響達とフィーネの戦い「ルナアタック」から3か月後、未だ発生するノイズへの対策を講じる人類だったが、その要となる聖遺物「ソロモンの杖」の強奪事件が発生する。同日、海外から訪れた歌姫のマリア・カデンツァヴナ・イヴと合同ライブを行う翼の前にノイズが出現する。驚愕する翼と観客達の前で、マリアはノイズを統率し、フィーネの名を掲げて全世界への宣戦布告を行う。黒く染まったシンフォギア「ガングニール」を纏って
B級アニメ?いや、これは熱血アニメだ!
ストーリーは1期からの続きなので、
見ていない方は1期からの閲覧をおすすめしたい。
基本的なストーリーはアクションファンタジー。
前作から三ヶ月、人類はノイズの恐怖からまだ逃れられずに居た。
そんな中、ノイズ対策の要となる「ソロモンの杖」と呼ばれるノイズを操る聖遺物が
強奪される事件が起こった。
そして世界的な歌手「マリア」が世界に向け宣戦布告をした
というところからストーリーは始まる
冒頭から安定の「シンフォギアらしさ」全開だ。
前作より作画の質が上がり、少し肉感的になったキャラが相変わらず歌いながら戦う。
今作は響達、前作からのキャラクターは新曲を引っさげて登場だ。
なぜ新しい曲になってるのかは解説されない(笑)
お約束のライブシーンもあり、シンフォギア感を思い出すようだ。
しかしながら、1期1話に比べるとインパクト不足なのは否めない。
「新キャラ」を演じている日笠陽子さんも歌いまくっているが、
やはり1期1話の「高山みなみ」さんのインパクトにはかなわなかった印象がある。
ただ、インパクトには欠けてしまうが1期からのストーリーの積み重ねが生きてくる。
響と同じ「ガングニール」を持つ「マリア」が「フィーネ」という言葉を使い
世界に宣戦布告する展開は1期から見ていれば思わず「おぉ、そうきたか」と
2話以降のストーリー展開が気になるようになっている。
きちんと「ストーリーの積み重ね」を意識したストーリー展開は、
「2期」を待っていたファンのために丁寧に作られていると言っても過言ではない
特にその期待は戦闘シーンで思う存分、発散させてくれる。
2話の「3人の絶唱を響1人に集める」という滅茶苦茶な必殺技は
1期1話のあの「絶唱シーン」からは絶対に想像のできない展開だ。
過剰過ぎるド派手な演出と、
まるで熱血アニメを見ているかのような響の右ストレートパンチは
「機動戦士Gガンダム」や「スクライド」を見ているかのような
突き抜けた熱さを序盤から発揮させる
更に毎話の「引き」が素晴らしい。
1話は前述したとおり、2話は1期では描かれなかった響の過去、
3話は1期のラスボスであるフィーネの再誕と
毎話毎話で次回への「引き」をきちんと意識したストーリー構成になっており、
2期目なのに「ダレ」などを感じず、むしろ1期よりも面白くなっており
テンポよくストーリーが劇的に展開していく様は純粋に面白いと感じやすい。
そして戦闘シーン、序盤は暗い戦闘シーンが多いのは残念だが
繊細に練られた「アクション」や激しい殺陣が戦闘シーンを目が離せない。
それぞれの必殺技もパワーアップしていたり、演出が派手になったことで
戦闘シーンそのものが1期以上に熱く、迫力がある描写になっている。
こう言っては何だが明らかに「予算」が増えたのだろう(笑)
1期の段階ではアニメ制作経験のない監督だからこそ
「お金を出す大人」も「視聴者」も期待感が薄かった。
だが、予想以上の完成度で貫き通した1期の完成度と売り上げのおかげで
2期からの予算が増えている事を分かりやすく感じられる。
特にそれがわかりやすいのはキャラクターの作画だ。
1期の段階だと明らかに崩れているシーンが有ったりしたが、
2期ではそういった「崩れる」作画は殆ど無い。
特に日常シーンでの「キャラクター」の可愛らしさの描写など
1期の作画能力では難しかった部分が2期では活かされていることで、
キャラクターの「魅力」が深まっている
2期ではシンフォギア奏者同士の戦闘シーンが多いが
それぞれが違った特徴のシンフォギアを使い
シンフォギア装者同士の面白い戦闘シーンを繰り広げている。
1期での作画崩れがなく、更に「B級アニメ」感が薄くなった事で
作品の根幹にある「熱血要素」が相対的に増えている。
更に中盤では安定のグロ要素だ(笑)
1期では絶唱の後の表情がギャグにもなっていたが、
今回はギャグではなくリアルな衝撃的シーンになっており、
唐突な展開故に「B級」感が出ているものの、
そこから「響の暴走」という1期からの設定をきちんと生かしている
それまでのシンフォギア装者同士の戦いとはまた違った戦闘シーンの魅力を生んでいる。
描写の魅力は「ストーリーの面白さ」にも直結する。
今作で主人公である「響」は化け物じみた強さになっている。
その迫力ある描写は「響」への力の代償にもつながっており、
