謎の地球外生命体・サベージの襲撃を受け続ける人類。対抗手段は同じく地球外よりもたらされた隕石から生み出された力・ハンドレッドだけだった。ある事情からハンドレッドの使い手たる武芸者(スレイヤー)を育成する機関・海上学園都市リトルガーデンに入学した如月ハヤトは、ルームメイトのエミール・クロスフォードら仲間たちと協力し、人類を守るための戦いへと身を投じていく。
2016年最駄作アニメ、早くも決定か?
監督は小林智樹、制作はプロダクションアイムズ。
『GA文庫10周年記念プロジェクト』第5弾として制作されている
見だして感じるのは独特なOPの曲だろう。
なんだろうか・・・うん(苦笑)
作品の世界観に見合わないような壮大な始まり方と、
歌い出してからのズッコケ感は腹から声出せ!と言いたくなるような感じだ。
更に大量のキャラクター。
1話から大量の人物をキャラの名前を覚える暇もないくらいに出しまくる。
これで特徴的なキャラクターデザインならば外見で覚えることもできるが、
至って平凡なラノベアニメ的キャラデザであり、
1話の段階から作画は不安定だ。
せめて1話くらいは頑張って欲しいと思ってしまうほど、
キャラの顔がふわふわしている。
キャラデザ的に崩れやすいのは仕方なくもあるのだが、
せめて1話くらいは気合を入れて欲しいと感じるほど崩壊気味だ。
キャラクターの違和感。
いわゆる男の娘的キャラクターがいるのだが、
どこからどうみても「女の子」にしか見えないのに、
キャラクターたちは普通に男として受け入れている。
何かしらのツッコミや補足的セリフがあれば
男の娘キャラとして受け入れやすいが、
平然と男として溶け込んでしまっており、
しかも後に「実は女の子」というひねりの一切ない事実がわかるだけに、
余計に何かしらのツッコミが欲しかったところだ。
更に本作品はいわゆる学園バトルSFファンタジー的な作品なのだが、
学園の生徒たちの女性比率が高すぎる。
「IS」のように女性にしか本当は発揮できない能力を鍛えるためというような
設定があるならば納得できるのだが、
そういう設定がないにもかからわずモブからサブまで女性が9割だ。
この作品だからこその特徴的なキャラクターは一切おらず、
どこかの作品で見たことのあるような
いわゆる「ラノベあるあるキャラ」の寄せ集めだらけであり、
外見だけでどんなキャラかわかるような浅いキャラばかりだ
そしてストーリー。
地球外生命体に唯一対抗できる隕石から生み出された力を使える人間たちが
通う学園に転校してきた主人公、
学園で仲間たちと切磋琢磨しつつ、地球外生命体に立ち向かうという感じだろうか。
ただ、この隕石から生み出された力が「IS」そのものである(苦笑)
力を開放する前のスーツ姿や、開放したあとの装備の姿など、
ISそのものであり、もう少しひねってくれないか?と思うほどひねりがない。
原作が始まったのが2012年ということを考えても、
ISを基盤においているのだろう。
ストーリー自体もラノベ原作と言われなくともラノベ原作ですっ!と
見てる間に常に言われ続けるくらいのストーリーであり、
ストーリーの展開や構成など、
まるで自分に予知能力が身についたように先の展開が読める。
先の展開が読めても面白ければいい、
しかし、実際は「想像以下」の展開と「想像以下」の描写だ。
前述したように作画の質は非常に悪く、
同じようなシチュエーションでももう少し作画の質がよければ
「見れる」シーンなのに、作画の質が悪すぎて盛り上がらない。
もはや見ているだけで呆れてしまう。
オリジナリティのあるシーンや、この作品でしか見たことのないシーンは
本当に数えるほどしかないと感じてしまうほどの、
あるあるだらけの寄せ集めでしかないシーンばかりだ。
ISだけならまだいい。
IS要素を基盤においてISと差別化を図り、オリジナル作品に仕上げる手法は
群雄割拠なラノベ市場において売るための手法の1つなのだろう。
しかし、この作品の場合は
「ISを基本にいろいろな作品からパクる」ことしかしていない、
流石に「Fate」までパクリだしたときは呆れることしかできなかった。
戦闘シーンの質も悪い。
「高速戦闘」で戦闘シーンを盛り上げようとしているのはわかるのだが、
作画枚数の少なさを演出と速さでごまかそうとしているのが見え見えであり、
簡単にいえば「よく動いてる風」の戦闘シーンでしかない。
主人公が覚醒したときや、ヒロインが真の力を開放した時のなど、
圧倒的なまでに「迫力」が足りなく、かっこさもない。
人間VS人間のときの戦闘はまだ迫力が足りないくらいで
見れるレベルではあるのだが、
人間VS地球外生命体のときの戦闘シーンは本気でひどい。
なにせ敵が棒立ちである。
動けよ!と思うほど棒立ち状態で、動いても遅い。
人間たちの会話をきちんと聞いてから動く仕様にでもなっているのか、
人間側の攻撃に合わせてでしか攻撃しない仕様なのか、
なまけものレベルの思い出したかのような反応や攻撃の数々は
緊迫感のかけらもなく、緊張感など一切ない。
そんな敵に苦戦するさまを見せられても盛り上がるはずもない。
主人公が覚醒状態でなんとか倒すお決まりの展開もあるのだが、
この覚醒状態の姿が本当に笑えないレベルでダサく、
せっかく「暴走状態」的なものになっても、
すっきりとした戦闘シーンが描かれないため「俺TUEEE」的な爽快感も生まれない
全体的に見て評価に値しない作品だ。
オリジナリティのかけらもない要素の数々、
予知能力でも身につけたかと勘違いするほどのストーリー展開、
常にデジャブ状態になったかと思うほどのシーンの数々、
棒立ち状態で迫力にかける戦闘シーンの数々、
感情移入はおろか好感も持てない記号的キャラクターたち。
制作側のやる気も感じられない。
戦闘シーンは少ない予算で迫力を出そうとしているのはわかるが、
キャラクターの顔の不安定さや、アイドルキャラのライブシーンなのに
口が開けっ放しで一切動かないシーンなど、手抜き演出も目立つ。
気持ちは分からないではない(苦笑)
余談だが、原作のAmazonのレビューが少なすぎる。
最新刊である11巻にはコメントがついているようだが、
コメントがついていない巻も多い。
本作品のBD及びDVDに至っては0コメントだ。
正直言ってなんでこの作品をアニメ化したんだろうかと疑問に感じてしまう。
正確な売上はまだ出ていないが、
Amazonランキングからなどの予想によると1500枚以下は確定と爆死、
二期はないだろう。
個人的に2016年冬アニメの「最弱無敗の神装機竜」が
この作品と似たようなIS系統の作品だったが、
まさか最弱無敗の神装機竜のほうがマシと感じる
アニメが現れるとは思わなかった。
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