休暇を取った鷹の爪団の面々が帰省先からアジトに戻ると、なぜかアジトが荒らされていた。さらに博士が謎の失踪を遂げてしまった。消えた博士を探し出すために、博士の故郷であるテキサスに向かった鷹の爪団は、そこで博士の出生の秘密を知ってしまう。そしてその陰では、新任のオババ大統領の政策のせいで業績が落ちてしまった巨大軍需企業、サドルストーン・コーポレーションが博士に最終兵器を開発させていた…。
ネタ切れか?
三度目の映画化はもはや奇跡とも言えるが(笑)、
スポンサー制度とフラッシュアニメという低予算のお陰でやりやすいのかもしれない
基本的なストーリーはギャグ。
世界征服を企む鷹の爪、彼らは休暇を取りそれぞれ休暇を過ごしていた。
しかし、アジトに戻るとアジトが荒されレオナルド博士がいなくなっていた
彼の行方を探すために彼の履歴書を見ると・・・というところからストーリーは始まる
ただ序盤からテンポが悪い。
今回はレオナルド博士にまつわるストーリー展開なのだが、
このストーリーを展開しつつ「オババ大統領」による核弾頭を無くす宣言などもあり、
物語はたしかに気になるのだが決定的にテンポが悪い。
1時間40分という尺を明らかに使い余している感じがある
更にパロディキャラやゲストキャラの違和感。
唐突にゲストキャラやパロディキャラがでるのはいいのだが、それがあまり面白くない
1,2作品目で感じた勢いがなく、パロディやゲストキャラも別にでなくていい感じのキャラも多く
時事ネタに近いキャラやネタも多いため年月がたつほど笑えなくなるだろう。
そして今回、レオナルド博士の重大な設定が明らかになる。
彼が何故クマなのか、彼が何故天才博士なのかという設定が明らかになるのだが、
このストーリー展開も違和感がある。
鷹の爪といえば重要なキャラの設定や内容が重要です!という雰囲気がなく
さらっといってしまい、こちらがリアクションする前にネタが終わるという感じが多かったが
今回はキャラの設定が物語の中心になってしまっているためネタになっていない。
映画特有のスポンサー広告ネタも笑えない。
前作までは予算ゲージを上手く使いこなし、それも笑いにつながっていたのだが
今作では予算ゲージの増減が少なく、広告ネタもただの広告になってしまっている
ただ終盤の無駄な予算の使い方は鷹の爪らしい展開だったのだが
そこまでの展開がどうにも地味だ。
全体的に所々にはさまれる小ネタやギャグは安定した笑いをうんでいるのだが、
1作目、2作目と比べるとパワーダウンしている部分もあり
特にストーリー展開については滅茶苦茶さが不足しており、
怒涛の小ネタや怒涛のギャグで覆い隠すほどの勢いが足りていない。
更にすべり気味なゲストキャラやパロディキャラは時事ネタ的な要素が強く
今までの鷹の爪映画に比べるとスポンサー広告ネタも
ネタというよりは宣伝というのが大きく出てしまっており違和感を感じた。
流石にいろいろな部分にマンネリを感じている所に
過去作よりも長い上映時間というのが全体的に間延びいてしまった原因だろう。
確かに随所随所は面白く、大家の女の部分が目覚めたりデラックスファイターの意外な活躍や
物語の最後に映画のストーリーの根幹を揺るがすストーリーが展開したりと
鷹の爪らしい面白さを感じる部分は多くあったのだが
前作、前前作に比べるとパワーダウンしてしまっていることは否めなかった。
鷹の爪ファンならばレオナルド博士の秘密やフィリップの幽霊ネタなど見逃せないポイントは多いが
それ以外の方が見ても笑える部分と笑えない部分の差が大きい作品に仕上がってしまった。
次回作では何とか巻き返してもらいたいと感じつつも、
それなりには楽しめてしまうのが鷹の爪の不思議なところだろう。
この作品をどう思いましたか?あなたのご感想をお聞かせください