あらすじ 東京・渋谷、その片隅に一軒のとんかつ屋がある。その名も「しぶかつ」。三代目の揚太郎は、父・揚作のもと、なんとなく見習い修業を続ける毎日だった…。だがある日、とんかつを届けに訪れたクラブで、味わったことのない高揚感をおぼえる。そして伝説のDJとの出会いが、彼を本気にさせた引用 – Wikipedia
DJとはとんかつである!?何だこの説得感はっ!
監督は大地丙太郎、制作はスタジオディーン。
見だして感じるのは低予算な感じあふれる作画だろう。
1話15分という尺であり、ギャグアニメだからこそ許される
「ゆるい感じ」の作画は低予算さは感じるが、
同時に妙に味のある作画にもなっており、
FLASHアニメと普通のアニメの中間のような雰囲気だ。
そしてリズム感。
「とんかつDJアゲ太郎」というタイトルの通り、
この作品は「チェケラッチョ!」な感じのBGMが流れている。
そのBGMに合わせてセリフがやや早口でリズミカルにかぶさることで、
不思議なテンポ感が生まれている。
ストーリーもはっきり言って不思議だ(笑)
何とも言えない作画、不思議なテンポ感が生まれるDJ風BGM、
そこに加わる「とんかつ」要素。
え?と思う人もいるだろう。
この作品の主人公はとんかつ屋の息子であり、
たまたま訪れたクラブで聞いたDJに
「とんかつを上げる親父の姿」を重ね、
とんかつ屋とDJを目指すというところからストーリーが始まる(笑)
わかりやすいストーリーではあるのだが、
そのわかりやすさと同時に感じる荒唐無稽さが強いギャグ要素になっており、
やや強引に「とんかつ屋での仕事」と「DJとしてのスキル」を結びつけているのだが、
強引さを感じると同時に妙にその共通点に納得してしまう。
とんかつに備える漬物をぬか床から混ぜながら取り出す仕草と
CD屋でレコードを漁る仕草の共通点、
DJが音の層を重ねるミックスという技と
ミルフィーユカツの共通点などなど。
本来は荒唐無稽な共通点のはずなのだが、
「ノリノリなBGM]と1話15分という尺から生まれるテンポ感と
この作品が生み出す不思議な空気感のせいで納得させられてしまう(笑)
全体的に見て見る前の想像以上に
「とんかつ」と「DJ」の要素を見事に合わせて、
その突拍子もない組み合わせから生まれるギャグ要素と、
+とはいえ「ジャンプ」の肩書に恥じない努力友情勝利なストーリーもあいまって、
最後まで見てしまう不思議な魅力を秘めた作品だ。
タイトルと絵柄だけで見ていない人もいるかもしれない。
しかし、騙されたと思って1話を見てほしい。
きっとこの「とんかつ」と「DJ」のグルーブ感にはまってしまうはずだ。
残念なのは1クールではストーリーが終わらないことだろう。
原作が完結していないため仕方なく、2期に期待したいという感じだが
果たして二期はあるのだろうか。
集英社 (2016-07-04)
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