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劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス

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評価/★★★☆☆(50点)

劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス 評価

72分
監督/
声優/松本梨香,大谷育江,飯塚雅弓,上田祐司,こおろぎさとみほか

あらすじ
旅を続けるサトシ達一行は、水の都と呼ばれる美しい町、アルトマーレにやって来ていた。 サトシとカスミはそこで行われる水上レースに参加する。 レース後に街を観光をしていると、サトシは女の子が襲われているところに遭遇する。 助けている途中ではぐれてしまうが、博物館で再び姿を見かけ追いかける。

最後にサトシにキスしたのはどっちなんだろうね(棒)

本作品はポケットモンスターの劇場アニメ作品。
ポケットモンスターとしては5作品目の作品となる。

基本的なストーリーはアクション。
ポケモンの水上レースに参加するため水の都に訪れたサトシ達、
そんな水の都で「一人の少女」にサトシは出会う。
そんな少女が二人の怪盗に襲われるところをサトシは助けるが・・・
というところからストーリーは始まる。

見だして感じるのは街並みの美しさだろう。
ヴェネツィアを参考にしたということだけあって水路や細かい街並みや袋小路など
ヴェネツィアの雰囲気がよく出ており、水の美しさも際立つ。
劇場という大きなスクリーンでも映える背景描写だろう。

そしてストーリー。序盤から不思議な雰囲気だ。
今作の伝説のポケモン「ラティアス」は「人間に化ける」能力を持っており、一人の少女に化ける。
その少女は実際にサトシの目の前に現れ、
人間の「カノン」という少女と、ポケモンが化けている少女が同じ姿をしている。
サトシはまるで化かされたごとく「ラティアス」に庭園に誘い込まれる。
この「同じ姿をしている」という点はこの作品最大の重要なシーンで生きてくる

そんな「ラティアス」は兄である「ラティオス」と「こころのしずく」というのを守っている。
「こころのしずく」は街を守るためのものであり、
化石ポケモンをあやつったり街を自在に操ることが出来る。

しかし、微妙だ(苦笑)
伝説のポケモンが持ってきて守っていたわりには、
敵に悪用されても化石ポケモンが2体蘇って、街も鉄格子が張り巡らされるくらい。
重要なアイテムででかい機械で操っている割にはやっていることが地味なのは微妙な所だ。
終盤では水を操る力もあったのだが、その水の量も「世界征服できる」と敵が豪語するレベルではない。
更に伝説のポケモンであるはずのラティオスとラティアスもあっさりと
普通のポケモンに負けてしまうのはなんともいえない。

ただ、戦闘シーンは悪くはない。
化石ポケモンである「プテラ」と「カブトプス」との街での戦闘シーンは短いながらも
水の都という部隊を活かした見応えのある戦闘シーンになっている点は素直に評価したいが
同時にサトシはモンスターボールを宿に忘れたたためサトシのポケモンは
ピカチュウ以外は出ないというバランスの悪さも目立つ。

しかしながら終盤で意外な展開がある、それは「ポケモンの死」だ。
怪盗がこころのしずくを暴走させてしまったため、それを沈めるために「犠牲」になるポケモン。
ポケモン映画で「ポケモンの死」が明確に描かれるのは非常に意外だ

全体的に見てポケットモンスターの映画としては及第点だ。
サトシが手持ちポケモンを殆ど使わない点や淡々とストーリーを描写してしまっている
という問題はあるものの、水の都の雰囲気や設定を最大限に生かし、
「ラティオス」と「ラティアス」の2体のポケモンとの交流をしっかり描き、
ポケモンの死という意外な展開がストーリーの印象を強く残す。

そしてラストシーン。
ポケットモンスターの映画でまさかの「キスシーン」が描かれる(笑)
これが憎いことに人間の少女の姿をしており、
ラティアスなのかカノンなのかがわからないという風にしている。

ただ、ここが人間側の「カノン」の掘り下げが甘く、せっかくどっちかわからないというシーンなのに
明らかにどっちかわかってしまうのはなんともいえない(苦笑)
もう少しカノンをしっかりキャラ描写し、サトシに好意を持つようなシーンがあれば
最後のシーンが生きてくるのだが、残念ながら1時間チョイの尺では足りなかったようだ。
タケシやカスミ、更にロケット団の活躍も少ないだけに
尺の短さが色々な欠点が目立ってしまったようにも感じる。

ところどころ気になる点や物足りなさを感じる点はあるものの無難な出来栄えの作品だ。
ポケットモンスターが好きならば楽しめる作品だろう。

「」は面白い?つまらない?

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