青春

ロウきゅーぶ!SS

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評価/★★★★☆(60点)

ロウきゅーぶ!SS 評価

全12話
監督/草川啓造
声優/花澤香菜,井口裕香,日笠陽子,小倉唯,日高里菜ほか

あらすじ
七芝高校に入学した長谷川昴は男子バスケ部に入部するが、 部長のロリコン疑惑がきっかけで部活動停止の憂き目に遭ってしまう。 行き場をなくし、日々所在なく過ごしていた昴だったが、 小学校で教師をしている叔母の強引な誘いから、叔母の教え子でもある女子バスケ部の 部員たちを相手に、臨時コーチを1週間だけの約束で引き受けることになった

やっぱり、小学生は最高だぜ!

本作品はロウきゅーぶの2期。
原作は終了しており、アニメも一応2期で完結した
メインキャストなどに変更はなく制作スタッフにほぼ変更はない
ストーリー的には1期を見ている前提の作品だ

基本的なストーリーは1期の続き。
スバルが女子小学生バスケ部のコーチをしだしてから3ヶ月、
彼女たちの成長達はめざましかった
そんな彼女たちの目に前に「ライバル」が現れる・・・というところからストーリーは始まる

見だして感じるのは違和感だろう。
前作から2年たっているので仕方ないとも言えるが、
一部声優さんが前作での声忘れたような感じになっており、
前作から続けてみた人には若干違和感を感じる。
しかしながら、その違和感以外は1期から確実に2期は面白くなっている。

それを特に感じるのは作画の面だ。
1期ではキャラクターデザイン的に崩れやすく肝心な部分で作画が残念だったり、
バスケアニメでシュートシーンでの表情が崩れるなど
作画で褒められる部分は少なかった。
そんな残念だった作画が2期では作画面でのクォリティはかなり上がっている。

特にバスケシーンでのアクションは1期ではカットされがちで演出不足だったが、
きちんとキャラクターが動き、バスケの試合をちゃんと描写している。
キャラクターがドリブルをし、ブロックし、それを交わし更にパスしシュートを決める。
文章だと簡潔に終わってしまうシーンを「きちんと」描写しているため、
1期で不足ぎみだったバスケシーンが楽しめるものになっている

それが顕著なのは「作戦」があることだ。
1期では作戦らしい作戦は少なかったが、2期ではきちんと
バスケの試合運びにおける戦略や作戦を練りつつ試合が描写されているため
キャラクターの実力や強さが見えやすい、この点は1期にはなかった魅力だ

更にキャラクターが増える。
1期で公式試合の出来なかった彼女たちにライバルが現れ、更にスバルにもライバルが現れと
2期に来て序盤からどんどんとキャラクターが増えるが、
キャラクターが増えたことで「ストーリー」が一気に広がり、
1期は「萌えアニメ」の中のバスケでしかなかったが、2期は「バスケアニメ」の中の萌えになっている。

ただキャラクターが増えたこととストーリーに広がったことで
同時に「キャラ描写」と「尺」が不足する。
1期ではあざといくらいの萌え描写が多かったが
2期ではバスケアニメをすることに集中し過ぎていて圧倒的にキャラ描写が足りない。
特に2期から出てきたキャラクターは出てきた後にしばらくでないことも多く
主要な5人に対してのライバルキャラなのにライバルとしてのキャラ立ちが弱い。

1クールという尺の都合上仕方ないのはわかるが、
キャラ描写やシナリオ展開など詰め込みすぎていて端折ってる感じは否めない
2期の中盤で出てきたキャラとの試合など、もっと描写すればいいのに
試合シーンも止め絵の連続で試合シーンもわずか。
せっかくの「初めての大会」も以外なほどあっさりと終わってしまい残念だ
原作を読んでいなくても「カットしました!」というのがわかってしまうシーンが多いのは痛い

ストーリー展開があまりにも詰め込みすぎており、
キャラ描写不足でせっかくのスポーツアニメの熱い展開も盛り上がりきれない歯がゆさがある。
展開も異常に早く、大会が終わったかと思ったらまた試合で
本来なら2クールほどかけてやる話を1クールに無理矢理押し込めているような感覚だ

しかしながら、終盤の盛り上がりは素晴らしい。
「萌えアニメ」ではなく「バスケアニメ」だ!と魅せつけるかのように激しいバスケと汗の描写、
残念ながらアップや止め絵で演出でごまかしているシーンはあったものの
1期では絶対に感じられなかった「バスケシーン」の面白さをしっかりと描写しており、
キャラクターの心情も試合も高まる。
そして「最後のシュート」と「最後の試合」が終わる

この展開は実にバスケアニメらしい展開だ。
スポーツアニメらしい後味は彼女たちの卒業と感じさせると同時に「作品が終わる」寂しさも味合わせる
ああ、この作品が終わってしまうんだ、もうこのキャラたちの活躍が見れないんだという
そういう寂しい後味をしみじみと感じることの出来る最終話だ
彼女たちの泣き顔に涙腺をくすぐられる方も居るだろう

全体的にみて一期よりも確実に面白くなっており、きちんとバスケアニメになっている。
しかしその反面、1クールという尺に見合わないストーリーの内容になってしまっており
キャラ描写の不足や展開の速さが詰め込み不足を感じさせ、
せっかくの盛り上がりどころで盛り上がりきれないもどかしさを感じたが
最終話ではきちんと「熱い展開」と作品が終わる「寂しさ」を感じさせてくれた。

ただ、やはり2クールでしっかり見たかったなと感じる部分も多い。
せっかくキャラクターが増えたのに、1期のような萌えシーンが少ないため
明らかに描写不足で2期からのキャラの掘り下げが足りず、
そのキャラたちの成長があっても、イマイチ盛り上がりきれない。
2クールならばもっときちんとキャラ描写ができて、もっと最終話で感動できたはずだ。

熱い展開やバスケの描写、ストーリー展開、キャラクターの可愛さなどポイントポイントは
しっかり面白いのに、そのポイントを詰め込みすぎているという点が残念でならない。

「続き」を期待できるようなストーリーの余韻ももあったが、
原作が一応完結しているようなので「中学生編」はなさそうなのがもったいない。
せっかく揃ったキャクター、煮詰まってきたストーリーがあっさりと終わってしまった。
もう少し見たかったと見終わった後に感じてしまう作品だ

映画化・・・は厳しいかもしれないが、
OVAなどの展開を少なからず期待したい。

「」は面白い?つまらない?

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