ツンツンデレツンツンツン
なおwikipediaによると
「個々の舞台やキャラクターが大きなバックグラウンドを持つ原作を1クールで描くにあたり、
物語をシンプルな作りとするためのバックグラウンドの整理が行われている」
という記述がある。
こういう記述のある作品は大抵駄作だ(苦笑)
その証拠に2013年に2期ではなく、本作を原作どおりに作っているリメイク作品が作られた
基本的なストーリーはファンタジー。
妖怪が故郷に戻るための「桜」がある桜新町、そんな桜新町では妖怪と人間が共存していた
そこに住む「町長」は唯一、妖怪たちをあの世に送るチューニングという能力を持っていた
そんな町に、発砲事件が起こっていた。
事件操作を続ける中キョンシーの女の子が移住してくる所からストーリーが始まる
冒頭からナレーションで世界観を説明してしまう。
前述したように1クールで描くために世界観の説明で尺を使いたくないのは分かるが
キャラクターが1人も登場していない状態でナレーションで世界観を説明されるのは
若干萎えてしまうポイントだ。
更に1話から派手なシーンは少なく、萌えるようなシーンも少ない。
1話に大切な「インパクト」が薄く淡々と世界観を説明し、淡々とキャラを紹介し、
淡々とストーリーを進めている印象だ。
戦闘シーンもあるのだが妖怪の能力を使っての戦闘シーンなのに地味だ。
アニメにおいて大事な1話で演出が弱いというのは致命的だ
2話以降のストーリーも淡々としており演出も弱い。
妖怪の街になぜ人間が多く住んでいるのかも疑問だが、
ストーリーを淡々と進めて進めてしまっているため、キャラクター描写が甘い。
キャラクターを掘り下げるようなストーリーが序盤になく
それなのに序盤からキャラクター数が非常に多い。
ストーリーもすっきりしない展開が多い。
設定や世界観やキャラクターに入り込んでいない状態で
「街で起こる事件」「妖怪と人間の差別意識」「主人公の悩み」「黒幕」と
序盤の段階で多くのキャラクターを動かしながらストーリーを展開してしまうため
ゴチャゴチャした印象がつきまとう。
これで演出が派手でシーンとして見応えがあれば別だが、前述したとおり演出は弱い。
ゴチャゴチャしたストーリーを淡々と進めてしまっており、
見ている側がそっちのけで勝手にストーリーが進んでいる印象だ。
更に深みのなさ。
とある妖怪が町に引っ越してくるところから物語が始まるが
この妖怪は過去に「体に傷が残るほど」人間にいじめられていた過去がありトラウマになっている
人間というだけで毛嫌いしていた彼女が1話、2話で差別意識全開だったのだが
2話の終盤ではあっさりそんなことはどこへやら状態(苦笑)
きちんとしたキャラクター描写もなく淡々とストーリーを進めてしまうため
トラウマの解決もあっさりしており深みがない。
キャラクター描写が浅く、キャラクター同士の交流も浅いせいで
表面上のキャラクターの魅力しか感じず、
そんな中でストーリーを淡々と進めているため余計に地味な印象がつきまとう。
序盤、1話~3話で「これ!」というようなシーンがない。
中盤以降も同じだ。
各キャラを掘り下げる、いわゆる「キャラ回」があるのだが
確かに各キャラクターにスポットを当てた話なのだが、それだけだ。
各キャラの魅力が深まったり、序盤の淡々とした展開が活かされたりすることはない。
序盤と同じように各キャラの話を淡々と展開してしまい、どれもこれも決定打にかけている。
終盤で黒幕が動き出すが、黒幕が主人公たちの「友人」の体をのっとってるせいで
まともに手出しができない。
主人公が「町の危機」を産む場所に敵をあっさりと入れてしまうような展開まであり、
そのせいでグダグダなストーリーになってしまっている。終盤なのにだ(苦笑)
今まで守ってきた町がピンチになる!という緊張感のあるシーンのはずなのに
演出の弱さが顕著に出てしまい「グダグダ」なシーンになっているのは残念でならない
あくまでもこの作品は盛り上がり所を作らず淡々に薦めたいようだ。
そもそも主人公やヒロインよりも「黒幕」のほうが感情移入できてしまう。
本来なら敵側のキャラクターに感情移入するようなストーリーではないのだが、
世界観や設定の説明不足のせいか、黒幕が世界を恨んでいる理由のほうが納得できてしまう。
更に言えば黒幕がこの世にこれたのは「主人公」のせいなので余計に主人公に感情移入しづらい、
彼はなにか重大な出来事が起こっても、ヘラヘラしている。
終盤話がややこしくなってくるが、本来はそのややこしさは
それまでの積み重ねが合ってこそ「面白さ」に変わってくる。
だが、この作品はその積み重ねが浅く面白さじゃなく、面倒くささになっている
ただ終盤でようやく「派手な戦闘シーン」が出てきたのは意外だった。
それまでさんざん地味かつ淡々とした戦闘シーンしか描写してこなかっただけに
終盤の派手な戦闘シーンは見応えがあるが、その反面で
なぜ序盤から中盤まで同じような派手な戦闘シーンが描写できなかったのかと嘆くところだ。
ストーリー的にも中盤でさんざんやった「友人だから殺せない」パターンを終盤でも繰り返す、
さすがに見飽きた展開を最後まで引っ張ってしまった。
最後の「彼」の台詞ももっときちんとストーリーを積み重ね
きちんとキャラクターを描写すれば感動できたかもしれないが、
それまのストーリーで見ている側が蚊帳の外な感じが強く、感動にまでは至らなかった
全体的にみて駄作だ。
序盤から中盤まで終始、地味かつ淡々としたストーリーを展開してしまい
そこに強い面白さを感じる部分がない。
終盤で一応盛り上がったものの、それまでの展開の積み重ねが浅く
この作品に対する見ている側の感情移入が浅く、見終わった後に何も残らない作品になってしまった
黒幕ももっと掘り下げるべきだっただろう。
彼が妖怪だけの町になぜあそこまでこだわっていたのか、
主人公の祖父とどういった関係性だったのか、
その他の細かい設定の説明などもなされていないため、どうにも作品の世界観に入りこない作品だ。
キャラクターに関しても主人公とヒロインというメインの二人に感情移入しづらく
キャラクターの掘り下げは浅いのにキャラクター数が無駄に多い。
掘り下げきれていないキャラクターと説明不足の設定で成り立っている世界観の中で
淡々としたストーリーで進め、無難に終わらせてしまったことで
作品全体の印象が最後までうすい作品だった。
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