あらすじ 主人公の涼風青葉は高校を卒業後、小学生の頃から好きだったコンピュータRPG『フェアリーズストーリー』シリーズを制作しているゲーム開発会社「株式会社イーグルジャンプ」にグラフィッカーとして就職する引用 – Wikipedia
「今日も一日がんばるぞい!」だけのアニメじゃない
監督は藤原佳幸、制作は動画工房。
見作での「今日も一日がんばるぞい」のセリフが話題になった作品だ。
見出して感じるは表情の豊かさだろう。
「動画工房」という製作会社から期待できるキャラクターの可愛さの
表現が「表情の変化」にあらわれており、
1シーンごとにコロコロと目まぐるしくキャラクターの表情が変わる。
一言で言えば可愛い(笑)
まるで小動物を眺めているような気分になるような愛らしさが、
1シーン1シーンにぎゅっと詰め込まれており、
「寝起き特有の涙目」や「キャラクターのドヤ顔」など、
シーンに合った表情が細かく切り替わりながら描かれ、
その表情を見ているだけで可愛らしく面白い。
表情の描写とキャラクターの心理描写がわかりやすくつながっており、
外見的特徴と表情で「どんなキャラクターか」がはっきりと分かる。
表情だけでなく、キャラクターデザインも優秀だ。
髪の色、髪型、服装など外見だけで、
きっちりと「どんな性格でどんなキャラクターなのか」がしっかりと
確立されており、キャラクターの可愛らしさや魅力が、
見ているだけで伝わる。
そして、可愛らしさだけではなく微エロも含まれている。
1話から下着などの描写が結構大胆に有り、
フェチズムめいた描写が多かった「動画工房」という
製作会社にしては思い切った描写だ。
特に下着に関してはかなりこだわって描かれている。
大胆な描写だけでなく、フェチズム部分の描写もしっかりしている。
チラっと見えるいろいろな部分や、
アイキャッチで一瞬しか表示されないようなイラストでも、
しっかりと、分かってるフェチズムが描かれており、
個人的にアイキャッチはかなり楽しみな要素の一つだった(笑)
1話の段階からかなり多くのキャラクターが出る。
本来はアニメにおいて1話から大量のキャラ投入は欠点になりがちで
後から出てきてもこいつ誰だっけ状態になることが多いが、
しっかりとしたキャラクター付けがされ、キャラが確立しているからこそ、
大量投入されてもしっかりと印象に残る。
演じている声優さんは新人と実力派の組み合わせだ。
新人声優陣は、主人公を演じている「高田憂希さん」はアイカツに出ており、
「山口愛さん」は新人ではあるものの元子役、
完璧な新人さんは竹尾歩美さんくらいだが、
「しっかりと演技ができる新人」が多く出ている。
他に日笠陽子、茅野愛衣、喜多村英梨などの実力派がでることで
新人と実力派がほどよいバランスで配役されており、
声優の演技によるキャラの印象付けも強く出ており、
より深くキャラクターの魅力や可愛さを味わえるようになっている。
そしてストーリー。
この作品は日常系ではあるが、
日常系には珍しく登場人物は基本的に「社会人」だ。
更にただの社会人ではなく「ゲーム会社で働く社会人」であり、
ほかの日常作品とは少しだけ毛色が違う。
新入社員として入社した主人公を中心に描かれる日常は、
きちんと「起承転結」の要素がしっかりとある。
原作が4コママンガだからこそのはっきりとした起承転結ではあるが、
その4コマごとの区切りをしっかりと付けながらも、
場面の切り替えを自然に行うことで1話1話がダレない。
日常作品は山なし落ちなしだったり、オチがなかったり、
内容が日常過ぎてダレてしまったりといった欠点の出やすいジャンルだが、
この作品はそういった日常作品の欠点をうまく薄めており、
「女の子の可愛らしさ」を楽しむだけの萌え作品ではなく、
「女の子の可愛らしさ」に萌えつつ社会人日常要素をきっちりと楽しめる。
