これぞ「空中戦」の面白さだ！と叫びたくなるほど、
見ごたえのあるしっかりとした戦闘シーンだ。

１話３０分の中で起承転結すっきりとしたストーリーを描いており、
ただキャラの日常をのほほんと描くのではなく、
１話の中でしっかりと「ネウロイ」との戦いを描きつつも、
キャラクターの可愛さを味わえるシ～ンも織り込んでおり、
見終わった後にしっかりとした満足感が残る。

ストライクウィッチーズの面白さや
キャラクターの可愛さを「再認識」できる素晴らしい完成度だ。
2016年秋アニメの「ブレイブウィッチーズ」に対する期待感が
この作品を見た後だと上がりまくってしまうだろう（笑）

個人的にはもう「ルッキーニ」が可愛すぎて・・・（笑）
TVシリーズから大好きなキャラだっただけに、
久しぶりにルッキーニの可愛さを存分に味わえただけで
この作品の満足感は素晴らしかった。

ストライクウィッチーズを見た方ならぜひ、
見て確実に損はない作品です。