力を使う度に彼女の体が蝕まれていく。
「代償のある力」の象徴でもある「絶唱」を1期とは違う形で活かすことで
燃えたぎるようなストーリーを描写している
1期にあったストーリーの「唐突さ」「突っ込みどころ」が減り、
前作では「ご都合主義」で済まされたであろう部分も前作より練り込んだ設定が
「ご都合主義」ではなく、きちんと理由のある力になっており
序盤から中盤でのB級アニメ感は大幅に減った代わりに、
素直に「燃える」展開になっている
そして、きちんと練られた設定は終盤のストーリーにも生きてくる。
「戦姫絶唱シンフォギア」らしい展開、「戦姫絶唱シンフォギア」だからこそ許される
そんな「戦姫絶唱シンフォギア」というアニメの突き抜けた面白さを
縦横無尽に振り回すようなB級全開と熱さ全開のセリフとストーリーを魅せる。
これほどまでに展開が読めないのも最近のアニメにしては珍しい(笑)
というよりもあまりにも予想外の展開が多すぎて笑ってしまう。
ストーリー展開としては王道な展開ではあるのだが、
その展開の詳細があまりにも暴走したネタのように
「シンフォギアはこういうものだ!」と魅せつけるかのごとく
ノリノリで熱くネタを繰り広げている。
本当はネタバレしたい気持ちでいっぱいだが、
笑っていただくためにも、ぜひ見ていただきたい。
これほどまでに予想外な展開をノリノリで繰り広げてこそシンフォギアと言えるだろう。
最終話は熱血ロボットアニメの王道のような展開だが、純粋に・・・熱い。
敵であったものが仲間になって一緒に戦い悪を打つなんて
まるで80年台のアニメのような展開は懐かしさを感じると同時に
「これだよ、これ!」と感じるような沸々と湧きあがる熱さが込められている
王道いいじゃないか、熱血いいじゃないか、B級いいじゃないか!と
1期で培った要素を2期で発揮し、1期以上の熱血さとB級アニメぶりを発揮している
ただ、実際に本当にロボットみたいなのが出てきた時はさすがに引いたが・・・w
全体的に見て期待通りの、いや予想以上の2期だった。
前半は大人しい感じがあったが熱血アニメとして丁寧な展開を見せてくれる
1期にはなかったストーリーの積み重ねと丁寧さがより
「戦姫絶唱シンフォギア」という作品への愛着を強め、
後半からはシンフォギア節全開でノリノリでB級熱血アニメをやってくれた。
1期から見ていないとストーリー的に繋がらないため1期を見ている事が
前提にはなっているが、ストーリー的には1期からの設定をうまくふくらませて、
毎話気になる引きで終わらせるストーリー構成で引っ張り、
終盤には怒涛の展開の数々を気持ちのいいまでに繰り広げてくれた。
もちろん突込みどころはある。
今回は「忍者」まで出たり、敵の目的がいまいちふわふわしていたりと
突っ込みだしたらきりがないのだが、逆に突っ込みたくなるほどのネタを
どんどん入れているのが「シンフォギア」らしいともいえる。
ある意味、この「突っ込み所」が無ければシンフォギアとはいえない。
新キャラが弱い感じもある。
今回敵として3人のシンフォギア奏者が出たが、
キャラしての信念や行動がブレている時が多くキャラクターとしての印象が薄い。
もともと少ないキャラクターでストーリーを進行していた作品なだけに
キャラクターが増えたことで新キャラ描写が浅くなってしまった感じはあり、
もう1歩踏み込んだ描写が欲しかったと感じてしまった。
しかしながら、その分、あざといまでにクリスが可愛かったとも言える(笑)
1期の彼女からは想像できないほど可愛らしいシーンが多く、
私個人として彼女のようなキャラには今まであまり萌えた事がなかったのだが、
「変身シーン」の、あの「バーン」で
もう、すっかり撃ちぬかれてしまった。
更に悪役として最後まで徹した「ウェル博士」、
演じている杉田智和氏が悪ノリするほど
ノリノリに狂った悪役を演じており強烈な印象を残した。
しかしながら「ウェル博士」の目的が英雄になりたいというのが
最後までどうにも腑に落ちなかった感じがあり、
その腑に落ちなかった感じは作品全体に少し響いてしまった感じもある。
(1期の敵の目的もあれだったのでこれもシンフォギアらしさとも言えるがw)
最終話の詰め込みすぎ感もシンフォギアらしいともいえるのだが、
あと1話欲しかったような感覚も感じてしまった
終盤で火に薪をくべすぎて燃え尽ききれなかったという感じだ。
良い点も目立ちまくるが、悪い点も目立ちまくる。
だが、これぞ「戦姫絶唱シンフォギア」なのだと突き抜けた心地よさがある。
まさかの3期も放映されたが
コレ以上やってしまうとさすがに蛇足になってしまうのは否めない。
しかしながら、超個人的にはまさかの映画化をちょっとだけ期待しています(笑)
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