更に、この作品には男性キャラが存在しない(笑)
ある意味でかなり割り切っている作品とも言える。
例えば上司だったり、キャラクターの家族だったり、
女性比率の高い作品でも一人くらいは男性キャラが居たりする。
しかし、この作品には男性キャラは0だ。
ゲーム制作会社という舞台設定だけでも男性キャラの一人でも
自然に生まれそうなのに、あえて男性キャラを完璧に排除している。
ネット上では「激務すぎておっさんが美少女に見えてる説」が出るほだ。
そう考えると少し気持ち悪いが(笑)
しかし女性しか出ないからこそ、この作品は重くならない。
社会人でありゲーム会社という設定だからこそ、
シリアスになりそうなストーリー展開になりそうなものだが、
ギスギス雰囲気には決してならないのに、主人公の成長も少しずつ描いている。
ただの日常系ではなく、きっちりと社会人アニメとしての面白さも描いており、
日常萌えストーリーと日常社会人ストーリー、
その両者が過剰に突出せずにバランスよく描かれることで、
キャラクターの印象がより深まり、
話が進めば進むほどよりキャラの可愛さと魅力をしっかりと感じることができる。
全体的に見て非常に良くできた作品だ。
1話1話のゲーム会社の日常ストーリーは起承転結しっかりとしており、
ダレずにきっちりと面白く、
そこに印象に残るきちんと練られた可愛らしい女の子キャラクター達の
可愛らしい表情や微エロちっくなセクシーシーンでニヤニヤしながら
最初から最後まで楽しむ事ができる。
この作品に強烈に面白い!という要素は無い。
くすくすと笑えてニヤニヤと萌えられる。
強烈な印象が残る要素がない分、全体的なクォリティが均一していて高く、
いわゆる「ハズレ回」というものがなく、
1話を見れば最終話まで間違いなく楽しめる。
手堅く、確実に、原作のキャラクターの魅力や面白さを
アニメーションという媒体に丁寧に落とし込み、
「動き」と「声」が加わることでより深く、だが過剰になりすぎず、
アニメとしての面白さをきちんと味わせてくれる作品だ。
欠点を言うならば「女性しか出ない」ということだろう。
現実的に考えて仕事場に女性しか居ないというのは無理があり、
ギスギスした雰囲気やストレスになる要素を極力排除している、
そのせいで「ゲーム会社を描く」という部分に期待してみてしまうと
創作物的な理想的な展開や要素が多いため期待ハズレになってしまうかもしれない。
しかし「日常アニメ」というジャンルに限って言えば、
極力ストレス要素を排除し、1話から最終話までマイナスになる要因を感じさせず、
出てくるキャラクター一人一人に嫌悪感を抱かせず、
萌え突出だけではない社会人日常アニメとしての面白さを素直に描き
まったりとニヤニヤと楽しめる作品に仕上がっている。
売上的には予想段階で5000枚前後と好調、
十二分に2期を望める枚数であり、
安定した面白さのある作品だっただけに2期があるならば期待したい。
ただ、予想以上に例のフレーズの言い方が普通だったのは以外だった(笑)
話題になったフレーズなだけに、OPやEDなどで
「ぞいぞい」言いまくる曲だったりするかもと思っていたが、
そんなこともなく、あくまでも原作の1コマだけのフレーズというのも
アニメでもきっちり守っているのは好印象だった。
個人的には久しぶりに素直に楽しめる日常アニメだった。
変な引っ掛かり感もなく、嫌悪感を一切感じさせない、
一人の一人のキャラクターがきっちりと印象に残り、
1話から最終話まですっきりと素直にしみじみと「面白かった」と言える作品だ。
まだ見ていない人ならばぜひ、見てほしい。
ストレス無く素直に楽しめる作品だ。
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